『大統領の陰謀』(1976年 アメリカ)
また少し間が空いてしまったでござる。今回ご紹介するレコードは、生憎であるがYouTubeに音源がないのだ。ご勘弁下され
監督:アラン・J・パクラ
音楽:デヴィッド・シャイア
カバー演奏:クリス・カーペンター楽団
出演:ダスティン・ホフマン、ロバート・レッドフォード、ジェイソン・ロバーズ、マーティン・バルサムほか
また少し間が空いてしまったでござる。今回ご紹介するレコードは、生憎であるがYouTubeに音源がないのだ。ご勘弁下され
ウォーターゲート事件を調査したワシントン・ポストの二人のジャーナリストの手記を元にしたドラマで、第49回アカデミー賞では8部門ノミネートされ、うち助演男優賞、脚色賞、録音賞、美術賞を受賞しましたのう
さて、音楽の方だが、アメリカの作曲家の中で俺が結構大好きなデヴィッド・シャイアが担当しているのだ。この映画のサントラも今ではCDリリースはされているが、シングル盤テイクはワーナーのエレクトラレーベルから日本でも発売される予定だったらしいのだが、アメリカのエレクトラレコード社はA面をステレオ、B面をモノラルで出せと言っていたそうだが、日本のワーナーがこれに反対して結局のところ当時のサントラ発売計画はおじゃんになってしまったワケだわ
そこで邦人演奏楽団が早速カバー盤を録音したのだが、その中で俺が最も気に入っているのが、日本フォノグラムのフィリップスレコードの立ち上げた、クリス・カーペンター楽団のレコードなんだぜ!クーッ!!
先輩のミシェル・クレマン楽団に続くフィリップスの映画音楽専門演奏オケだが、初めはすっかり海外の楽団だと信じて疑わなかったのだが、どうして日本でヒットした映画の音楽ばかりレコードにしているのだろう?とか、「人間の証明のテーマ」まで演奏しているから、「ジェットストリーム」でもよく取り上げられているし、余計???と思っていたんだ。だが、のちにこのオケの正体は、とある文献からミシェル・クレマン楽団と同じくフィリップス・スタジオ・オーケストラだったことが判明し、すっかりダマされていたことに気付いたのは、それこそ10年と少し前だったんだぜ。しかもミシェル・クレマンと同様にイメージ写真まで載っけてあるから、そりゃあ信じてしまうぞなもし!クーッ!!
そんなわけでこのクリス・カーペンター楽団の演奏による『大統領の陰謀』をお聞かせしたいのだが、YouTubeになくてなあ。ということで、今回はサントラの方をご紹介しよう!
いかにもデヴィッド・シャイアらしいフワアとした風船のような音楽やのう
クリス・カーペンター楽団の演奏では、主旋律がサントラと違ってストリングスになっており、そしてどっか和風な感じは否めないな!クーッ!!
多分、B面の『コンドル』もミシェル・クレマン楽団と表記されているが、聞いてみたら、どうやら同時期にクリス・カーペンター楽団と同じメンツによるオケの演奏かも。ホントに嘘ばかりこきよってからに!クーッ!!
我が家のサファイアとみゅうちゃん、信じられないほど仲良しになりましたわ(=^ェ^=)♪
1つには管楽器の使い方がその点で効果的ということもあるのでしょう。一方で、クリス・カーペンター楽団による現主体のアレンジは、むしろホントラよりもドキュメンタリー映画にふさわしく聞こえました。あと、冒頭あたり、弦の固い音色がコントラバスだけのバンドを何やら連想させるので、聴いていて愉しくなります←賛辞のつもり
デヴィッド・シャイアの音楽でやはり代表的な風船みたいな音楽は、飛行船爆発事故の『ヒンデンブルグ』ですね。あの作品も実際に起こった事故を映画にしていますが、この『大統領の陰謀』もニクソン元大統領のウォーターゲート事件を映画化した作品に音楽を付けていることから、セミドキュメンタリーによく起用されている作曲家ですね。
また管楽器だけではなく、ピアノ等で隠し味のようなリズムを取るのも特徴なのかも知れません。
シャイアの音楽は甘さは殆んどありませんが、この特有の浮遊感には虜にさせられますね。
恋愛映画の『ふたり』や『ノーマ・レイ』も殆んど甘味はなく、スッキリしていて心地良く作られていると思います。