逝きし世の面影

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共謀罪よりも危ない110年ぶりの刑法改正(性犯罪の厳罰化)

2017年06月17日 | 政治
火中の人・萩生田光一内閣官房副長官の2013年5月10日のブログ内の写真。首相動静と照らし合わせると2013年5月5日の安倍首相の別荘のように思われ、萩生田氏はそのまま別荘に宿泊して翌日首相とゴルフ。安倍晋三と萩生田光一の間にいるのが大問題。(萩生田光一は落選して失業中は客員教授として加計から給与をもらっていた)

菅野完‏ @noiehoie
不思議なのは、萩生田が、「民間人の顔は出さない」的な配慮を見せず、わざわざ加計の写った写真をあげてるところ。「タニマチです!」って言いたかったとしか思えんのだよなぁ



国会最終日の6月16日の参院予算委員会で、安倍が壊れたレコードのように福山哲郎への答弁の時と同じ紙を小池晃への答弁にも読み上げ、議場が騒然となる。この小池晃議員(日本共産党の書記局長)の質問中に議場(何と傍聴席)で、大声で汚いヤジを飛ばしていた衛藤晟一総理大臣補佐官。(この衛藤晟一ですが『野次要員』として安倍政権によって動員されて、議場に駆け付けていたらしい)
珍事中の大珍事の発生で、自民党の理事から『政府の一員がここに来ちゃダメだよ』と注意され大慌てで逃げ出したと報じられているが、安倍お友達政権の末期症状と言うよりも、もはや、お子様国家(日本)自体が末期症状。常識とか知性以前の話で、自分が何をしているかなど善悪とか正誤などの大人としての自覚が一切ないのである。



『東京瓦斯の跡地で猛烈な汚染が分かっている豊洲新市場に10カ月遅れで決定って、・・・???』

共謀罪が強行採決され国会が無事閉会した翌朝(6月17日)の産経新聞や毎日新聞(大阪本社版)朝刊の第一面の見出しは、真実かどうかは不明だが、小池百合子都知事の『豊洲新市場移転の決定』(情報筋)との報道だった。
そもそも豊洲移転は去年11月に決まっていた。
ところが小池百合子は都知事選の演説で『立ち止まって考える』と表明していたが、なんと当選後にはアメリカ大統領選挙での暴言王の異名がある実業家のドナルド・トランプと同じで、当選後に早々と選挙中の公約を実行して世間を驚かした。
6000億円もの巨費を使った豊洲新市場ですが、普通の中央卸売市場ではなくて巨大な冷蔵庫なので何もしなくても一カ月数十億円もの経費が掛かるトンデモナイ代物。10カ月も判断を先送りした結果膨大な無意味な損害を出している。
しかも、都が選んだ最新のプロジェクトチームによると、もしも移転すると今後1兆円もの赤字が出るというのですから無茶苦茶である。ですから、もしも東京都が豊洲移転を決定するなら時期的に見て去年中か、いくら遅くとも今年早々しか『有り得ない』のである。
それなら、産経とか毎日の『10ヶ月遅れの豊洲移転』の意味とは、わざと収拾不能の大騒動を東京都知事の小池百合子が意識的に起こすという話にしかならない。
まさに『なんじゃ?、こりゃ?』で、失業した派遣社員が引き起こした秋葉原の無差別殺人に近い劇場型の『愉快犯』なのである。



『共謀罪よりも危ない110年ぶりの刑法改正(性犯罪の厳罰化)』

共謀罪の強行採決で騒然となる中で、満場一致で国会で可決されたのが110年ぶりの刑法改正(性犯罪の厳罰化)ですが、これは警察による恣意的な運用しだいでは(マスコミや有識者が大問題だとした)『共謀罪』よりも遥かに危ないことに、なぜ誰も気が付かないのだろうか。実に不思議だ。
共謀罪論議では、犯罪組織(ヤクザ)周辺の一般人が捜査対象に含まれる可能性が大問題だとされた。
ところが、『共謀罪』(犯罪組織)ならいくら範囲を広げても日本人全てが含まれる可能性はゼロである。ところが国民の『不道徳な性生活』なら、生きている限りすべての人間が関係してくるのですから怖ろしい。
110年ぶりの刑法改正『性犯罪の厳罰化』でマスコミとか有識者は『欧米先進国はもっと厳しい』(日本は性犯罪に甘すぎる)と主張しているが、この欧米先進国の基準(グローバルスタンダード)こそが大問題で、そもそもユダヤ教・キリスト教・イスラム教などのアブラハム一神教は、原則的に個人のプライバシーには介入しない仏教とは大違いで、一般市民の性生活に対してトンデモナク厳しい戒律を持っている。(先進国だと言われる欧米諸国では強姦殺人で有罪なら自動的に最高刑になる仕組みがある。またパキスタンなどイスラム法を採用している国では同性愛は死刑になる。キリスト教徒が3割以上の韓国では同性愛が発覚した軍将校が懲役刑になり大問題となっている)

『(性善説で)警察の違法行為を取り締まる制度がまったく存在しない、世界的にも珍しい特殊なガラパゴス島の日本』

週刊新潮の『 「女性記者」の身辺調査を指示した官邸の強権 〈暴挙!菅官房長官、望月記者の調査を警察に命じた!〉』によると、定例記者会見で悪代官の菅官房長官を答弁不能に追い込んだ東京新聞の望月衣塑子記者のスキャンダル発掘(人身攻撃)では、今のところ法務省関係者や警察官に赤ワインを送ったとか取材用ハイヤーの私的使用の可能性でカスリ傷程度だという。
しかしこれが、今回の110年ぶりの刑法改正『性犯罪の厳罰化』の下半身攻撃では、いくらでも冤罪が可能なので、共謀罪よりもはるかに危ない。
今回男女の別を廃止したので、今後は女性でも強姦罪で捕まえることが出来るし、最低刑が懲役3年から5年に引き上げられ『有罪』になったら最後、情状酌量での執行猶予が付かず全員を刑務所送りに出来るのである。

『日本国の警察を信用しない野党や有識者やマスコミ(共謀罪)と、与野党やマスコミなど一人の例外も無く全員が頭から信用している日本の警察(性犯罪厳罰化)』

共謀罪で一般市民を監視する警察を心配する野党とかマスコミ、有識者ですが、その同じ警察が性犯罪を(被害者の申告無しで勝手に)取り締まることに何の危険性も感じないとは面妖である。
大人の常識なら一方(共謀罪)が危ないなら、まったく同一組織なのですから、もう一方(性犯罪)も必ず危ない。
★注、
都知事選直前の東京都民の世論調査を行った結果、前回比で自民党や公明党。維新の会の支持率が激減している。
今回与党支持が半減している最大原因とは、安倍お友達への公有財産の無償提供(森友とか加計)ではなくて、安倍お友達記者の強姦もみ消しであった。政治家の汚職事件程度は大目に見ても、いくら善良で大人しい日本人でもさすがに怒ったのである。

『一貫性が無く論理的な思考が出来ない知性無き知識層の不思議 』

政敵の抹殺なら露骨な(評判が悪い)共謀罪よりも、小泉竹中の悪事を告発した経済学者の植草一秀のように胡散臭い性犯罪で有罪にして社会的信用力を落とすことの方が余程効き目が確実である。
ところが肝心の『最も分かり易い例』である植草一秀氏を含めて、日本の知識層では誰一人も気が付かないのか全員が沈黙している。(たとえ気付いても世間体を憚って言い出せない)
官邸の悪事を告発した文科省事務次官の出会い系通いの読売報道のように、このような道徳論の下半身攻撃(性犯罪など破廉恥罪)こそ政治的な悪用の可能性が一番高い。共謀罪よりももっと危ないのである。

『欧米並みの厳しい性犯罪法令の根本的な「矛盾点」いくらでも冤罪が生まれる恐怖』 

そもそも『人間の性生活』ですが基本的に人前では決して行わない。必ず密室で行われる(証言者は被害者に限られている)ので他の刑法犯罪とは違い『親告罪』だったのです。(今までの刑法でも証言者が被害者以外に存在する可能性がある、複数での強姦事件は親告罪では無い)
ところが、今回の改正で被害者の同意(被害の申告)無しに勝手に警察が介入できる。(欧米のような監察制度が無い日本の警察が、ほぼ無限大の権限を持った意味はトンデモナク怖ろしい)
『性犯罪の厳罰化』なら最高刑を欧米並みにもっと引き上げるべきだが、今回は逆に最低刑を引き上げている。しかも女性限定だった強姦被害を男性にも広めるなど基本的に無茶苦茶。
今回の110年ぶりの刑法改正『性犯罪の厳罰化』では弱者の保護ではなくて一神教的な人間の性に不寛容な『道徳』が優先しているのですが、そもそも我が日本国はキリスト教など一神教信者の比率は1%だった。



『愛媛県の獣医学科新設よりも、もっと問題が大きい千葉県に新設された加計学園の医学部』

動物の医者である現在の日本国の獣医師の人数は4万人弱の少数であり全国で16校ある獣医学科の定数は全部でもたったの920人にしか過ぎないが、今回計画されている愛媛県の獣医学科の定数はその2割にもあたる160人にものぼる断トツの日本一のマンモス獣医学校だった。(6年生の医学部とか獣医学科は普通は1クラス程度の少数)
所轄の文科省も農水省も日本の獣医師に関して、地域や職種によるアンバランスがあるだけで基本的に獣医の定員は充足しているとの見解だった。そこに160人ものマンモス獣医学校を公費を使って新設しても収支面で破綻することは目に見えている。東京都の今後1兆円の赤字が見込まれる豊洲新市場移転問題と同じで到底成功する見込みは無いのである。(多分、目的は獣医学科でなくて、新設することで『公金』がしこたま注ぎ込まれることが最大の目的だと思われる)
『獣医師の免許は不要』と主張する悪魔の碾き臼新自由主義命の池田信夫ですが、確かに腕の悪い出来そこないの獣医の大量生産で人々が迷惑する程度は、人間の病気を診る医者よりも低いと思われるが、何と、今年2月には同じ加計学園による千葉県に公費を使って医学部が新設されていたのである。ところが、大手メディは一切沈黙している。
この千葉県の医学部新設ですが、2年遅れで全く同じ経過を辿った愛媛県の獣医学科だけが大問題とするのはマスコミと政府、与党などすべてが参加する八百長である。(迷惑な動物の医者の被害よりも、レベルが低い人間相手の医者の方が遥かに問題点が大きいのは説明するまでも無いであろう)

★注、
加計学園系列の国際医療福祉大学は、20年ほど前に栃木県大田原市に開校したが学内に医学部が無いのに、なぜか付属の大学病院がある摩訶不思議だ大学だったが、とうとう今年4月に定員140人の念願の医学部を千葉県成田市に開校する。日本国内での医学部の新設ですがこれは獣医学科の新設と同じで40年近くも行われていない。ところが岩盤をドリルで穴を開ける安倍晋三の国家戦略特区で膨大な公費をつぎ込んとうとう開校していたが、此処で一番腹が立つのは人間の医者の育成なのに、国際化を口実にして講義は全て英語で行われることを自慢する態度である。亡国(植民地化)ここに極まれり。


(資料)
『住民も恐々 加計学園獣医学部に「バイオハザード」リスク』
2017年6月17日 日刊ゲンダイ

今治市に建設中の加計学園の獣医学部キャンパス。“加計ありき”で国家戦略特区の事業者に認定された疑いは強まる一方だが、問題はそれだけではない。
13日、参議院厚労委員会で民進党・川合孝典議員が、厚労省健康局長との質疑でこう発言して物議を醸した。
「(キャンパス内の)学生教室のあるビルの5、6階にバイオセーフティーレベル3(BSL3)の施設を設置するという情報がある」
■獣医学部学部長候補の説明は?
BSL3施設は、結核菌や狂犬病、鳥インフルエンザなどのウイルス・細菌を扱う実験施設で、WHOの指針によれば「建物内の交通が制約されていない区域と切り離されなければならない」と定められている。にもかかわらず、今治の獣医学部では、厳重な管理を要する施設が隔離されていないのだ。
「委員会で発言したとき、与野党問わず驚きの声が出ました。感染すれば重篤化の恐れのあるウイルスを扱うデリケートな施設を、居住スペースや教室のあるビルの中に造るのはオカシイでしょう。仮にBSL3の施設を造ったとしても維持費や実験費用を考えると、ウイルス実験ができない、ということになりかねません。“最先端のライフサイエンス研究”を標榜するために既成事実をつくっているだけじゃないですか」(川合孝典議員)
さすがに大学側のリスク管理に地域住民は不安を隠せない。
4月11日に今治市内で行われた住民説明会で、獣医学部学部長候補の吉川泰弘氏はウイルスが漏れ出るリスクについて「私は過去の経験において大丈夫でした」の一点張り。まるで説明になっていないのだ。
愛媛県議の福田剛氏がこう言う。
「今治市はキャンパスの図面を持っているが、『大学設置の審議中だから』という理由で出してくれず、4月の説明会以後、住民に対して獣医学部に関する説明は一切ありません」
このまま加計学園の獣医学部を開学させて本当にいいのか。
6月17日 日刊ゲンダイ







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4 コメント

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望月衣塑子待望論 (私は黙らない)
2017-06-20 05:44:02
民進党は望月さんをリクルートしてはどうかと思う。是非国会の場で、望月さんの鋭い追及を観たい。彼女の質問は、即我々国民が一番知りたいことだったし、「きちんとした回答をいただけていない」と食い下がったのも、すばらしかった。あの会見は、彼女がいたからこそ、意味があった。是非、国会の場で活躍してほしいと思う。
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痴漢冤罪でも人生を棒に振る、というのに… ()
2017-06-17 19:12:53
国際医療福祉大学は加計でなく、福岡の高邦会系列です。まあここも以前から政治家との繋がりが囁かれている所でして、いずれ表面化するのではと思いますが。
性犯罪厳罰化、言葉通り受け取るなら刑期の延長等になりそうなものですが…親告罪で無くなるのは被害者を利する事になるのか否か、何とも言い難いところですが、それよりでっち上げで口封じを図る案件が増加する懸念が大ですね、かつての植草氏のように。
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天皇の生前譲位(退位?)と、日本計画解体 (太田)
2017-06-17 15:50:46
共謀罪で隠れてしまったのが、天皇の生前退位(なぜか譲位ではなく退位)。
不思議とネトウヨや民族派右翼は、現皇太子が嫌いで譲位に反対しています。
2020年の葬式五輪を最後に、日本国家を終了させる心算なんでしょうか。
(フクイチ、アベノミクスと日本国はついに老衰期に入った。)
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『疑惑の記念写真』 (ローレライ)
2017-06-17 12:12:23
『疑惑の記念写真』、加計と萩生田、安倍首相揃い踏み。わざわざ配信した萩生田光一内閣官房副長官の怪。
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