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著者名 新田次郎 初めて讀んだ年(西暦) 1974
出版社 新潮文庫 値段 忘れた
お薦め度 : ☆☆☆☆☆
實在した登山家で「不世出の單獨行者」と云はれた、
加藤文太郎を主人公にした傳記小説。
嚴冬期の槍ヶ岳北鎌尾根で遭難死するまでの、
加藤文太郎の生涯を共感をもつて讀んでゆくことができる。
何度讀んでも、北鎌尾根の最後のシーンでは、どうしても
涙を誘はれてしまふ。
最初に讀んだのは1974年、私が中學2年の時だつた。
その頃山登りに目覺めかけていた私にとつて、
この本はバイブルのやうな存在となつた。
當時、山の月刊誌「山と溪谷」で「讀者が選ぶ山岳文學」といふアンケートがあつたが、
そこで『孤高の人』が第1位の榮冠を獲得してゐた記憶がある。
その時の第2位は井上靖『氷壁』、第3位は北杜夫『白きたおやかな峰』だつたと思ふ。
加藤文太郎本人が著した『單獨行』は第4位だつたかも知れない。
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