エゾ中村のブログ

「藤圭子」から「現代医学の功罪」まで、思いの丈を綴ります。 ・・・ From 北海道 ・・・

「電車」か「列車」か

2020-10-10 08:04:54 | 旅行・地域
都会では J R の車両を「電車」と、親しみを込めて呼ぶ様です。 当然かも知れません。 日本の鉄道車両は、全 6万両の内 5万両 が「電車」なのです。 「電車」の保有 “世界一” しかしながら、 我々(田舎者)は「電車」と呼ぶ事に、少々違和感を覚えます! なぜなら 田舎を走る “ローカル線”は、“電気・モーター” で駆動する車両は 全く走っていません。 殆どの車両は “ジーゼル・エンジン車”で、電気を供給する “電線” も “パンタグラフ” もありません。 ですから、誰も「電車」とは言いません。 呼び方は「列車」です。 昔は「汽車」でした。
都会から来たと思われる “観光客” が、列車を指差し「電車・電車」と叫ぶのは、如何なものでしょうか?  「列車にパンタグラフが付いていない」と、言いたくなります!(笑) 
今時、S Lの様に “石炭” を燃料に走る “蒸気機関車” はありませんが、電気軌道を持たないローカル線の大多数は、現在でも “軽油” を燃料に走るジーゼル車です。「電車」は、都会にあって田舎にない“乗り物”です!

◎ 私が 通学で利用した SL(蒸気機関車)


私は、SLの晩年期に通学で 3年間、遅く(特急・急行を譲る為)・臭く(石炭の硫黄臭)・汚い(廃止前で老朽化)蒸気機関車で、片道約40キロを 2時間近く乗り鬱陶しい思いをしました。 当時の若者(自分)にとって、何とも退屈な時間でした。「二度と国鉄には乗りたくない」そんな感情が芽生えたものです。 事実、JRには殆ど乗りません。 ただし、新幹線や特急列車は意に反し利用します。 やはり 列車は、速い方が good!

◎「北海道新幹線」

2016年 、北海道に新幹線が上陸しました。 当初は盛り上がりましたが、数ヶ月で 応援熱も冷めました。 何せ、終着駅は道産子にも馴染みが薄い 北斗駅 なのですから、観光客は戸惑うと思います? 北海道の玄関である 函館市街 へ向かうのは、“北斗駅”から列車やバスで 戻る 必要があります。 函館を目指す観光客は、さぞかし“不便”と察します!

2030年を目標に、新幹線を 札幌市 まで延伸する予定ですが、それまで 北斗駅 で持ち堪える事が出来るか疑問です。 十数年後には、函館観光の “下車駅”・札幌に向かう “通過駅” に過ぎません。 “レンタカー会社” や “喫茶店” 程度が、客を迎える設備として限界です。 何もないのは、“殺風景・寂しい” の 極みです。 また JR 北海道が、今後平穏無事に会社経営を続けられるのか、事故や不祥事が余りにも多過ぎるので心配です。 何十年も続いた赤字経営を、“新幹線延伸” で 挽回できるのか? 甚だ 疑問です!

4年前、函館へドライブ&花見に向かいました。 幹線道路の渋滞を避け、多少遠回りでしたが山越えの道を選び、スムーズに函館に到着しました。 北海道新幹線の開通と桜の満開が重なって、函館は想像以上の賑わいでした。 函館山の麓の老舗すき焼き店「あさり」で弁当を買い、五稜郭で花見をしようと向かいましたが、大渋滞に遭遇し止む無く目的地を変更しました。 遠目に見る、五稜郭の桜は最高でした。 その後、北海道新幹線の終着・北斗駅に立ち寄りましたが、案の定 レンタカー会社があるだけで、観光客を受け入れる施設は全くありませんでした。 単に函館に向かう為の、乗り継ぎ駅・中継駅に過ぎないと感じた次第です。 帰り道、森町の地熱発電所を見学し、往復約 500キロのドライブを終えました。

JR は、都会の「電車」で “黒字”・田舎の「列車」で “赤字”、いずれ「電車」&「新幹線」以外は “廃止” になると思います。 一民間企業(JR)が “赤字覚悟” で、儲からないローカル線を維持できる筈がありません。 “打開策” は 只一つ、皆が “JR” を 積極的に利用する事です! 無理でしょうか?