録画しておいた映画『新 男はつらいよ』を観ました。
『男はつらいよ』シリーズ第4作、1970年公開です。
ヒロインは栗原小巻、帝釈天の敷地内にあるルンビニー幼稚園の先生役です。
この作品の見どころの一つ。
寅さんが馬券を当てた金で、おいちゃん、おばちゃんをハワイ旅行に連れて行こうとするのだけれど、その金を旅行社の社長に持ち逃げされて、ハワイに行けなくなった。
でも町中の人たちにハワイに行くと言った手前、行けなくなったとは言い出せずに家の中に隠れるシーン。
この映画は、たぶん40数年前に観たのだけれど、このシーンは覚えていた。
泥棒が入ってきたせいで、家の中に隠れていたことがバレてしまう。
しかも、その泥棒、寅さんがハワイに行ってないことを秘密にしておきたいことを知って、寅さんの足元を見て金をせびるのだ。
対面を重んじる寅さん、泥棒に金を渡す。
あれ、たぶん聖徳太子の5千円札ぢゃないかな?
最後の列車の中で周りの人たちに面白おかしく話すシーンでは1万円って言ってたけれど、一瞬見たとき五千円とあった気がする。
昭和45年の大卒初任給が5万円ほどだったはずなので、今の価値に換算すると2万円程度。
泥棒に追銭ってことわざがあるけれど、相場はそんなものなんだろうか?
というか、相場なんてないか(笑)
ま、それはそれとして、栗原小巻の女優としての実力を感じたシーン。
栗原小巻の父親が亡くなってしまうのだが、その日がたまたま寅さんの父親の命日。
おいちゃんも寅さんも忘れていたところに御前様がやって来てお経をあげるのだが、仏壇の扉を開けると、ネズミは飛び出すは、おばちゃんのヘソクリがバレるはの大騒ぎ。
栗原小巻はお経を聞きながら、クスクス笑っていたのだが、その表情が次第に泣き顔に変わっていく。
笑顔から泣き顔への変化の絶妙さたるや!
栗原小巻が名女優であることを、しみじみと実感させられたシーンでした。
栗原小巻さんって、いまお幾つなんだろう。
調べてみたら、1945年3月14日生まれで75歳。
あれから50年経った小巻さん、想像するのはやめておこう。
やっぱり、永遠のマドンナということで。
でも、
八千草薫さんや吉永小百合さんのような例外もありますけれど(笑)
大女優は年齢を超越しますね!