謎の大王継体天皇文芸春秋このアイテムの詳細を見る |
「謎の大王 繼體天皇」
著者名 水谷千秋 発行年(西暦) 2003
出版者 文春新書 値段 600-800円
萬世一系といはれる我が國の天皇のうち、もつとも出自が怪しいのが、この繼體天皇である。
なにせ、皇統の正しさを傳へるあの日本書紀ですら、繼體天皇を應神天皇の5世孫だと記してゐるのだから。
5世孫と云へば、假に1世を25年として凡そ120~130年も離れてゐる。
そんな昔に血の繋がりがあつたと云ふことは、ほとんど血の繋がりがないと云つてゐるに等しいのではないか?
もしかすると、天皇家とは異なる地方豪族が天皇になつたのではといふ疑問が湧いてくる。
この本は、さう云つた疑問に答へてくれるのだが、いかんせん面白くない。
ほとんど史實は日本書紀の記載通りであるらしい。
なにより解りにくいのは、著者のオリジナリティーだ。
先達の説を紹介して、私もさう思ふ、とか私はさう思はないとか・・・
話が枝葉末節的なことに入り込んで、著者の説の全體像が見えてこない。
私の理解力の乏しさのなせるわざかもしれないが、お蔭で、この本を讀み始めるとすぐに眠たくなつてしまひ、なかなか讀了できなかつた。
2003年7月11日讀了
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