『神は妄想である』2009年11月(宗教)に送られたコメント群のうちでも、今回はそもそも記事内容とは何の関係も無い特殊すぎる歴史観が長々と開陳され頭がくらくらする内容です。
難解で特殊な歴史観を要約すると以下の内容なのですが、残念ながら正当な歴史感とは大きく違っている。
それだけではなくて西欧の自己中心主義な欧米帝国主義の右翼の差別意識と、無政府主義(極左)の被害者意識がない交ぜになった特殊な差別感がぷんぷんする不愉快な代物です。
今まではコメントを全文掲載していましたが話が長いし横道に逸れるしくどいし難解で、余分な書き込みが多くしかも間違っている。
今回は分かりやす様に短く要約し番号をふって解説していますが、要約前の全文は『神は妄想である』 コメント集0~3(資料)2009年11月(宗教)に掲載しています。
『双子若しくは三つ子文明!』
(ejnews)
2009-11-28 12:02:55
①ロシア正教文化圏と、西欧キリスト教文化圏とは別々で同等。
(ブログ主)細かく分類すれば分けれないこともないが無理がある。
そもそも欧州大陸はユーラシア大陸の端にありそれ程広くない。西欧と東欧には双方に区切りが無く一連の地続きで絶え間なく人や文化や経済の交流があるのですから、一纏めにキリスト教文化圏と捉えるのが此れまでの通常の正しい歴史観でしょう。
②日本は中国文明と独立した文化圏。
(ブログ主)日中の間は千キロもの海で、一番近い朝鮮半島でも200キロもの大きな海峡で隔てられ双方の交流には限度があり、しかも日本列島は時差が2時間もある巨大な列島です。日本が欧州大陸のバルト海と地中海の距離と同じ大きな地域であるので日中が別々になるのは必然でしょう。
③西欧キリスト教文化圏ではローマ帝国崩壊後に中央集権国家や帝国がない。
(ブログ主)
ここまで極端な解釈では、言葉を失う。西欧が大昔から民主主義だったとでも言うつもりなのだろうか。呆れて話にもなりません。
④ロシアはヴァイキングがスラブ民族を征服し、ビザンチン帝国の貴族政国家体制を模倣したもの。
(ブログ主)
大昔の古代国家成立時の話は現在の文明論とも国家論とも直接の関係はない。北欧バイキングの征服王朝の話ならイギリスもイタリアも同じ歴史を共有している。フランスのノルマンジー地方が北欧バイキングのノルマンの征服王朝だったなど西欧諸国もロシアと同じ歴史があるので『ロシアは異質』とはならない。
⑤ビザンチン帝国はギリシャ文明の後継文明で、ポリス国家の伝統である貴族が全てを支配する体制。
(ブログ主)色々事実をあげて反論出来るが、およそ世界観歴史観が異質すぎて真面目に論評する気持ちが失せる。
⑥ロシアは、西欧とは別の遥かに異質の文明。其の為にロシアでマルキシズム暴力革命が成功する。
(ブログ主)反共意識のイデオロギーが優先しすぎた愚論である。西欧のドイツでも州政府段階では同じようにソビエト革命が成功しているのです。革命とは何か、?国家権力とは何かとの根本的な理解が不足している。
⑦オットマン帝国もロシア正教会文明圏の双子文明。
(ブログ主)それではギリシャ正教などの東方正教会とイスラム教が同じだとの主張に近くなるが、幾らなんでも無理があるでしょう。
2009-11-28 13:25:19
⑧西欧キリスト教文明は西ローマ帝国崩壊で消滅するが、アイルランドだけに継続される。
西欧はアイルランドに蓄積されていた知識が伝播された。
(ブログ主)あまりに正当な歴史とは違いすぎて、論評のかぎりでない。
⑨其の後イベリア半島がイスラムにより征服され欧州にイスラムの学者によりギリシャ科学数学がヨーロッパに伝播されていったのです。当時はイベリア半島が西欧の文化の中心地でした。
(ブログ主)この部分だけなら、まったく同一意見なのですが・・・
⑩其の後イベリア半島のキリスト教の再征服後、海外発展が始まり富の蓄積が西欧に起こる。此の海外発展はイベリア中心からネザーランド、英国、フランスに広がり其れに応じた富の蓄積と共に資本主義や科学の発展が起こるのです。
(ブログ主)海外発展とは何とも西欧中心の自分勝手の言葉使い(欧米中心史観)で、社会科学的な正確な表現ではキリスト教徒の武力による『海外侵略』での略奪的な富の集積が行われている。
海外『発展』ではなくて、最低でも海外『進出』でしょう。略奪に近いキリスト教徒の軍事侵略(海賊行為)の事実を軽視しては駄目です。
⑪此処で面白いのはアイルランドのカトリックの僧やイベリア半島のイスラム知識層の様な宗教階級が此の時期の西欧文明で科学の発展に寄与している。
(ブログ主)アイルランドのカトリックやイベリア半島のイスラムが徹底的に弾圧され放逐された現実の歴史を無視されたので・・・・・どんな原理原則でも例外があり極少数の生残った知識層が大きな影響を与えた例外的な話ですね。
⑫つまり宗教は必ずしも科学と敵対関係にある物ではないと言う事です。
(ブログ主)これも間違いで、科学と宗教とは密接な関連を持っているのは事実ですが、科学と宗教が並立関係にある日本的価値観とは大きく違い、一つの普遍的権威しか認めない一神教世界では両者は支配被支配の縦の関係です。
この場合に科学の優位を宗教側が認めないと、科学と宗教の力が拮抗するアメリカの原理主義の茶会運動の話のように自動的に科学と宗教は敵対関係に陥いるのです。
ガリレオ・ガリレイの宗教裁判の例のように、必ずどちらかの優位が決定的にならないと話は治まらない。
⑬ロシア正教会文明圏では政権が宗教を支配するというビザンチン貴族制社会を継承したにも拘らず、大西洋を通じた海外発展が出来ず,
(ブログ主)ロシアが大西洋どころか遠く太平洋を越えてアメリカ大陸まで広く進出(支配)した歴史を完璧に忘れているのでしょうか、実に不思議な説です。
⑭北欧人種と被征服民族スラヴの関係。インドのカスト制の様な習慣が社会の精神的発展を阻害し、専制的社会要素がマルクス主義と言う専制的中央集権政治形態を受け入れる。
(ブログ主)アメリカの冷戦時代の無知な反共意識の産物であり不真面目の極み。何故此れほどまでに一方的な偏った考えになるか不思議である。
⑮此れは別に特殊な考え方ではないのですよ。私は種々の歴史書を読んで其の受け売りをしているだけですから。
(ブログ主)まさに世界的に例外の21世紀にもなって科学(進化論)を敵視するアメリカ的な非科学的な原理主義が未だに活動する筈だと納得するような話ですね。
⑯ワハビズムですが現在のサウディアラビアの王家のムハンマド イブン サウドに保護されてから王家の宗派となり、後のサウディアラビアの国教の様になってしまったのですが王家の保護無しには存続出来なかったでしょう。
(ブログ主)この部分は正しいでしょう。しかし、自分から遠い部分が正しく判断され、その反対では間違うでは・・・
⑰と言うのは極端な宗派で・・・つまり此処でも宗教は政権に利用されていると言う事です。
(ブログ主)何故突然『宗教が利用だれている』(被害者)になるのか全く説明が無く不明。理論の飛躍が大きすぎて話についていけない。
⑱ユダヤ原理教(オーソドックス)と呼ばれる伝統的ユダヤ宗派はZionistsシオニスト達(シオニズムは宗教運動ではなく世俗ユダヤ政治文化運動で歴史では政治運動とされています。
(ブログ主)シオニズムは宗教的な動機で始まった政治的な運動ですよ。旧約聖書の記述(宗教)無しにはシオニズムは、そもそも存在しない。
⑲イスラエル国家建設には反対した。何故なら伝統的ユダヤ教ではユダヤ人の国家が打ち立てられる前にはメシア救世主が出現しなくてはならない。然しイスラエル建国時メシアの出現は無かった。
と言う事で現在のイスラエル建国は世俗政治運動であって宗教運動ではないのです。実際資金を出している人々はロスチャイルドの様な国際金融が圧倒的に多かったのも宗教ではなくヨーロッパの人種問題が中近東を取り込んだ形になっています。
(ブログ主)根本的な勘違いをしている。
そもそも黒人のユダヤ人も白人のユダヤ人(アシュケナージ)も、本来のアラブ系セム族の人種的に正しい本物のユダヤ人(スファラディ)もいるが、民族的なユダヤ人なるものは今では存在していない。
宗教省を握るユダヤ原理主義のシャスなどは移民局も握り、イスラエル国民たるユダヤ人の条件はユダヤ教の戒律に則り母親がユダヤ教徒であることが絶対条件ですが、ユダヤ人だけの力で今のイスラエル国家が出来たなど余りにも馬鹿馬鹿しい神話です。
欧米キリスト教諸国の存在抜きにしてイスラエルを語るなど不真面目にも程がある。イスラエルはアメリカの絶大な支援なくして一日も持ちません。
(旧約聖書の記述によって出来たイスラエルですが、新約聖書のヨハネ黙示録の記述の通りだと信じたキリスト教原理主義の『力』と『思想』無くしては理解は不可能です)
⑳ネオコン共和党はハイエクやフリードマンで有名なネオリベラルレーゼーフェア経済主義と一体となった、どちらかと言えばファシズムの様な政治経済運動で(資本家の都合良い時だけ資本家の為に政府が経済活動に介入する)右翼イヴァンジェリカル宗派によってコントロールされている、南部に多いのが特徴ですが、70年代から経済的に窮地に立っている無学な白人層を票田として利用している。
(ブログ主)ネオコンはキリスト教原理主義の別働隊のようにも、あるいはユダヤ教原理主義やイスラエルの右派リクードの偽装団体にも見えるし、正反対に左翼崩れにも見えまったく正体不明。
ヌエのような正体不明の組織団体で、この正体は良く分からない。この全容の解明はアメリカの原理主義以上に困難でしょう。
(ブログ主)
>『ロシア正教文化圏を対応する西欧キリスト教文化圏と同等に扱っています』<など、歴史の解釈があまりに独自すぎて、・・・・論じるのに苦労するのですが・・・・・・
基本的にブログの記事とは何の関係も無い、長すぎる記述でコメントとしては適当であるとは到底思えません。
カトリックと東方正教会との分類はあるが、正教の一派に過ぎないロシア正教文化圏なるものは・・・これはアメリカは冷戦を構築するときに色々なが学説も作り出しているようですが、日本ではロシア正教文化圏を対応する西欧キリスト教文化圏と同等に扱っている例は無い。
これは東西冷戦用のアメリカ独自の歴史観(イデオロギー)でしょう。普通の歴史学など一般的には広くキリスト教文化圏であると解釈されています。
それ以降の長い記述は意味不明で理解に苦しみます。
民族が大移動するユーラシア大陸では、日本のように他所と200kmも離れた島国とは置かれている条件が大きく違い、国民と国家とは別であったり異民族であったりするのはそれ程珍しい話で無く、ごく普通の出来事です。
ユーラシア大陸と津軽海峡よりも浅くて狭いドーバー海峡で隔てられている島国であるイギリスでも支配階級と国民が別で外部からの征服王朝が起源です。
それにしても、このコメントと記事との関連は一体どれ程あるのでしょうか。?
あまりに長すぎて『何が主張したいのか』『何が一番大事なのか』が不鮮明でコメントの趣旨が一向に分かりかねています。
ブログ記事と、あまりに関連が薄いので異論は沢山ありますが、これ以上長くしたくないので此処ではあえて指摘しません。
ejnewsさんが色々とあげている事例から、『一番わかること』とは、
西ローマ帝国はあっけなく滅んだが、対照的に長らく欧州文明の中心地だった東ローマ帝国(ビザンチン帝国)の公式宗教だった東方正教に対する西ヨーロッパの屈折した感情(劣等感と、それの裏返しとしての優越感)が良くわかります。
これは1999年の何とも政治的な意味不明のNATO軍の(セルビア正教の)ユーゴ空爆の意味を考える上での参考になる話ですね。
東方正教が、キリスト教と別の文化圏であるとアメリカが考えていたと想定すれば『なるほど!』と為りますね。
この考え方では西欧にとってはカトリックのクロアチアは同胞だがセルビア正教を信じるユーゴ(セルビア)は異教徒だとの解釈になります。
クリントン大統領の下半身問題の隠蔽目的との噂もあるユーゴ空爆は、デマや憶測での世論誘導によるものですが政治目的が全く不明な、ブッシュ大統領の対テロ戦争(イラク侵攻)以上に不思議な戦争でした。
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