青裸々日記 Aorara Diary

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「心理学」の基礎。

2013年04月14日 23時04分27秒 | 青裸々日記。
八重桜の花(東京都台東区)

 こんにちは。
 今日も皆様、ありがとうございます。



 「心の時代」と言われて、ずいぶん経ちました。
 時間の流れや多様な価値観など、色々なものに振り回されやすくなればこそ、
 内側の部分、つまり「心を見よう」という気持ちになる人が多くなるのは、全く無理のない、自然な話ではないかと思うのです。

 そこで、「心理学を学ぼう、心に詳しくなろう」とする人も増えたわけですが、
 私は、「学べばいいというわけではない」と、強くお話ししておきたいのですね。


 鮃(ひらめ)でも鱸(すずき)でもなんでもいいですが、魚の生態に詳しくなったからといって、
 実際に育てたり、守ったりできることにはなりませんよね。
 逆に、勉強なんかしなくたって、「なんとかして育てたり守ってあげたい」と思えば、
 その気持ちが洞察力を磨き、魚に対して、本当の意味で詳しくなるわけです。
 そして、経験を重ねれば、生態にしてもなんにしても、実際に勉強した人と同じか、それ以上に詳しくなれるのです。


 これは、心についても全く同じなんですね。
 極論を言えば、「心について、詳しくなりたい動機が、どれだけ純粋か」、「学ぶ根底に、心から大切にしたい思いはあるか」、
 ここがしっかりしているかが、肝要なのです。
 形だけ心の仕組みを知っているだけで、実際にそれを幸せに繋げたり、肌で感じたり、人を助けて力になれるわけではありません
 きつい言い方をすれば、頭ではなく、心で感じ、心で想像して学ぶ姿勢がなければ、「心の時代」といえども、心理学を勉強する時間すら無駄だと言えるのではないでしょうか。


 「心理学の基礎!」とは、基本的なスキーム(仕組みや一連の流れ)や用語のことを考える方が、大半だと思います。
 しかし、もし「心の時代」と、心理学を自分や人に役立てたいなら、基礎と考えるべきは、知識ではなく、感受性や人間性、愛情、人徳といった、
 「心理学を運用する人間の心」です。
 それに、悪気を持って心理学を使うつもりなら、「相手も実は自分を心理的に操作するんじゃないか」と疑心暗鬼になり、
 自滅するだけが関の山です。
 いずれにせよ、心や人間性がなっていないなら、心理学など、使いこなせるわけがないのです


 心理学を学ぶにしても、学問だけとしてなのか、人間そのものについて役立てるために学ぶのか、
 向学心もいいですが、まずはここから考えてみましょう。
 学ぶだけではできないこと、学ばなくてもできること、
 これらは沢山あるのです。

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