今日はなんと、いまから2500年前に、釈迦がマトリックスから覚醒した日・・・である。
一般的にはほとんど知られてないが、禅寺、ことに臨済宗の禅寺では今日12月8日が最終日となる一週間を
臘八接心(ろうはつせっしん)と呼んで一年で一番厳しい…接心が行われる。
私も居士として何度かこの僧堂の臘八接心に参加させていただいたが、『悟り』への覚醒をめざして
老師から新到の雲水まで、それこそ一丸となって修行に集中する様は、
観光や散歩で息抜きに楽しむ禅寺しか知らない人々には決して伺いしれない世界であるといえる。
映画マトリックスの新作公開をあと9日にひかえ、女優の柴咲コウ氏などと主演のキアヌ・リーブス、キャリー=アン・モスが
アメリカからバーチャルで対談するというイベントを昨日私はたまたま見て、人々のこの新作に対する期待の大きいのを知った。
私自身も『マトリックス』について11月25日のブログ書いたが、仮想世界からの『目覚め』に憧れるあまり、誤ってまた『別の仮想世界』へ
陥る人が増えるのでは・・・と、逆にちょっと心配になってきたりする。
『コツコツ!・・・目覚めるんだ ネオ!』・・・とここまでは映画として『Good Question』であるけれど、これから先のストーリーは
映画は比喩として楽しむべき物語であることは肝に命じてほしい、この先をいくら想像しても仮想現実からの脱却は無理。
『 廬山は煙雨、浙江は潮 いまだ到らざれば千般の恨(うらみ)消せず、到り得 帰り来たれば別事なし… 廬山は煙雨、浙江は潮 』
これは、中国の詩人で禅者(11世紀)蘇東坡(そとうば)の詩に観る、『別事なし・・・』こそがミソで仮想現実脱却の実風景はここにある。
禅では、『仏殺、祖殺』といって、神々しい仏様など見ようものなら、ピコピコハンマーなんかでこっぴどくひっぱたかれる…であろう。
目覚めれば、我が家の『仁去来・観音菩薩』・・・これが現実なのだ
里に菩提の花が咲く