「 可愛い 」は、意味深い言葉です。 “守って遣りたい”・“助けて上げたい” おそらく “可愛そう” とか ‟かわゆし” の意味合いが強いと思います。 “かわゆし”とは戦国時代、敵軍を倒し相手方の城を乗っ取った際 大将の「一族を皆殺しにせよ」との命令に対し、兵士が「子供や赤ん坊を抹殺するのに忍びない」と、哀れんで使った言葉の様です。 現在、我々が使っている “可愛い”とは、意味が違っていると思います。「可愛い・かわゆし・めんちゃこい」日本人同士なら、相手の言葉を理解できても、外国人に通じるか疑問です!
特に、若い女性が好んで使う「可愛い~」は不可解です。 子犬や子猫など、ペットが可愛いのは理解できても、服・小物・花 まで可愛いと言うのは Pretty とは違います。 むしろ Cute です。「愛しい」と「恋しい」微妙な“ニュアンス”の違いなのでしょうか?
東北弁に、めんこい (面恋) と言う Cute に近い言葉があります。 日本では、知られた“方言”です。 “めんこい”は「見た目が恋しい」を意味します。 北海道弁にも、めんちゃこい (面小恋) と言う 小物や小動物を恋しいと表現する言葉があります。 案外、若い女性が多用する「可愛い~」は、北海道弁の「めんちゃこい」そのものではないでしょうか? 昔、私も「めんこい」「めんちゃこい」「可愛い」を、“臨機応変”に使っていました! 単に、その場の雰囲気で(笑)
小学校時代(半世紀以上前)、担任から「日本語は汚い。フランス語 に換えた方がいい」と、聞いた記憶があります。 その頃は、何を言っているのか理解できませんでした。「先生は、日本語が嫌いなのか?」そんな疑問を抱いたものです。 誤解でした。 戦後、ある文学者が「日本語は汚い」を発表したのを、担任が「そんな考え方もある」と伝えた事と分かり安心しました。 その真意は「日本語は、“漢字”・“ひらがな”・“カタカナ”・“和製外国語”など、発音だけではなく“ニュアンス”で変わる言葉が多過ぎる。“日本語”が世界に理解されるのは 難しい」と、意見を述べたものでした。 “フランス語”に執着していた訳ではない様です。(明細は不明)
確かに、考え方として“一理”あります。 同意語が複数あれば、その意味が不透明で “難解”になります。 そんな言葉が、日本語には多いと感じています。 日本の“文字文化”は認めますが、正確な“ニュアンス”まで 世界の人々に通用するか 甚だ“疑問”です!
その最たる言葉が「可愛い」です。 語源を「かわゆし」から説明しなければ、外国人に正しく伝わらないと思います!