<大阪市>職員アンケート、未開封のまま廃棄…批判受け
大阪市が市職員の政治・組合活動を調べるために回答を義務付けたアンケートについて、調査を担当した市特別顧問の野村修也弁護士は6日、回答書を未開封のまま全て廃棄した。アンケを巡っては、職員組合が「不当労働行為に当たる」と反発。日本弁護士連合会なども「思想良心の自由を侵害する」と批判していた。
アンケは橋下徹市長の意向で、野村氏らの第三者チームが2月、消防局を除く全職員約3万5000人に実施。「正確に回答しない場合は処分の対象になりうる」と橋下市長名で回答を義務付けた。
しかし、勤務時間外の行動や思想信条に関する質問が含まれており、日弁連などが憲法違反と批判。組合の救済申し立てを受け、大阪府労働委員会が調査中断を市に勧告した。
野村氏はこの日、市役所内で、回答を記録したDVD1枚を金づちで粉砕し、19箱分の回答書を大型シュレッダーで次々に裁断した。野村氏は「他の調査で市の問題点を解明できた。調査に違法性はなかったが、第三者調査だと明確にすべきだった」と説明不足を認めた。
廃棄に立ち会った市労働組合総連合は「回答の強要で職員は精神的負担を感じた。橋下市長は市民と職員に謝罪すべきだ」と話した。【茶谷亮、原田啓之】
大阪市が市職員の政治・組合活動を調べるために回答を義務付けたアンケートについて、調査を担当した市特別顧問の野村修也弁護士は6日、回答書を未開封のまま全て廃棄した。アンケを巡っては、職員組合が「不当労働行為に当たる」と反発。日本弁護士連合会なども「思想良心の自由を侵害する」と批判していた。
アンケは橋下徹市長の意向で、野村氏らの第三者チームが2月、消防局を除く全職員約3万5000人に実施。「正確に回答しない場合は処分の対象になりうる」と橋下市長名で回答を義務付けた。
しかし、勤務時間外の行動や思想信条に関する質問が含まれており、日弁連などが憲法違反と批判。組合の救済申し立てを受け、大阪府労働委員会が調査中断を市に勧告した。
野村氏はこの日、市役所内で、回答を記録したDVD1枚を金づちで粉砕し、19箱分の回答書を大型シュレッダーで次々に裁断した。野村氏は「他の調査で市の問題点を解明できた。調査に違法性はなかったが、第三者調査だと明確にすべきだった」と説明不足を認めた。
廃棄に立ち会った市労働組合総連合は「回答の強要で職員は精神的負担を感じた。橋下市長は市民と職員に謝罪すべきだ」と話した。【茶谷亮、原田啓之】