読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

羽田圭介著「ワタクシハ」

2011-04-05 | は行
主人公は、高校生でメジャーデビューし、CD30万枚売ったという経歴を持つ
大学生のギタリスト・山木太郎。
しかし栄光も束の間、バンドは解散し、その時稼いだお金も残りわずか、すっかり燻り、
大学三年の秋を迎えた太郎にも人生賭けたい夢がある反面、周りはリクルートスーツに身を包み「シューカツ」に向けて慌しく動き出していた。
「ギタリストでは食べていけないから」と過去の栄光を武器に始めた就職活動だったが、
試験や面接を受ける会社で内定はもらえないばかりか待っていたのは圧倒的に残酷な己の現実でした。
超就職氷河期のネットでエントリー時代の今ごろの就職活動の厳しい現実を分析しつつ悩める青春心理を描写しているのだが読み終わったあと何にも残らない感じ。
こうすればいいという指南書でも成功物語でもないのが欠点。
『軸を持つとは、他の可能性を探ったり思考することをある段階で放棄することにほかならない。思考を放棄することは簡単だ。捉えどころの無い、常に変化するあらゆる局面で、その度に思考することは大切である。』(P254)
同じような就職活動を描いた
石田衣良著 『シューカツ!』 の方が面白いしお薦め。

2011年1月講談社刊

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