逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

死人が生きかえる『ハンドボール再試合の怪』

2008年01月31日 | スポーツ・文化
昨日、不思議なものを見た。
キリストの復活でもあるまいに、なんと死んだ人(ハンドボール韓国チーム)が生き返ったのである。
審判の不思議な判定なら今までにも山ほどある。
しかしそこで、其れを後からみんなが蒸し返せば、どうなるか冷静になって、もういっぺん考えて見たい。

歴史に残った大誤審なら相撲の横綱を争う小錦対北尾(双葉黒)の大誤審がある。
結果は、負けていた日本人の実力も実績も無い北尾を横綱にして、一度も優勝をしていない横綱という珍記録を相撲協会は作ってしまった。
誤審の影響は大きく、小錦はひざの怪我で成績が低迷し、とうとう横綱にはなれずに引退する。品格云々以前の、お粗末横綱の北尾は、其の後女将さんを殴り引退する。


世の中の多くの事柄は、間違いや失敗を『間違っていました』『失敗しました』といって、簡単に修正出来るものでは無い。
スポーツのよさは、良きにつけ悪しきにつけ、終わった事柄を、済んだ事柄として其の儘受け入れる潔さにある。
何ヶ月も前に死んだチームが生き返って、『間違いが正された』『正義が行われた』と果たして其れで喜んでばかりで良いのだろうか。?

普通は何事も、その現場での判断、結果は覆せない。死んだものは生き返らない。
今まで起こった大事件大事故でも話は共通する。
チェルノブイリの大事故でも、あの時こうしていれば、ああしていれ事故は防げたなどの話は、時計を元に戻せないかぎりあり得ない事柄です。
誤審にしろ、大事故、大事件にしろ結果を変更するのではなく、その結果からどうすれば誤審や大事故などの間違いをなくしていけるか考えなくてはいけない。

結果が覆せないからこそ「其れまでの過程」や「その時の判断」が何よりも大事なのです。
テレビゲームのように簡単にリセットして、何も無かったかのように最初から始められるものと、其れとは逆に、決して後戻りできないものがある。
そして、簡単にリセット出来るものは、如何でもよいもので、容易にリセット出来ないものは大事なものである事が多い。
統計によると死んだ人が生き返ると考えている小中学生は三分の一近いらしいが、『今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫』等と考える、東海地震の想定震源域に立つ中部電力浜岡原発の差し止め訴訟判決の裁判官の頭の中身は、この中学生程度の判断力らしい。
此れまで起きたすべての事柄の諸々の結果や、これから起こるであろう大事件大事故は決してリセット出来ないのだと心得るべきであろう。




『何故スポーツは美しいか。?』

競技者が、自分自身の限界に挑戦する姿に多くの人々は感動する。
朝青竜がマスコミに叩かれた原因は、怪我を理由に巡業を休んでいた期間に故国でサッカーをしたことで仮病を疑われたから。
マスコミの亀田叩きの本当の理由は、反則や見苦しいパホーマンスではなく、実力不足が無様な敗戦で露呈したから。
今まで誰にも出来なかった事をする者や限界に挑戦しょうとする者、不可能を可能にする者に人々は憧れ拍手する。
世界で誰もが不可能と考えること、誰にとっても無謀と思えることを為すから美しい(素晴らしい)のですよ。

マグニチュード8の巨大地震が30年以内に予想される震源地の真っ只中に、建設して30数年以上の老朽原発を何基も運転し続ける電力会社。
世界中の誰にも出来ないことをやり遂げる実行力。(凄い)
身の毛もよだつ恐怖に打ち勝つ強靭な精神力。(凄すぎる)
世界に冠たる大和魂。ハラキリ、カミカゼ、ハマオカゲンパツ。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 朝青竜と橋下と | トップ | イギリスの印象操作疑惑『リ... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
キャッチフレーズ (Ladybird)
2008-01-31 12:18:23
 昔,グリーンピースが販売いていたTシャツに,
ブタは空を飛ぶ
地球は平坦
原発は安全
 と書いてありました.どこかでそれを復誦したら,「原発が安全な訳ないでしょ!」と批判されてしまった.皮肉が通じなかった場合,こういう混乱を招くことがあることを学習した次第です.
 >ハラキリ、カミカゼ、ハマオカゲンパツ
 これは問題なく使えますね.
返信する
う~ん。 (ブログ主)
2008-02-01 09:32:55
面白い冗談が通じない相手がいるんですよね。こういうときが一番困ります。
ユーモアは解説するものではありませんから此方が立ち往生してしまいます。
返信する

コメントを投稿

スポーツ・文化」カテゴリの最新記事