にゃんこと黒ラブ

猫達と黒ラブラドール、チワックスとの生活、ラーメン探索、日常について語ります

中華蕎麦『にし乃』@東京都文京区本郷

2019-12-13 17:52:00 | ラーメン探索

 冬晴れの良い天気であったから、JR御茶ノ水駅から本郷3丁目まで歩いた。平日のお休み日に都心を歩くのは気持ちがいい。

ここのラーメンは一年くらい前から目をつけていて、中華そば作りの天才というふれこみの店主が手掛けた2号店だそうである。











 スマホのルート検索に住所打ち込むと周辺地図が出て、東京大学が目と鼻の先にあるではないか。食べた後は東大のキャンパス内を散策できる。















 瓶ビールを置いてあったので、まずはグビグビといただく。久しぶりの1番搾りだ。冬でもとてもうまい。

ラーメンはというと、中華蕎麦と山椒そばの2種類あった。まずは中華蕎麦で。追加で肉ワンタンと替え玉をオーダー。

いや〜驚きのラーメンだ。香り良し、スープよし、麺よし、具材よしの全てが超一級品の味わいだった。しかも今まで味わったことのないタイプの中華蕎麦。

まず、スープに使用してる醤油と出汁の元はなんだろう?
醤油ではなくて白だし醤油みたいな薄口のものだろう。
出汁も繊細で全く雑味がない。動物系は鶏ガラ中心で豚骨は軽め?魚介系も何節だろうか。アサリの貝類?昆布と臭みを徹底的に排除した手の込んだ仕込みをしてることがなんとなく伝わる。しっかりと複合的なまろやかな出汁が深過ぎて正体が分からないくらいだ。











 替え玉にも薄口で出汁の効いた美味しい味付けがなされている。そのまま食べても十分いける。お店の切り盛りや対応も手際良くて申し分なし。

店内も和風の清潔感ありラーメンに合ったいい雰囲気だ。若い男性3名で切り盛りしてた。店主はまだ若いのだろうか。そんなお店に思えない全てが落ち着いた素晴らしいラーメンを提供してる。近いうちに山椒蕎麦を食べに来たい。







 ご馳走さまでした。ほろ酔い気分で東大構内に向かう。



















 正門から安田講堂へ向かうメインストリートは、銀杏並木の絨毯で鮮やかだった。駒場キャンパスはどちらかというと味気のない構内だが、本郷キャンパスには歴史と重厚さを感じる。

柴犬を散歩させてる人、東南アジア系の観光客の団体、いろんな人が東大構内を訪れる。東京にある大学の中では、警備員はたくさんいるが今の時代でもオープンに入ることができる。さすがに教室のある校舎内は関係者以外立ち入り禁止になっている。

学生時代の寝ても覚めても、がむしゃらにひたむきに追っかけていた頃を思い出させてくれた。もうあんなに走ることはないだろうけど、まだまだ生きがいを求めてたくさんのことを学びたい。




本との出会い、内田樹の村上春樹論

2019-12-12 19:00:00 | 日常

 今でも鮮明に憶えている。本を読むという行為がどれほど面白いことか、読書を薦めてくれた友人が同じクラスで中学2年の夏休み前である。

昔は夏休みの宿題に決まって「読書感想文」なるものがあった。この課題を消化するために何か本を読まなくてはいけないと、興味のない本でもページ数の少ないやさしそうな本を選んだものだ。

自分は運動好きで体育会系の部活に精を出すタイプであって、それまで落ち着いて読書するなんて経験がなかった。その友人は文化系の色白イジメられるタイプで、勉強も非常によくできて、何故か彼の人柄に興味をもった。

2人で話すようになって彼の家に遊びに行って驚いた。文学や歴史関係の本が部屋の書棚にたくさん詰まっていた。いつしか彼の薦める小説や戦争史について興味深く耳を傾けるようになった。

そんな彼に、夏の読書感想文のために読みやすく書きやすい本はないかなと聞いたところ、井上靖の「夏草冬濤」(なつくさふゆなみ)の文庫本を貸してくれた。

文庫本であるのに500ページを超える長編小説である。こんな分厚い本は無理だよと思ったのだが、彼はニコリと笑って面白い物語(井上靖の少年時代の自伝小説)だからあっという間に読み終えるよと。

この友人と出会ってなければ文学の世界や小説を読むという行為にのめり込むことはなかったかも知れない。












 若い時の読書は「濫読」がいい。自分の好き嫌いで判断するのではなく、他人の「これ面白いよ」と薦められた選書に耳を傾けてみることである。

私は大学まで典型的な理系人間であったから、文学や音楽に目覚めた十代後半の体験は20代以降の人生をとても豊かにしてくれたと感じている。仕事上でもプラスに作用してくれたと思う。

というわけで前置きが長くなり過ぎたが、忘れもしない22歳の時、村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」を読んで衝撃を受けた。

大袈裟にいうなら、これまでの日本文学史上誰も書いたことのない手法で、有り得ない小説の物語を風が駆け抜けるが如く面白く描いていた。

読み始めて何時間だったろうか、時が経つのを忘れて一気に最後まで中断なく読み終えてしまった。もう終わり?もっと続きを読みたいのだけれど‥‥。

村上春樹の小説はいつも終わり方がはっきりしない。ものすごく説明の丁寧な上手い文章を書くのだが、物語の結論はわざとぼやかして読者の想像や価値観に委ねている。

どうやったらこんな奇想天外のストーリーが次から次へと生まれるのだろうか?
その疑問に明確な答え(仮説)を提示してくれたのが、内田樹のこの本である。

概して日本の文学批評家たちは、村上文学に否定的な人が多い。村上春樹の小説が売れれば売れるほどお偉い批評家さんたちは村上文学を辛辣に否定する。村上春樹はそれに本気で嫌気がさして、海外移住生活を始めた。もう30年くらいの月日が過ぎた。

内田樹の村上春樹論を読んでいたら強烈に面白くてまた村上春樹の小説を読みたくなった。ねじまき鳥クロニエル以降の20年くらい、村上文学から離れた。

というよりこの20年くらいは小説らしいものをじっくりと読んでいない。隙間時間にちょこまかと自分の好きな系列テーマ本ばかりである。時間を忘れるほど、物語の時間に没入してワクワク想像力かりたてられる小説を読みたい。








夜の柴又帝釈天なな散歩

2019-12-11 19:23:00 | 黒ラブなな

 もう12月中旬に突入したというのに何という暖かさだ。明日はもっと暖かくなるらしい。あと2週間あまり頑張れば年末年始のお休みに入れる。少しまとまった時間が取れるので読みたい本も読める。

昨夜は8時半過ぎからなな散歩へ。仕事終わり寄り道もしないで50分電車に揺られて直帰するようになった。なな散歩がなければ、職場近くの本屋に寄ったり安いコーヒー屋に寄ったりと仕事疲れをリセットするかのような帰り道だった。











 夜は帝釈天の中には入れないが、参道は人がいなくても明るくて絶好の散歩道だ。帝釈天から柴又駅へ向かう。人や自転車や車に注意しなくてもいいので写真が撮れた。

そういえば、何日か前のNHKで山田洋次監督と男はつらいよの映画作成秘話やドキュメンタリー風の若かりし山田監督、渥美清が登場していた。

昭和40年代の帝釈天や参道のお店の様子、矢切の渡しある江戸川河川敷の風景が映し出されて驚いた。でもなんだろう、あの懐かしい人情溢れた時代の人々の活気は。

山田洋次監督という人がいかに凄まじい映画作りをしてきたかがよくわかる番組だった。28年間で49本もの「男はつらいよ」シリーズを原作、脚本から手がけて撮影、編集まで世に出してきた。

半年で一本の映画作品をゼロから完結させて上映までこぎつける事を20年以上か‥‥。狂気の沙汰としか思えないようなバイタリティだ。小説家や芸術や音楽に携わる本物の創作家はやはりこの狂気がないと産み出せないのだろう。











 おいおいななよ、寅さん像になんてことするのだ。誰だと思って匂い嗅ぎをしてるのか、周りにいる女性陣お2人組に笑われてしまった。

駅からの帰り道、和風居酒屋の前を通ると女将さんが、あらラブちゃん、まだ若い子ねとすぐ寄って来た。今年の春先まで15年も黒ラブを飼っていたとのこと。お店の中の犬好きのお客さんまで呼んでななをあやしてくれる。

どこに住んでるの?
また連れて来てねと下町らしい初対面の会話。予期せぬ面白いワンちゃんつながりがあるもんだ。



麺道『わがまんま』@東京都葛飾区金町

2019-12-10 15:09:00 | ラーメン探索

 小春日和の土曜日だっただろうか、自転車で隣町の金町まで。30年前、初めて仕事で金町駅で降り立ったときは、東京とは思えない土地柄の田舎に感じた。隣が松戸市で千葉県、東京の東の果てまで随分遠くに来たもんだと思ったもの。

今や高層マンションが立ち、東京理科大ができて、この10年で急に開発が完了して都会化した。30年前にまさかこの辺りが自分の最終棲み家になるとは夢にも思えなかった。

金町のラーメン屋は閉店、新店が目まぐるしい。常磐線でお隣の松戸市はラーメン激戦区である。そんな中、洋風の創作ラーメンぽいお店をネットのラーメンブログマニアさんの記事で見つけた。オープンしてまだ1年に満たないお店だと思う。















 午後1時半頃とあってか、先客が3名くらいで空いていた。店主は一人で切り盛りしてる。どうもお店の空気が重い。BGMくらいかければいいのに、ここの店主はどうやら美味しいラーメン作り以外にはあまり気を配らないタイプに見えた。

愛想笑いすらなく形だけのいらっしゃいませ、ありがとうございました。妙に素っ気なくて暗い。おまけに食器の扱いが雑で洗い場に投げ出すように大きな音をたてる。

静かな店内にガチャガチャと響き渡る。割れるんじゃないかとか、お客に何か不満があるのかと心配をかけるような雰囲気である。

飲食店において確かに味は1番大切な要素だけど、どんなに美味しい料理も安心して気持ちよく食べられる雰囲気やもてなしがないとせっかく美味しい料理も台無しになると思う。











 ポルチーニ香る醤油ラーメン、帆立とチーズの塩ラーメンに期間限定の煮干しラーメンを置いていた。味は繊細で女性好みの創作ラーメンであることに間違いない。

せっかくユニークな美味しいラーメンなのにもったいない。特に、下町では、こんな接待やもてなしには厳しい。味だけ求めているのならもっと都心にいくらでも美味しいお店がある。

行列店、繁盛店は気持ちよく食べさせてくれる雰囲気を必ずもっている。味以外にもまた来たいと思う付加価値が必ずや存在する。




黒ラブなな散歩(17)

2019-12-09 18:55:00 | 黒ラブなな

 昨日は朝からスカッと晴れて風もなく日射し眩しいいい天気だった。じっくり散歩するために朝ごはん先にあげる。

江戸川河川敷から柴又帝釈天コース。日曜の午前9時頃であったせいか、たくさんのワンちゃんとすれ違う。江戸川に着いていきなり秋田犬?紀州犬?みたいな日本犬の大型犬に出会う。

ななが近寄っても直立不動で凛と前を向いている。ななはここぞとばかりに不用意に近づき首回りの匂い嗅ぎ、調子に乗って噛み付いたもんだから低いドスのある声で一喝される。

飼い主さんがいいですよ、噛みつくくらいはとおおらかな対応。なながやられるかもとこちらがリード引っ張り引いてしまう。何犬だったのだろう。聞けばよかった。

写真なんか撮る余裕なくいつもあとから気がつく。すぐ次にビーグルちゃんと出会う。少し赤とピンクのフリルついた服を着ていたから女の子だとわかる。後退りして吠えながらも尻尾ふっていたので近づいてみる。

ななが甘噛みしようとすると牙を剥いて噛み返そうとする。何度かチャレンジしても本気で噛まれそうだから触れ合うことを止める。















 帝釈天でもなかなか写真が撮れない。帝釈天には5つの出入口がある。人の出入りの少ない門を出た途端にゴールデンちゃんと出会う。ななが突然動き出してスマホを投げ出してしまった。投げ出す瞬間に何故か1枚偶然撮れた1枚が残ってた。






 ななが突然飛びかかっても受け止めてくれてありがとう。ミニチュアダックスちゃんも一緒にいてとても人懐っこくて吠えられなかった。飼い主さんがオープンで他のワンちゃんと触れ合うのが好きな人は、ワンちゃんもオープンで触れ合い好きである。ワンちゃんは飼い主に似るというのはほんとうみたいだ。

1時間半のロング散歩になったが、まだまだななは元気。こちらの方が先にギブアップしそうな感じだ。帰ってからはすぐぐっすりおねむタイムになった。午後はドッグランか水元公園に行こうと連れを誘ったが、家でゴロゴロして出かけたくないと言う。

仕方なく午後3時半からまた帝釈天散歩に行く。帰りは参道を柴又駅方面へ。参道のお店の方々が店じまいするところを、ななはふらふら相手してもらいたくてじっと見つめる。手を振ってくれようものなら尻尾振って応戦する。







 もう身体が大きくなったからゲージの中ではかわいそうだ。なんとか常時出しておけるようにならないものか‥‥大型犬を室内で飼ってる方々はどうしてるのだろう。