ならおうは穏やかに語る

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(09/08/23カウンターを付けました。)

科学系ノーベル賞受賞者に中国籍者がいないわけ

2012-12-30 09:42:53 | Weblog
文系受賞者は居る。だが、科学系受賞者は居ない。日本国籍は既に15名と2012/12/30の日経に記載してあった。
その理由として教育制度を挙げていたが、違うのでは?と思うので私感を述べる。

詰め込み教育重視で考える力を養成しない教師の質の例として次を挙げていた。

とある小学校での話
「シンデレラのガラスの靴はなぜ魔法なのに消えずに王子の許に残ったのか?」という鋭い質問に対し、教師は「教科書に書いてある通りでいいのだ!」と怒った。

答えが教科書に載っているだけだ。教科書を暗記すればいいという発想に基づくとこの教師は何も間違えていない。科挙制度そのものがそういう物であり、暗記力が問われる社会であれば、最良の答えだろう。
一方、この質問の回答を持ち合わせている教育者は日本に居るのだろうか?「考える力」をどうやって養成するのだろう。
まずこの問題には単一の答えが無い。この童話のどこにもその記述が無いからだ。よって複数の解答が存在し、自らその理由を考えて導く必要がある。その過程が非常に大事である。
教育者のなすべきことは、次になるだろう。
「先生にも答えはわかりません、不思議ですね。みんなでその答え・理由を考えてみましょう。あなたはなぜだと思いますか?」
という風にシンデレラの物語を紹介して終わりではなく、そこで生じた問題・疑問点を考える事が重要だろう。

こういう展開によって考える力を養える事が出来る。だが、現体制の中国ではよほどの大発見・大発明でない限り科学系ノーベル賞は授与されない。

なぜか。それが本題である。
ただし、これは個人的見解であり、何か明確な根拠やソースがあってこうなのだ!とまとめたものではない。だから根拠やソースの提示を求められても困るし、不可能だ。


ノーベル賞の精神・理念はなにか。
ノーベルは発明したダイナマイトが戦争に使用されたことを悔い、人類の平和と発展、豊かな暮らしの実現等の理念のためにその資金と運用をノーベル財団に託し、毎年、前述の理念にかなう人物を選考して授賞している。
ノーベル財団は私的機関であり、EUや西欧の政治的影響を受けないとされるが、財団の運営者と西欧のリーダーが敵対するのではなく、気心が知れた知り合いであり、西欧・欧米の考え方、理念を体現する事について異論は無く、共感しているだろう。とはいえ、露骨に西欧・欧米至上主義を掲げるのではなく、グローバルに選考する事で賞の格式の向上、ひいては西欧・欧米の文化的影響力(考え方、理念の共有、ノブレス・オブリージュ)の向上も担っている。
いずれにせよ、西欧的な自由、解放、平和、発展、豊かな暮らし、に貢献する事が重要である。

中国籍科学者が同賞を授賞できない理由は、中国という国の体制が上記下線部にそぐわないからだ。
かつてソ連の科学者が物理学賞や医学賞を受賞していた。これはソ連の科学者を西欧に引きずり込むためであり、基本的に懐柔工作だったと考えてよいだろう。詳細はわからないが、ソ連の科学者が西欧を羨望し、亡命することでソ連の科学技術の開発力を削ぐ事ができる。とはいえ、そこそこの業績を上げないとあかんが。そしてロシアはヨーロッパの一部でもある。

今の中国はどうか?それなりにグローバル化されて、様々な情報は入っている。鉄のカーテンのソ連とは大違い。しかしワッセナー・アレンジメントの対象国だ。ソ連の時とは異なり貿易・経済でいわゆる西側諸国との結びつきは強くなったが、国家体制に対しては人権蹂躙、情報制限、一党独裁、周辺諸国との摩擦等先ほどの下線部とかけ離れている。

だから同賞の文学賞を受賞させ、ノーベル財団を通じて「グローバルになるなら体制を改めよ。」とメッセージを発している。科学系研究者が受賞できないのは、現体制の中国での功績は中国の利益にのみとどまり、軍事力増強に使われており、周辺国もその軍事力増強に眉をひそめ、人類にとって望ましくないというメッセージだ。
だから移民等の中国系研究者は受賞している。彼らは中国国籍を捨て、こちら側の人間になった。という意味だ。

また、模造品や、環境汚染への取り組みの甘さ、も改めろというメッセージが含まれていると考えてよい。前者の模造品や偽造に対しては数年前のES細胞捏造以後の韓国への風当たりも参考に出来るだろう。

では日本はどうか?戦前は人類への貢献度の高い科学者もノーベル賞を授かっていない。北里柴三郎、野口英世、長岡半太郎等を掲げる事が出来る。だが、戦前の日本は欧米の理念と離れていると考えられたのだろう。

体制崩壊後の日本はその経済力とともに、先の下線部をなすものと認識され、同時にそれを要求されているのだろう。
また、研究成果もそれを満足していると思われる。

それらをもう一度考えると、仮に受賞するとすれば、こういう人物だろう。
癌細胞を撲滅する経絡秘孔(北斗の拳ではないが)を見いだし、世界中に経絡秘孔医療センターを設置する凄い人(ガンではなく、不老不死とか若返りとか、アンチ痴呆症でもいいけど)。

でも、儲けたら勝ち、あとはしらんわ。嘘でもいいけど凄いもんやったよ!って風潮が蔓延していると「体制を含めて、人類について考えろよ。お前ら」というメッセージが発せ続けられのだろう。
あ、森口君を思い出したw

繰り返すけど、あくまでも個人の考えなんで、根拠を示せ!とすごまんといてほしい。
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