1月27日付英国サンデータイムスによると、米ソ冷戦時代の80年代から90年初めにかけ、サッチャー政権がソ連艦船に偽装した英海軍潜水艦をスウェーデン領海に侵入させ、特殊部隊(SBS)の潜水士を同国海岸に上陸させていた。
ソ連が好戦的な国家であると世界に印象付ける狙いだったとしている。
ノルウェー国際平和研究所のオーラ・ツナンデル教授は英海軍の任務は、同じく同水域に密かに進入していたソ連艦隊から出るソナー信号を真似た信号を出して、スウェーデン側を欺くことだったとしている。
英国のサッチャー首相はどの作戦も個々に承諾の署名をしていたと指摘している。
『リトビネンコ暗殺事件』
イギリスが、元KGBのリトビネンコ中佐がポロニウム210で暗殺された事件で、元同僚のルボコイ氏(現在国会議員)を容疑者としてロシア政府に身柄の引渡しを要求した事件。
去年暮れにイギリス政府は、容疑者引渡しを拒んだロシアに対して外交官4人を制裁として追放する。 対してロシア側も報復として英国外交官を追放する。
日本や欧米のマスコミ報道では女性ジャーナリスト射殺事件と関連付けて、『元KGB長官だったプーチンなら当然やりそうだ』が、ほとんど真実として報道されている。
前代未聞の不思議な事件なのだが、今回のマスコミの報道内容を疑うものは誰もいないほど信用度が高い。
しかし、この事件は欧米や日本のマスコミの報道姿勢が 可也変です。科学的な客観的事実と合っていない。
放射線防護学の安斎育朗教授(霊感商法やカルト、疑似科学に対して反対する活動を行っている)によると、
基本的に放射性物質による毒殺は非効率で即効性に欠ける。
ポロ二ウム210はアルファ線を出すが空中で最大3センチ以内しか飛ばず、測定器の内部の窓まで届かない。ガイガーカウンターでの検出は不可能。
しかし持ち運びは容易に出来き、服のポケットに忍ばすことも可能。
ルボコイ氏と会食直後に体調を崩したとされるが、口から食べたのなら3ヶ月程度、血液注射で2~3週間後に影響がでてくる。
尿から検出されているので腎臓にポロニウムが蓄積されていることが考えられ、血液に注射された可能性が高い。
『イギリス政府の対応は不可解。日本の報道機関の対応も不可解。』
この暗殺事件でのイギリスとロシアの争いは9対1以上のスコアでイギリスの勝ち。
此れはブレアとプーチン両者の印象も影響している。
インチキな理由でイラク戦争を始めたので幾等かは信用を失ったが、今なお民主主義のイギリスのブランドイメージは健在で、イラク戦争さえ無ければ99対0の圧勝のはずだった。
それ程イギリス=民主主義のイメージは人々の間に定着している。
私も『プーチンならやりそうだ』が第一印象ですが、しかしマスコミ報道が、可笑しい。
宣伝広報の臭いがプンプンする。英国が典型的な印象操作を行っている可能性が高い。
『まずポロ二ウム210=ロシアのマスコミ報道が間違い。』
国内で原子力機関を所有する国はロシアと同等の資格がある。
ウラン238が放射線を出して最後には鉛になるが途中の物質がポロニウム。
マスコミ報道の『ポロ二ウム210はロシアしかない』は真っ赤な嘘か、何かの印象操作であろう。
ルボコイ氏が第一容疑者になった原因は、死去したKGB元中佐のリトビネンコが突然体調不良になった当日に会ったからだが、 口からのポロニウム210の摂取では数ヵ月後にしか影響が出ない。
しかも、口からなら尿からではなく便から検出されるはず。
β線やγ線中性子線による核兵器や東海村臨界事故でも、高温の熱風による被害を除く、純粋の放射線被爆では、被害がわかるまで長い一定の時間が必要でした。ポロ二ウムに限らずDNAを傷つける放射能には即効性は無い。
特に今回の様な透過力が極端に弱い、α線による殺害は可也難しそうです。
安斎氏によると犯人は(DNAの損傷により)少しずつ体力を奪って病気死亡を狙ったか、タリウムなどの毒物との併用との考えです。
いずれにしろイギリスやマスコミの論調とはイメージが大きくかけ離れている。
安斎氏のところへ事件当時多くのマスコミ関係者が話を聞きに来たそうですが不思議なことに記事にはならなかった。
京都立命館大学教授の安斎さん、本職以外に疑似科学を批判・解明する「ジャパン・スケプティクス」の元会長。
安斎氏の書いたカルト宗教のインチキを暴いた本に出てきた団体は後で統一協会を除き全部摘発される。
安斎氏の本は、読んだら絶対に得します。人には色々あって、将来起こる事柄が有る程度予想できる人と、事件(事故)が起こるまでまったく分からない人と、今起こっている現実が理解できない人の三種類がいるようですね。
安斎育郎さん現在京都のラジオ番組を持っていて当時の放送もインターネットで聞けるようです。
ラジオカフェ TOPICS: ロシア元スパイ毒殺事件の真相を語る安斎育郎氏
2006・12・10
『経口投与で数ヶ月、血液注射で数週間。』
基本的に人体に対する致死量は戦時中のマンハッタン計画時に死刑囚に実験されていますが、即効性はまったく無いとされています。
安斎さんの論拠もたぶんアメリカの人体実験の結果からと思われるが、戦争中だから出来た実験で今再実験は絶対に不可能ですね。(動物実験の場合、体重あたり人に換算すると膨大な量を投与する。相手に気付かれず密かに飲ます必要が有る今回に当てはまるかどうか疑問)
しかも核兵器を2回も使用し今後も使用したいアメリカとしては、なるべく放射線被爆の危険性を低く見せたいでしょうから、データを何処まで信用できるかは難しいところでしょう。
しかし、今回の体調を崩した当日に会食したルボコイ氏を容疑者と断定する英国は、対ロシアの印象操作している疑いが濃厚です。(ルボコイ氏は右翼政党名簿第二位の人物。日本なら亀井静香、前原、鳩山クラス。もし逮捕が可能でも自白はない)
自白があったとしても裁判で有罪判決が下りる確率は限りなく低く、英国の目的は単なる反ロシア印象操作の可能性が高い。
ロシア事情は複雑怪奇。チェチェン紛争でモスクワの一般住民のアパートが連続爆破された事件では、チェチェンのイスラム過激派では無く、KGB関与説が根強く噂されている。