ルート:甲斐駒ヶ岳 黄連谷左俣
日時:1月9~11日
メンバー:O石、F見、T嬢、N原、U山
この冬最強の寒波が襲来した年明け3連休に黄連谷左俣に行ってきました。スケールの大きな氷瀑が続き登り応えがありました。
<大滝>
9日
9日は6時半に竹宇駒ケ岳神社を出発し、黒戸尾根を登る。雪は少ないが寒気は厳しく上空は雲に覆われ時折小雪がちらつく。昼過ぎに五合目に到着してベースを設営。この日の五合目は我々以外に3パーティーほどだった。
<五合目テン場>
一人遅れたU山が到着したところで、下降路の六丈沢の偵察に出発。稜線から小1時間ほど下ったところで右岸から左岸に渡り、眼下に黄連谷が見えたところで偵察は終了。黄連谷にはテントが一張りあった(2日後に、それが右俣パーティーのものだったことを知りました)
竹宇駒ケ岳神社 6:30 ~五合目 12:00 ~六丈沢偵察 13:00 ~帰幕 16:00
10日
朝食をとっていると、4時過ぎに4人組パーティーが左俣に向けて出発していった。我々はそれから1時間遅れの5時過ぎにテントを出発。
<早朝は小雪が舞った>
昨日のトレースをたどって六丈沢を下り、横断地点から黄連谷を見下ろすと右俣にも左俣にも先行パーティーのヘッデンの明かりが見える。その先、尾根を少し下ってから左手の小沢に入り、ちょうど明るくなり始めた6時半に黄連谷に降り立った。
<黄連谷到着地点>
準備を済ませ、O石-F見、U山-T嬢-N原の2組に分かれ、7時過ぎに最初の滝に取り付く。
<早朝は小雪が舞った>
昨日のトレースをたどって六丈沢を下り、横断地点から黄連谷を見下ろすと右俣にも左俣にも先行パーティーのヘッデンの明かりが見える。その先、尾根を少し下ってから左手の小沢に入り、ちょうど明るくなり始めた6時半に黄連谷に降り立った。
<黄連谷到着地点>
準備を済ませ、O石-F見、U山-T嬢-N原の2組に分かれ、7時過ぎに最初の滝に取り付く。
その先、左俣出会いの滝を登り、さらに少し行くとチムニー滝に到着。
遠目にはそんなに大きく見えなかったけれど取り付きから抜け口まで60mいっぱい。60mロープを持ってきてよかった。
<チムニー滝>
今回は、先行するO石-F見ペアがセットしたスクリューはそのまま残してもらい、後続の我々3人組はそれを使うことでパーティー全体のスピードアップを図った。
チムニー滝の先には大ナメ滝が広がる。谷一面を覆う氷は壮観の一言。
<大ナメ滝下部>
<大ナメ滝は左から回り込んで取り付いた>
この滝の下部2/3ほどは傾斜が緩いのでロープをつけなかったが、ヘマればただじゃすまないので慎重に登る。最後は少し傾斜が出てくるのでロープを出した。
<大ナメ滝を登る>
ナメ滝を超えると大滝とご対面。ここで、ようやく先行する4人組パーティーの姿を目にした。彼らも2人-2人の2組に分かれて登っており、その1組目のフォロワーが滝の落ち口を登っている。さらに、先行パーティーの2組目が左から、O石さんが右から大滝に取り付いていた。
<大滝>
O石さんは右のカンテ状を直上するつもりだったようだが、そこそこ立っていて我々3人組は手を焼きそうだったので、無理を言って左上してもらう。
<左に方向転換>
その結果、滝の落ち口で我々のラインと先行パーティー2組目のラインが被ってしまった。すみませんでした。
ここで、O石-F見ペアは全体の2番手に飛び出し、しばらくの間、我々の視界から姿を消した。
大滝を2Pで抜けると、その先、ほどなくして最後の滝に到着。中央の氷瀑には既に先行パーティーの2組目が取り付いていたので、我々は時間節約のために左のナメ状から上に抜けた。ここまでくると足が疲れているので、ナメといえども侮れない。
<最後の滝(左)と中央部を登る先行パーティー(右)>
<左のナメ状部の取り付き>
ここを超えたところで、O石-F見ペアがツエルトを被って待っていてくれた(1時間ほど待ったそうです)。我々はここで昼食を兼ねて大休止とし、二人には先行してもらった。
その先、稜線に向けて谷筋を延々と詰める。そうはいっても、我々は、しっかりとつけられたトレースをたどるだけだったが、後で聞いたところ、先行パーティー1組目が全てトレースをつけてくれたそうだ。どうもありがとうございました。
<最後のしんどい登り>
そして約2時間ほどの長い詰めを経て、ようやく16:30に八合目の鳥居跡に飛び出して黄連谷は無事終了。金色に染まる残照の山々が我々の登攀の成功を祝ってくれていた。
<最後のしんどい登り>
そして約2時間ほどの長い詰めを経て、ようやく16:30に八合目の鳥居跡に飛び出して黄連谷は無事終了。金色に染まる残照の山々が我々の登攀の成功を祝ってくれていた。
<マッターホルンの十字架ならぬ甲斐駒の不動明王碑に抱きつくT嬢>
<甲斐駒ピークをバックに記念撮影>
<こちらは八ヶ岳バック 稜線を覆っていた雲もとれ、寒気もすっかり抜けたようだ>
記念撮影を済ませて、日没と競争するように下山を開始(冬の甲斐駒はいつもこのパターンに嵌ってしまう)。七丈小屋からヘッデンを出し、18:00過ぎにテント着。左俣の先行パーティーは、テントを畳んで先ほど暗闇の中を下山していったそうだ。我々は、今日も五合目泊。明日は下るだけなので明るくなってからゆっくり起きることだけ決めて、あとはそれぞれのテントでそれぞれのやり方でくつろいだ。
五合目 5:15 ~黄連谷 6:30 ~左俣 7:20 ~大滝 10:20 ~最後の滝 13:00 ~八合目 16:30 ~五合目 18:00 (U山-N原-T嬢 パーティーの時間)
11日
最終日は9時過ぎに五合目を後にした。U山はうっかりテントのポールを五合目に置き忘れ、それに気づかぬまま下っていたのだが、有名ガイドさんが拾ってきてくれて途中で受け取ることができました。どうもありがとうございました。
登山道は雪は無いけどいやらしく凍っていて、チェーンアイゼンにうってつけの状態。アイス用アイゼンしか持ち合わせない自分は、爪が減るのをケチって登山靴でへっぴり腰になりながら下ったが、お陰様でようやくチェーンアイゼンを買う踏ん切りがつきました。
それでなくても足が遅い自分は4人にはるかに置き去られ、まだけっこう標高が高いところをのろのろ下っている最中に ”13時に解散しました” とのメールを受信する体たらく。やっとのことで駐車場に着いたときには14時を過ぎていました。
五合目 9:15 ~竹宇駒ケ岳神社 12:30 (U山は14:00)
以上
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