「メリットオーダー(merit order)とは、様々な種類の発電所を発電コストの安い順に並べたものを指す。このときの発電コストとは、経済用語で言うところの「限界コスト※」であり、主として火力発電所の燃料コストが相当する。※発電量を一単位(1kWh)だけ増加させたときの増加費用。
1日の中で刻々と変化する電力需要を満たすには、発電コストの安い発電所から順番に運転することが最も経済的であるため、電力会社は特別な理由がない限り、メリットオーダーによる発電を行う。実際のメリットオーダーの並びを見ると、まったく燃料費の掛からない水力発電や風力・太陽光・地熱発電が最初に置かれ、続いて原子力発電が来る。火力発電はその次であり、燃料種別や発電効率により細かな順序が決まるが、おおまかには石炭火力、ガス火力と続き、最後に重油火力の順番となる。
メリットオーダーの例
出典 日経テクノロジー 電力用語辞典より
発送電分離が実施される(はずの)2020年以降の電力卸市場では発電コストが安い電力源から取引されることになります。水力・風力・太陽光など燃料費がゼロの電源の電力量が電力需要をカバーする割合が多くなるほど電気料金が安くなる事がわかります。これまでの既存電力各社が発電から供給まですべてを取り仕切ってきた垂直統合型の発想では理解できないのですが、発電コストが安い電力から優先的に供給される市場原理型の電力供給システムになるとこのメリットオーダー曲線が電力供給順序の基準になるようです。
ここでは「ベースロード電源」と言う概念はありません。変動の大きい風力・太陽光の発電量と実需要電力との差分を原子力・火力の発電が出力調整をしながら埋めて行く・・・と言うのが最新の概念のようです。これを「フレキシビリティ」と言うようです。日本では出力調整ができない事になっている原発も世界の潮流に合わせて需要に応じて出力調整する様にしないと生き残って行けないようです。
8月7日(月)曇り晴れ間
発電量 16.1kWh (AiSEGデータ)
売電量 12.1kWh
自給率 137.6%
設備利用率 16.0%
日照時間 4.8h
日照時間当たり発電 3.35kW
連系以来 2916日(7年359日 )