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ベテラン専門記者による日替わりコラムです。火曜日は、大治朋子・前エルサレム特派員が担当します。
討論会「真の勝者」=大治朋子
会員限定有料記事 毎日新聞
<ka-ron>
先週、米大統領選候補による最後のテレビ討論会が開かれた。
初回は互いの発言をさえぎる反則ワザが横行したが、今回は、発言者ではない側のマイクを一時的に切るという強制措置も導入され、それなりの政策論争になった。
とはいえ双方とも勝者と呼べるほどの成果は上げられていない。かわりに「真の勝者」として欧米メディアが一斉に称賛しているのが、司会を務めた米NBCテレビのホワイトハウス担当記者、クリステン・ウェルカー氏(44)。黒人女性が討論会の司会を務めたのは1992年以来、2人目だ。
討論会の司会はさながら「猛獣使い」である。ホワイトハウスを目前にして取っ組み合う2頭の猛獣。それを適宜引き離したり、論点すり替えで逃げ切ろうとする者を執拗(しつよう)に追いかけたり。その最大の使命は有権者の判断に資する情報を最大限、引き出すことだ。
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不可解で恐ろしい。アメリカ独自のワンドロップルール
母親が北欧系白人だったバラク・オバマは「初めての黒人大統領」との宣伝文句は間違い(誇大宣伝)で正しくは白人と黒人のハーフ(混血)だったように、クリステン・ウェルカーの父親は白人なので「女性の司会者」は正しいが「黒人司会者」は明らかな間違い。(★注、アメリカでは歌手のマライヤ・キャリーのように先祖の一人に黒人がいれば自動的に「黒人と見做す」世界的にも珍しいワンドロップルールがある)
ホワイトハウスで民主党オバマ大統領と記念撮影をしていた二回目直接対決「討論会」最終回の司会者Kirsten Welkerとその両親。米NBCテレビのホワイトハウス担当記者、クリステン・ウェルカーの両親は米民主党の大口献金者だったし、もちろん司会者本人も民主党員だったのですから呆れた話だ。(★注、たぶん、ウクライナのクーデター政権からの賄賂など、疑惑まみれの民主党バイデンは司会者が反トランプ「民主党贔屓」でないとトランプとの直接討論会に出席出来なかったのだろう)
2対1のハンディ戦でも「五分の戦い」だったバイデンとトランプ最後のテレビ討論会
反トランプの急先鋒ワシントンポストやニューヨークタイムスだけではなく、世論形成に一番影響力があるCNNやNBCテレビなどアメリカの3大ネットワークは全部が民主党支持なのですが、最後の直接対決司会者も民主党員だった四面楚歌状態でもトランプ大統領は堂々と民主党バイデン候補を論破したのですから驚きである。(★注、日本なら常識である「最低限の不偏不党の原則」を大きく逸脱していたハンデ戦で五分の戦いでできるならハンディ無しの本選挙ならトランプがバイデンに圧勝出来る)
保守派の米最高裁判事を承認 毎日新聞
米最高裁判事にバレット氏承認 上院、共和党の賛成多数で可決 保守派の比重増す
米上院(定数100)は26日の本会議で、連邦最高裁判事に保守派のエイミー・コニー・バレット連邦控訴裁(高裁)判事(48)を充てる人事案を与党・共和党の賛成多数で可決した。
リベラル派のギンズバーグ最高裁判事の死去に伴う空席を補充するもの。定数9の最高裁は保守派が6人、リベラル派が3人となり、保守派の比重が増すことになった。医療保険制度や人工妊娠中絶を巡る判断に影響が出るとの見方が出ている。 48歳での就任は史上最年少。最高裁判事は終身制で長期間にわたり在任する見通しだ。 トランプ大統領が指名し、就任した最高裁判事は3人目。与党・共和党は11月3日の大統領選・連邦議会選への弾みとしたい考えだ。野党・民主党は、大統領選直前の承認に反発していた。 バレット氏は敬虔(けいけん)なカトリック教徒で、カトリック系のノートルダム大法科大学院を修了。保守派の故スカリア最高裁判事の調査官を経て、同法科大学院で教授を務めた。【ワシントン古本陽荘】
最高裁長官を含め15名全員が極右国粋主義の安倍首相が任命しているのに。何も言わない
アメリカ最高裁の保守系が6人で、野党民主党指名のリベラル系裁判官が3人もいるのですから(あくまで日本の最高裁の裁判官に比べてですが)素晴らしいというか、何ともうらやましい限りである。
末期のがんで87歳で現職のアメリカ最高裁の裁判官として死んだリベラル派のギンズバーグ最高裁判事ですが、もしも、本当に裁判官の党派性が大問題だと思って居たなら、当然4年前の自分が83歳だった(がんが進行中で闘病中だった)オバマ政権当時に辞任して若いリベラル派裁判官に席を譲っている。(★注、フジテレビの風間晋解説委員によるとギンズバーグ最高裁判事は辞職を考えていた。ところが死ぬ6年前の2014年の中間選挙でオバマ政権与党の民主党が負けたことから「続投せざるを得なくなった」と説明しているのですから「何をかいわんや」。無理に無理を重ねていた)
「アメリカ最高裁の名物おばあちゃん判事は大のトランプ嫌い」2018年7月3日FNNニュース(フジサンケイグループ)
当時85歳のギンズバーグ判事は、大統領選の真っ最中の2016年7月、CNNテレビなどで「トランプ氏は詐欺師。一貫性は全くなく、思いついたことをそのまま口に出す。どうしようもないうぬぼれ屋だ。」との暴言で、共和党大統領候補のトランプ「ギンズバーグ氏は頭がいかれている。辞職しろ!」と舌戦に発展。最高裁判事のギンズバーグが「軽率な発言を後悔している」と謝罪声明を出して収束したが、中立性を重視すべき司法のトップによる露骨な政治発言として問題視された。(★注、フジテレビの風間晋解説委員がいうように大事な大統領選挙に露骨すぎる最高裁裁判官の政治介入は大問題。謝罪して済む話ではなく辞職が議会による弾劾で罷免相当の大失敗。いくら思っていても常識ある大人なら口に出さないだけの分別があるが、多分、だいぶ耄碌が進んでいたと思われる)
そもそもリベラル派のギンズバーグ最高裁判事ですが、80歳台(しかも死病に取りつかれていて)でアメリカ最高裁の裁判官の椅子にしがみついていること自体が異様である。(★注、アメリカ最高裁のリベラル派裁判官があまりにも党派的で、憲法や法律以前に自分が信じる個人な道徳とか信念に従っているのは大問題)
挙国一致でダンマリを決め込む日本のメディア
飛行機事故の原因追及にはフライトデータレコーダーを使う。クルマも同じ。軽自動車を除くエアバッグ付きのクルマにはEDR(イベント・データ・レコーダー)が付いている。
最もシンプルなEDRでも、エアバッグ展開する直前の車速や前後G、左右のG、アクセル開度、ブレーキ踏んでいるかが分かる。
EDRの解析は専用の診断機やソフトを用いて行うが、警察であればすぐにでもデータの解析ができる環境は整っている
日本の技術官僚で計測の専門家なのに、プリウスに限らず日本のエアーバック装着車には航空機のように自動的に事故時の記録が残るEDR(イベント・データ・レコーダー)があることを知らなかった(ブレーキを踏んだが効かなかったと無罪を主張する)80歳台の東京池袋暴走事故の「上級市民」と同じで、根本的に判断が狂っているのである。(★注、87歳の耄碌した老人にアメリカで9人しかない大事な役職最高裁の裁判官を任せる方が無茶苦茶。根本的な勘違いなのである)

2016年3月16日オバマ米大統領は欠員の最高裁裁判官にコロンビア特別区控訴裁判所のメリック・ガーランド判事63歳(写真右)を指名
承認権を持つ上院を共和党に抑えられレームダック化したオバマ
保守派の論客でレーガン大統領に1986に指名されて以来30年間も最高裁裁判官だったアントニン・スカリア(79歳)が2016年2月13日に死去する。(老衰による自然死だったと言われている)
最高裁判事は上院の承認案件だが、当時多数を占めていた共和党は任期切れまじかのオバマ大統領が指名した判事の就任を阻止する方針。11月の大統領選挙で選出される次の大統領が「指名するべき」との立場で、与党民主党やリベラルメディアもオバマ後継のヒラリー・クリントンの圧勝を信じていたのでしょうか。何故か積極的に動く気配を見せない。
結果的に民主党共和党の与野党一致で、オバマが指名した最高裁裁判官候補メリック・ガーランドは店晒し状態に
そもそも、現在のアメリカ最高裁の裁判官が指名された当時の年齢は全員が40歳台の後半か50歳台前半なのですから、当時のオバマ大統領が指名した控訴裁判所のメリック・ガーランドの63歳は異様に高齢で、何か別の思惑が考えられるのである。(★注、それならオバマは最初から最高裁裁判官指名を諦めていた可能性が高い。可哀想にメリック・ガーランド控訴審判事は単なる「捨て駒」だった)
トランプ大統領の最高裁裁判官指名に、徹底抗戦するアメリカ民主党
2016年11月8日大統領選でまさかの共和党トランプ大統領の誕生でアメリカの政治が上を下への大混乱に陥る。
最高裁裁判官の承認権を持つ上院はトランプ大統領と同じ共和党が多数派だったにもかかわらず(野党民主党の徹底抗戦で)2017年1月20日に就任したトランプ新大統領が指名した保守派ゴーサッチ判事の就任は2017年4月まで遅れる。(★注、それまでの大統領の最高裁裁判官の指名から就任までの一番遅い記録は125日間だったので3倍もの歴史的な異常事態が続いたことになる)
南北戦争の国家分断の再来?151年ぶりの歴史的な最高裁判事の野党側の全員反対の珍事
トランプ大統領の就任当時は、最高裁判事を巡る党派政治による異例の欠員状態は14ヶ月に及んだが、民主党やリベラルメディアの反対にもかかわらず今回は1カ月で早々とトランプ大統領は後任の新しい最高裁判所の裁判官就任に成功する。(★注、就任から4年間でドナルド・トランプの大統領権限が大幅に強化されていたのことになる)
ただし、上院は共和党議員1名がトランプ大統領指名の最高裁判事に反対したので52票。野党民主党の全員の48人がすべて反対するが、これはアメリカが経験した戦争で最大の死傷者を出した南北戦争以来151年ぶりの出来事だった。
米民主党やリベラルメディアの「党派性」が極限まで強まっているのですから恐ろしい。これでは11月3日の大統領選投開票での大混乱は避けられないでしょう。(★注、NHKニュースで、トランプ米大統領が「11月4日になったら新型コロナは終わっている」と語っていた。何とも不気味な成り行きである)
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バイデン氏なら首相訪米は見送り
トランプ氏なら早期にお祝い 共同通信社
政府は、11月3日の米大統領選で民主党のバイデン前副大統領が当選した場合、来年1月の就任まで初会談のための菅義偉首相の訪米を見送る方向で調整を始めた。4年前は安倍晋三前首相が就任前のトランプ大統領と会談し信頼関係を築いたが、バイデン氏の政治姿勢や、新型コロナウイルスの感染状況などを考慮する必要があると判断した。複数の日本政府関係者が27日、明らかにした。
トランプ氏が再選された場合は、お祝いと菅首相の就任あいさつのため早期の訪米を模索する。米国でG7サミットが開催される可能性もあり「日程調整は、よりスムーズに進むだろう」(官邸筋)とみている。
政治用語の基礎知識 右翼、左翼、保守の違いとは、 2016年12月11日 | 政治
保守の正しい定義
社会科学的に判断すれば、『保守』とは現在に依拠し、現在を守る勢力のことで、土台からの根本的な造り替えは警戒するが、漸進的な改良を最善と考えている穏健思想で、少しずつ着実に前に向かって動いて行くところに特徴がある。
基本的に『保守』とは、今までの古き良き権威や伝統を『守り』『保つ』政治姿勢であり現状に多少の不満はあっても、生活や体制に基本的に満足している。(不平不満は右翼や左翼に比べて圧倒的に小さい)
『今』にまったく不満で社会の根本的な改革を主張しているのが『右翼』や『左翼』で、現状に『満足出来ない』だけなら同じだが、両者は時間軸が違っている。
左翼はまだ見ぬ未来に自分の理想を期待し、右翼は『失われた理想の過去に立脚して現在に異議を申し立てる』思想や勢力のこと。
思考形態なら右翼は情緒的・主観的に判断し、左翼は理論的・客観的に判断しようとする。
右翼左翼の裏定義
政治的な戦略や主義主張ではなくて、その戦術的スタンスで右と左を分類すると、『左』とは社会を上(強者)と下(弱者)とに真っ二つに分けて、自分を下(弱者)側に味方して上(強者)に抵抗していると思い込む。
『右』の手法も矢張りまったく同じで、社会を真っ二つに分ける。
違うのはその分け方だけ。
右翼は、世の中を内と外に分け自分を『内』に分類し、それ以外の全てを『外』(内に敵対する危険な存在)と認定する。
結果的に左は『上』(権威や権力を持った強者)を攻撃するので必然的に連敗する。
右は自分が『外』だと思ったものは社会的な弱者でも見境無く攻撃するので良識ある大人に嫌われる。
典型的な弱者である落ちこぼれのニートやフリーター(ネットウョ)が、『弱者の味方』と自分で思っている『左』を攻撃するなどの不思議な現象は社会を『上下』か『内外』かの、『分け方の違い』での衝突と考えれば分かりやすい。
(抜粋)
アメリカの「保守」と敵対する「リベラル」って何?
アメリカの「リベラル」を革新勢力に、アメリカの「保守」を右翼勢力として捉えて「左右の対立」と描いているのが日本のマスコミとか有識者の基本姿勢なのですが実に疑問だ。そもそも社会科学的に判断すれば、『保守』とは現在に依拠し、現在を守る勢力のことで、土台からの根本的な造り替えは警戒するが、漸進的な改良を最善と考えている穏健思想である。
基本的に『保守』とは、今までの古き良き権威や伝統を『守り』『保つ』政治姿勢なので、いわゆる「右翼」とは全く無関係だった。(★注、日本の「右翼」が自分たちを正しく「右翼」とは名乗らず「保守だ」と自称するのは中身がヤクザである事実を隠す姑息な目的だった。対照的に自分たちを「左翼である」と思いたがっている勢力が「左翼」)
アメリカの保守とリベラルの争いの一つが同性婚の是非なのですが、男女だから結婚できるのであり、そもそも同棲と同性婚を混同するリベラル方が大混乱の元。根本的な勘違いなのである。
氷河期の真っ最中に地球温暖化を叫ぶ不真面目なリベラルの嘘八百
そして、リベラル(liberal)は、「自由主義」を意味 する英語なのですから「保守」と同じで(社会学的な分類の)右翼左翼とは無関係。あえて分類すれば政治勢力ではなくて無制限な資本主義万能論的な(一時は世界を席巻し猛威をふるった)悪魔の碾き臼「新自由主義」に一番近いでしょう。
リベラルの一番成功した標語が環境保護「人為的CO2地球温暖化」なのですが、これは30年ほど前に原発メーカーを救済する目的で始まった馬鹿馬鹿しい詐欺話程度。基本的に無駄に穴を掘って、意味なく穴を埋めてもケインズ政策で仕事が出来て金が社会に回れば成功だとのケインズ政策である。(★注、石炭石油など化石燃料が出来た白亜紀など恐竜が地球を闊歩していた6600年前の世界は今より温暖で炭酸ガス濃度も6倍以上もあった動植物にとって住みやすい環境だったのである。しかし、現在の地球は全ての生命が依拠する植物にとって寒すぎるし唯一の食べ物のCO2も少ない厳しい環境だった)
ローレライさん>
定数9の最高裁は保守派が6人、リベラル派が3人となり、保守派の比重が増すことになった。>ということですから、周到に法廷闘争の準備を進めているトランプ大統領が『現職』ということもあり、基本法廷闘争に有利なわけですよね。
加えて、バイデン親子のとんでもない膨大な『不祥事の数々』が暴露されている(いくつかは明確な不法行為)現状では選挙に勝とうが負けようが、『法廷闘争でボロボロにされる』未来しか見えない気がします。
長期的にはトランプ氏勝利が確定したように思えますね。
雑に運営すれば属国や植民地経営が滅茶苦茶になり、それどころか、その管理コストの高さから本国統治までおかしくなる。色々狂ってくるような。
アメリカは戦前、戦中に物凄く日本のことを研究しており、故に戦後統治で天皇制の残して統治崩壊を起こさず統治を成功させた実績がある。無闇矢鱈に経営も考えずに手を出すとそれぞれの国の統治の質が著しく低下する。
中国やロシアがその国の政府との関係性を重視するにはわけがある。
憲法はその国の設計図だと思いますが、アメリカがどのような国を建設しようとしていたかが出てるのではないでしょうか。
徴税し、人を動員できる権能を持つ政府が「自己責任」とか言ってる時点で背負っておらず都合よく国民を利用する賊だと思います。
冗談抜きに統治問題です。手段も酷いし、性質的にまともに統治する気のないのが人を破壊し狂わせて出鱈目に振り回して利用する。
こうした文章も研究者の皆さんの成果を利用して書かせてもらっており、優れた先人の存在はとてもありがたいと思っています。「屑が陰湿で卑怯な手段でのしかかってくる=賊やチンピラの問題」で統治問題です。
まずはそれを認識してもらわないと立て直しの前提すら出来ない。
アメリカがまともな意味で輝く国になることを願っています。