マニフィカ カンタービレ声楽教室
11月21日から30日にかけて行われた声楽プレミアムマスターコースによる個人レッスンですが、今回もたくさんの生徒さんに受講して頂きました。
私は全レッスンを見させて頂きましたが、その中で気が付いたことを少し書きたいと思います。
全員がもっと勉強しなければならない、或いは強化していかないといけない点は、やはり下半身の使い方でした。
私が先生に受けた最初のレッスンで歌のテクニックの70%が下半身が占めると思いなさいと仰っていましたっけ。
ということで、とにかく、下半身、下半身、下半身に対する注意をされていました。
これは先生曰く、イタリア人の歌手にも同様のことを指摘されるようで、この下半身のコントロールによって歌を歌えるようになるにはたくさんの時間が必要だと仰っていました。(習得が難しいという意味です)
知れば知る程、ああ確かに…と思うことですが、分かれば分かる程に喉や歌う時に解放感を感じる訳で、とにかくトレーニングだ!と思うばかりです。
以上のことが全ての歌手に対する話だとすると、今から話す点はもしかすると大体の日本人に共通する問題点なのではないかと私は思います。
もちろんイタリア人の歌手であっても注意しなければならない点ですが、これを克服するのに難しさをより感じるのは日本人ではないかということです。
(その理由として私が考えるのは「日本語」です。言語による体の働きが体の使い方に大きく影響していると考えます。)
今回の受講生の大半に共通していた点は、顎が堅い、自由にならない、簡単にいえば顎に力が入る。
これってご自身の先生から注意されたことがある方も多いのでは?
この点のせいで喉が締まってしまうケース、よくあります。
結局、顎を緩める(リラックス状態にする)のも喉を開ける(喉をリラックスした状態にする)のも、下半身に到達する訳ですが。
さらに、声を飲んでしまうというケースもよくありました。
これをすると声が自分には良く聴こえるんですよね。
なので歌っている本人にしてみればかなり安心感がある。
でも、こうやって歌うと広い劇場では後部座席まで声は届きません。
じゃあ、どうすればいいのか。
結局は下半身に戻ってくるんですよね。
もちろん、下半身以外にも色々と別に思考が必要ですが、一に下半身、二に下半身…と言う感じで、改めて下半身を良く使うことを学びました。
教える時にもこうしようとかいろいろ考えさせられましたね。
それと、「リラックスをする」ってどういうことなの?ということを今一度思い浮かべるのもいいかもなと思います。
先生や我が主人(二人共にイタリア人)を見ていて思いますが、日本人である私は休みの取り方がまだまだだと思います。
休みだけでなく「思考」の形も。
要するに「頑張る」のはいいけど、頑張りすぎるのは…、と思うのです。
「過ぎる」ってことをもう一度見直した方がいいと思いました。
…「過ぎる」「顎が固まる」って、なんか通じていると思いません?
その辺りもじっくり考えて、見据えて、噛み締めて、でもリラックスしながら楽しんで、吸収していきたいなって思いました。
私が一番好きなリューです。