『空幕長が「そんなの関係ねえ」』イラク違憲判断、2008年04月19日
航空自衛隊のイラクでの空輸活動をめぐり、活動の一部が憲法9条に違反するという判断を含んだ名古屋高裁判決に対し、田母神(たもがみ)俊雄・航空幕僚長は18日の定例会見で、隊員らの心情を代弁するとして、お笑い芸人の流行のフレーズを使い、「『そんなのかんけえねえ』という状況」などと述べた。判決が隊員の活動に影響がないことを強調した。
また、現地の情勢については、「日本のように安全ではなく、予断を許さない状況」としつつも、「自衛隊が戦いに巻き込まれるという危険はないと考えている」との認識を示した。
『イラク派兵 「駆けつけ警護」発言』
イラク派遣軍トップだった、自民党の佐藤正久参議院議員の発言は2007年8月10日日のTBS系報道番組で、集団的自衛権に関する政府の有識者懇談会の議論についてコメントしたもの。
佐藤議員は自衛隊とオランダ軍が近くで活動中に、「オランダ軍が攻撃された場合、何らかの対応をやらなかったら、自衛隊への批判はものすごいと思う」とした上で、「駆けつけ警護」についてこう語りました。
『情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる』
『巻き込まれない限りは正当防衛・緊急避難の状況は作れませんから。(略)日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれる』
今回の佐藤発言は、「有識者懇談会」が「駆けつけ警護」を容認したことを受けて、さらに一歩踏みこんだものです
『街頭演説でも同趣向発言』
佐藤氏は、参院選公示日の街頭演説でイラク派兵での体験をまじえ、「集団的自衛権の解釈で(オランダ軍など)友軍が倒れても助けることはできない。法的に問題があるが、仲間はどんなことがあっても助ける」と発言(本紙七月十三日付)してきました。
選挙時には「巻き込まれ」作戦にまでは踏みこみませんでしたが、“日本の法律で裁かれる”という違憲・違法であるという認識をもっていた点では同質です。
しかも重大なことは、応援にかけつけた小池百合子防衛相が同議員の発言を隣で聞いて黙認していた事実です。
より高い99条の憲法の順守義務を負う閣僚としてその責任が問われます。
「駆けつけ警護」は、安倍自公政権が、歴代政府の憲法解釈として禁じている「集団的自衛権」の行使に向けた「有識者懇談会」で個別事例として検討している四類型の一つで、「PKO(国連平和維持活動)などで、外国部隊が攻撃された際の救出」問題です。
四類型の検討は、米国の圧力を背景に、明文改憲の前にも、解釈の変更で行使を可能にし、「米国とともに海外で戦争する国づくり」を狙った議論です。
『自衛隊空幕長をクビにしろの声』
4月24日10時0分配信 日刊ゲンダイ
●憲法なんか守らないと宣言して軍隊の危険な正体を完全に暴露
これほど傲慢で危険な発想の人物が、なぜ、航空自衛隊のトップに座っているのか。
イラク空自の違憲判断に「そんなの関係ねえ」と言い放った田母神俊雄・航空幕僚長のことだ。
名古屋高裁は、航空自衛隊が活動するバグダッドは「戦闘地域に該当する」としてイラク特措法に違反していると判断。
そのバグダッドに多国籍軍の兵士を空輸する活動は、「他国による武力行使と一体化した行動で、武力行使を行ったとの評価を受けざるを得ない」と、憲法9条にも違反していると指摘した。
それを田母神・空幕長は、海パン一丁のお笑い芸人の流行フレーズでちゃかしたのだ。
「これは恐ろしい発言です。自分たちは、裁判所の判断も憲法も守らないと言っているわけです。
裁判所も、裁判所に訴えを起こした国民も、自衛隊に文句を言うな、と。
こんな理屈が通るなら、自衛隊はやりたい放題やっていいということになる。
民主主義は根底から崩壊です。
武器を持っている自衛隊が暴走すれば、戦前の日本軍と同じ。
シビリアンコントロールは有名無実化し、戦争に向かって一直線ということになります」(立正大教授・金子勝氏=憲法学)
田母神氏は昨年5月にも、人道上問題になっているクラスター爆弾について、日本国民が被害を受けることになっても、「島国日本の防衛に有効」と言い放っている。
一体、どういう神経をしているのかと思ったら、自衛隊のサークル誌に寄せた論文では、親自衛隊派と反自衛隊派の日本人を同じに扱うのはおかしいとして、「親自衛隊派をえこひいきしろ」と書いていた。
「我々は今、日本国内において反日的グループとの冷戦を戦っている」という認識も披露しているから気味が悪い。
軍事評論家の神浦元彰氏が言う。
「イラクに派遣されている空自隊員の家族も、田母神発言は受け入れられないでしょう。
隊員は、戦闘地域にもかかわらず、『戦闘地域ではないんだ』と派遣され不安を抱えているのです。
それが間違いだと指摘されても、関係ねえ、と派遣を続ける。
これでは、補給も考えず南方に向かわせて多くの日本兵を餓死、病死させた大本営参謀と同じです」
田母神・空幕長もバグダッドの怖さを知っているらしい。
昨年12月に自衛隊機で着陸しているが、その寸前に「ミサイル警報装置が鳴り、緊張した」と言っていた。
それでも憲法違反の派遣を続けるのだ。
『田母神氏には責任を取って辞めてもらいたい』(神浦元彰氏=前出)という声は当然だ。
『日本国憲法第99条』
日本国憲法 第99条は、日本国憲法第10章最高法規にある条文で、憲法尊重擁護の義務について規定している。
[憲法尊重擁護の義務]
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
『平和憲法の真髄99条』
平和を守るために、本当に大事なのは憲法9条ではなく、憲法99条なのです。
99条が守られたなら、9条も自動的に守られるでしょう。
憲法とは、国民の義務を規定した法令とはまったく目的が違います。
近代憲法とは、『国家の暴走』を防ぐ為に、国家の義務を規定したもので、基本的に『国家を縛る』ものです。
そして、日本国において最も厳格に縛るべき、国内唯一の武装組織(自衛隊)のトップが、何の制約も無く自由に発言、行動するとしたら如何でしょうか。?
此れほど恐ろしいことはありません。
『国を縛る道具としての憲法』
自民党の国会議員が、現行憲法には国の義務や責任ばかりが書いてあるが、国民の義務や責任が書いていない。
だから欠陥憲法であると主張していた。無知の極みである。
義務、責任、罰則等の話ですが、法の中の法『憲法』には、国民各自の義務や責任は元々書いて無いのです。本来書くものではないのです。
法律は個人を縛る(規定)するものですが、憲法は国家を縛るもので、まったくの別の成り立ち、目的が有る。
憲法は国家を縛る(規定)するものなので、義務や責任は書いて有るが、罰則が書いてい無い。
国家は縛ることは出来ても、罰することは出来ないということでしょうか。
『憲法の意味と歴史』
歴史的に見て、聖徳太子の17条の憲法を憲法と言うのは論外で、やはりイギリスでの名誉革命以後のマグナカルタあたりが最初と考えれます。
国家(国王)の権力をいかにして市民(議会)が規定(制限)するか(出来るか)が憲法の精神でしょう。
元々国家(国王)は無制限な権力を持っていたのです。其れを縛ったのが憲法だったのです。
『国家と国会(憲法)』
今でも英国では国会正面には国王チャールズ1世は処刑した清教徒革命のクロムゥエルの銅像が立ち、正面に見えるバッキンガム宮(国王)と向かい合っています。
国家権力(国王)と議会(市民)は、本来真正面から、向かい合う性質のものなのです。
それでは、日本はどうなっているのかと、地図を調べると国会は東北方面を向いていて、皇居(江戸城)は斜め左にあり、正面ではありませんでした。
(まさか奥州列藩を睨んでいる訳ではないでしょうが)
『99条違反の違憲政党自民党』
憲法改悪の共謀を行っている現在の自民党と、今の政府の進める改憲案は99条に明確に違反しています。
現行憲法は部分的修正、改革は認めていますが、現行憲法の廃止や、廃止と同等な全面的修正を認めていません。
自民党は明らかに改革ではなく、現憲法の廃止(全面修正)を目論んでいます。これは限りなくクーデターに近いものです。
そうであるなら現行刑法の内乱罪に抵触します。現在進めている、世界的規模の再編の為のアメリカ軍への3兆円供与は外患誘致、外患援助に触れる可能性もあります。
現行法でも十分犯罪です。内乱罪は予備、共謀でも即犯罪とされます。
結果。国がボロボロになる。
そんな例なら、アジア、アフリカ中南米に幾等でも有る。
上が法を守らず悪事を働くと、下も同じように連動して無法状態(無法国家)が出現してしまう。
ところが世界の中で日本だけが例外で、上(政府)が幾等憲法や法律を破って私利私欲に走っても、下々の国民は真似をせずに順法精神を貫いている。
世界一の不思議な現象だと思いませんか。?
また、日本は貧困と犯罪率が一致しない唯一の国でも有ります。
世界では貧困と犯罪は連動しています。貧困者の多い地区の犯罪率が高く、富裕層地区は低い。所得水準で居住地域が明確に分かれている。
日本では金持ちと貧乏人が同じ地域に混住して住み、所得の低い庶民地域の方が、かえって治安は良い。
極端な例では、空き缶拾いのホームレスさえ犯罪には走らず、夜間無人の公園より、青テントの有る公園の方が治安が良い。
一番順法精神が無いのが日本の場合は、日本国首相ですよ。
自衛隊トップがホームレスより順法精神に欠けている国では、99条の持つ意味は限りなく大きいのではないでしょう亜k。
なぜでしょう?
sun.ap.teacup.com/souun/26.html
「国の規制」ではなく「国を規制」が憲法の本旨:「戒める」相手は国家機構である
sun.ap.teacup.com/souun/726.html
憲法規定に違背して内閣(行政機構)優位の統治構造が維持されてきた日本
sun.ap.teacup.com/souun/396.html