大阪・京橋 カンタービレ声楽教室のブログ

レッスンの話題を中心に書いています。

そうやねん、難しいねん…

2015年07月21日 | 日記
マニフィカ カンタービレ声楽教室




イタリアの私の先生に集中レッスンをして頂いたことがあって、その最後にミニコンサートを開きました。

まだ習い始めたばかりの頃の話なんですけどね。




2曲歌ったんですが、その内の1曲「O mio babbino caro」、これが大コケだったんです。

元々苦手な曲だったんですけど、せっかく先生にレッスンを受けたし、先生もこれにし~(もちろんイタリア語です・笑)って言ってくれたんで選んだんですけど、不安がある歌は…「やっちまったな~」です(苦笑)

で、それはいいんですけど、その後、むっちゃくちゃ落ち込んだんです、私。




「あかん、あんなんあかんやろ!!」




怒りやら落ち込みやら、詳しい感情については忘れましたが(忘れたのか・苦笑)、とにかく激しく自分を詰った記憶があります。




そんな私を見て、先生は言いました。

私を勇気付ける為のお話をたくさんしてくれましたが、最後に私に言ったのは、





「どんな時も『私はやった、よくやった!』と思いなさい!」





最終的には「よくやったでしょ?!」と言って、強制的にうなずかされました(先生、最高ー・笑)





とはいえ、当時の私の心の中は、

「でも、歌えへんかった…。私、イケてなかった…。」





旦那さんの義兄さんが褒めてくれても、

「あかんねん、あれじゃあかんねん。」

とか言う始末(苦笑)

しかも、2、3日、引きずってた覚えが(爆笑)





で、その時の私は結局、先生の言っている意味が全然分かってなかったんですけど、歌えるようになってきて漸く分かりました。





どんな自分も受け入れる必要があるんですよね。

無理でも受け入れようとしてみる、これをやり続けてみたら本当に変わってきた。





実際、例えば自分がスカラ座で歌えるぐらいの実力を持てたとして、その時に自分が自分の歌に対して常に満点を付け続けることはできるのでしょうか?

仮に今すぐにうまくなってステップアップしたとしても、自分を受け入れられない自分のままだったら、今と同じ、いや今以上の自分の辛口コメントが待っているだけじゃないのか?




「今の自分、いけてない!」




っていうのは、自分はもっとできるはずなのに!という自分に対する期待だと思うんですが(それはそれでいい)、でも出来てない自分を受け入れる、まずそれが先だったんだなと思います。




まぁ、できて初めて言えることやと思うんだけど。




自分では出来てないところをクローズアップして、それだけを考えてしまうけど、人からしたら出来てるところや魅力的なところって案外あったりするんよね。(たぶん・苦笑)

この年になっても自分ってこんなところもあるんや、という発見もあるし、見えてない世界の方が多いということを改めて実感。

これっ!っていう人は言葉が違えど、必ずこのことを言っているなー。


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