深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

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バイオダイナミックなクラニオと施術者の意識のあり方 6

2014-07-10 13:25:48 | 心身宇宙論

クラニオセイクラル・ワークのセミナーの準備をしていて、ふと気づいたこと。

四大(しだい)、あるいは四大元素というものがある。

古代中国には、木・火・土・金・水の5つのエレメントでこの世界は成り立っている、という五行思想があったが、ギリシア、ローマ、そしてそれらの思想を受け継いだイスラム、さらにそれを輸入したヨーロッパなどでは、地・水・火・風という4つのエレメントで世界を考える四大元素説が広く用いられてきた。

ちなみに、この四大は古代インドにもあって、元々の発祥の地はよくわからない。

Wikipediaによれば

アラビア・ヨーロッパの西洋文化圏で広く支持されたのはアリストテレスの説であり、四大元素を成さしめる「熱・冷・湿・乾」の4つの性質を重視するため、四性質説ともいわれる。4つの元素は、実際にその名でよばれている具体物を指すわけではなく、物質の状態であり、様相であり、それぞれの物質を支える基盤のようなものだとされた。

という。


ルドルフ・シュタイナーもヨーロッパに底流として流れるオカルティズムの継承者だから、彼の神智学/人智学思想もこの四大がベースにある。そのシュタイナーの「オカルト生理学」の流れをくむヴァルター・ホルツアッペルの『体と意識をつなぐ四つの臓器』によると、四大の各エレメントと臓器、そして人間存在には

地 - 肺臓 - 肉体
水 - 肝臓 - エーテル体
風 - 腎臓 - アストラル体
火 - 心臓 - 自我

という対応関係があるという。

これを見て、ではクラニオと四大を対応づけたらどうなるかを考えてみた。バイオダイナミックなクラニオは人間を組織、体液、ポーテンシー(生気)という区分で考えるので、

地 - 組織
水 - 体液
風 - ポーテンシー(生気)

というふうに対応させるのが自然だろう。だが「火」に対応するものがない。

その時、ふとチャールズ・リドリーが『スティルネス』に書いていたことを思い出した。リドリーは『スティルネス』の中で心臓の重要性を繰り返し述べている。

心臓は、体のすべての細胞、臓器の間のコヒーレンスを維持するための生理的な出来事を監視し、修正し、複雑な一連のホログラフィックな電磁的パターンを受け取り、処理し、生み出す。また、体と周囲の間の調和を維持する。(「2 非二元性と命の息吹」より)

施術者は文字通り宇宙全体が自分の限りある心臓の中に現れ、だから「そこからの」果てしない宇宙は「ここの」自分の心臓であり、逆もまた真であることに気づくのである。(「9 純粋な命の息吹と非二元意識」より)

すでに自由に動いている浮力のある組織がいま、多次元的でホログラフィックな動きを現しているのを感じるまで、自分の心臓場を自由に広げる。(中略)施術者の手と心臓がクラニアル・ウェーブで患者のシステムの知性と同調するのであり、それが私の提唱する中立である。(「10 調性調和」より)

そして、施術者は自分の心臓の洞房結節に留まるようにせよ、と強調している。

リドリーが言うように施術者が意識を心臓に留めるとは、それ自体が上の「火-心臓-自我」という部分に対応するのではないか。つまり、それによってクラニオで四大を完成させることができる、ということだ。


もちろん、リドリーが四大を意識していたのかどうかは全くわからない。このような対応が成り立つのも単なる偶然かもしれないし、解釈としてはトンデモの部類に属するかもしれない。だが、「偶然もまた必然である」と考えるなら、こんな解釈にも何かの意味があるとは言えないだろうか。

添付した動画は、セミナーで上に述べたようなことを話している部分。



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