逝きし世の面影

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5月9日東京で日中韓3カ国首脳会議開催

2018年05月08日 | 東アジア共同体
『米朝対話に期待する中国の李克強、韓国のムン・ジェイン(文在寅) vs 圧力一辺倒で「蚊帳の外」の日本(安倍晋三)』

『あさって日中韓首脳会議開催 対北朝鮮で成果文書発表へ調整』

5月7日 NHKニュース
史上初の米朝首脳会談を前に、日本、中国、韓国の3か国による首脳会議が9日、東京で開かれます。
日本政府は、北朝鮮の完全で検証可能かつ不可逆的な非核化や弾道ミサイルの廃棄、そして拉致問題の解決に向けて3か国の緊密な連携を確認したい考えで、会議終了後、成果文書を発表する方向で調整を進めています。
史上初の米朝首脳会談を前に、中国の李克強首相、韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領が就任後初めて日本を訪れ、9日東京で日本、中国、韓国の3か国の首脳会議が開催されます。
中国の首脳が日本を訪れるのは2011年5月の当時の温家宝首相以来7年ぶり で、韓国首脳の来日は2011年12月の当時のイ・ミョンバク(李明博)大統領以来6年半ぶり となります。
また日中韓3か国の首脳会議は2015年11月に韓国で開催されて以来で、今回で7回目となります。
首脳会議で日本政府は、先の南北首脳会談の結果を評価したうえで、北朝鮮の完全で検証可能かつ不可逆的な非核化や弾道ミサイルの廃棄、そして拉致問題の解決に向けて3か国の緊密な連携を確認したい考えで、会議終了後、成果文書を発表する方向で調整を進めています。
また首脳会議に合わせて安倍総理大臣は、李首相、ムン大統領とそれぞれ個別に首脳会談を行うことにしています。
李首相との会談で安倍総理大臣は、海上や空での偶発的な衝突を避けるため緊急時に連絡を取り合う「連絡メカニズム」の運用開始や、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を踏まえ第三国でのインフラ整備について両国で協力していく方針を打ち出したい考えです。
そして安倍総理大臣は、みずからの中国訪問後に習近平国家主席の日本訪問に道筋をつけたい考えで、日中両国の関係改善の流れを確かなものにできるかどうかも焦点です。
5月7日 NHK




明治維新150年の節目『あれよあれよと言う間に進む「歴史の歯車」の驚異的な速度』

『取り残され「蚊帳の外」の不安と恐怖』

国際宇宙ステーションのはるか上の宇宙空間を北朝鮮のICBMが飛んだら日本の半分にJアラートの無気味なサイレンが鳴り響き首都東京の地下鉄が止まる1年前の今頃のマスコミ報道を考えれば、南北板門店会談や米朝対話は『隔世の感』がある。
去年10月には安倍晋三首相は北朝鮮の脅威をことさら強調する『国難』を理由に解散、総選挙では、善良だが愚かな国民を思いっきりを脅かして大勝しているのですよ。(この時トランプ政権は北朝鮮への先制攻撃を匂わせ勝利をアシストする)
それを思えば今の日本とか南北朝鮮の対話する世界はSF小説の並行宇宙のような、ほぼ『別世界』である。
ところが困ったことに、トランプが朝鮮戦争を終わらせることを、日本では政府自民党も左翼護憲派も、丸々軽視して、拉致とか核やミサイルの完全放棄に故意に拘って結果的には緊張緩和を妨害しているのですから、これでは蚊帳の外どころか、もっと悪い。(蚊帳の外なら、まだしも室内だが)家の外で立ちすくんでいるのです。
自営業者とか大企業の中間管理職など日本で一番保守的な読者層を持つ日経新聞の論調はネットウヨの機関紙的な産経新聞を除けば一番右翼的な立場が特徴だが、なんと『日本が過小評価する南北宥和が狭める米の選択肢』(2018/05/02) で、防衛研究所教官だった武貞 秀士が南北宣言の大部分は朝鮮統一関連であり、この宣言の最後だけ戦争終結との驚きの指摘をしています。
世界の動きですが、日本人有識者が考えているよりも遥かにすごいスピードで進んでいた。
我々の想像以上に、もっと大きな変化が起きているらしいのである。(合同コリアは卓球だけの話ではないのである。南北朝鮮の終戦どころか、飛び越えて「統一」に向かうことを予想しておくべきでしょう)



巨大な歴史の歯車が音を立てて動いているのに、・・・客観的な現実を絶対に認めたくない、『歴史的な南北首脳会談の成功に対して、挙国一致で「火消し」に走る日本』

日本国内では『裏切り続ける北朝鮮』との一億一心『大政翼賛会』の国粋主義的の金太郎あめのような同一報道を行っていた。

何故か理由は不明だが日本人が一番大好きな(NHKのなんでもお子様相談室で評判だった)池上彰を使って、北朝鮮との合意内容は意味がない。南北融和にしても核兵器の禁止にしても同じで『北朝鮮は常に裏切り続けている』とニュースキャスターも有識者も番組参加者も全員が主張していたのである。
もちろんテレビのニュースや解説だけでは無くて、日本では一番権威がある新聞各社も全員が一人の例外も無く異口同音に『北朝鮮は常に裏切り続けている』と、同じ内容を主張していた。
この場合ですが、『正しい』なら何の問題も無い。ところが、もしも『全員が間違い』なら試験ならカンニングである。今回のようにマスコミが全員が同じ間違いなら世論誘導のプロパガンダや言論統制が考えられる。


2018年4月21日 『北朝鮮の裏切りの歴史』と欄外にまで強調。何とかして南北朝鮮による緊張緩和の流れを打ち消したい産経新聞の思惑

『日本国の挙国一致の大政翼賛会的な国民常識「裏切る北朝鮮」を、密かに否定していた?韓国の保守系3大紙』

安倍晋三アンダーコントロールのテレビとか全国紙では一つの例外もない。ところが、権威や信用力が低い(言論統制がやや緩い)日刊ゲンダイでは韓国の三大保守系紙と似た記事が書かれていたのである。
『南北会談 文在寅大統領を手玉に取った金正恩のシナリオ』(2018年4月29日)で日刊ゲンダイはジャーナリストの朴承珉(週刊文春ソウル特派員)の言葉として、

「金正恩委員長の振る舞いは予想以上に丁寧で、韓国世論をすっかり味方につけてしまった。文在寅大統領に対する言葉遣いは礼儀正しく、常識人という印象を与えた。その一方で抜け目がなかったのが、会談冒頭の挨拶。〈失った11年〉を強調し、〈いくら良い合意や文書が発表されても、きちんと履行されず、良い結果に発展しなければ期待を抱いた方々をむしろ失望させる〉と言及した。
これは前回の南北首脳会談で盧武鉉大統領が金正日総書記に約束したインフラ整備を中心とする経済協力の不履行を指しています。当時、側近だったあなたが大統領になったのだから着実に実行してください、という含みのある発言です」
トップ会談はおおむね予定通りに進行。板門店宣言では▼年内に朝鮮戦争の終結宣言をし、休戦協定を平和協定に転換するための会談を推進▼文在寅大統領が今秋に平壌訪問▼敵対行為の全面禁止――などで合意した。もう文在寅は金正恩を裏切れない立場となった

何んと、11年ぶり3度目の南北首脳会談の冒頭で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は日本の国民的常識『北朝鮮は常に裏切り続けている』の180度正反対の『北朝鮮との約束を裏切り続けた』との主張を行っていたのである。(この事実は保守系の韓国紙は読者に気が付かれないよう気をつかい極小さく報じた。ところが、残念なことに日本のマスコミは誰も彼も安倍晋三を怖がって報じなかった)



『非核化と平和体制を一体で』 2018年5月8日 毎日新聞『発言』

毎日新聞オピニオン記事、激動の世界を読む 『急転する朝鮮半島情勢 冷静な観察と分析必要』 
=高原明生・東京大大学院教授
『こうした事態は、多くの戦後生まれが経験したことのない速さで進んだ。世の中の動きに頭が追い付かず云々』との記事を書いているが、この横にあるのが、東京大学工学部卒の志位和夫日本共産党委員長の毎日新聞のオピニオン記事『発言』である。
志位さんですが、内容的には大部分は善良だが愚かな日本人御用達の国民的常識『北朝鮮は常に裏切り続けている』と五十歩百歩なのですが、さすがに世界の流れが唐突に大きく変わったことを察知していた。

「北朝鮮はいつも約束を破る」という議論がある。確かに情勢悪化の主要な責任は国際合意を無視して核開発を進めた北朝鮮にある。同時に、合意直後に北朝鮮の銀行口座を凍結するなど、米国の行動にも問題があった。全体を冷静に検証し、今後に生かすことが必要ではないか。



『志位コロンブス?の密かな戦い!?』
★注、
今回志位さんは、『決まり事』である北朝鮮バッシングの隙間に、『合意直後に北朝鮮の銀行口座を凍結するなど、米国の行動にも問題が』あったと『一言』だけ隠された真実を密かに抽入するという何とも歯痒い婉曲な手法だが、とうとう最大のタブーの一つを打ち破ったのですから天晴れ。画期的な出来事である。
日本の政治家としては初めて日本の国是とは180度正反対の、金正恩(キム・ジョンウン)『北朝鮮との約束を裏切り続けた』に言及した意味は大きい。何ごとでもコロンブスの卵で、誰か一人が怖ろしい『禁忌』を破ると二番手は比較的容易に行える。3番手以降は遠慮なく自由に行なえるようになる。

『一歩前進、二歩後退を繰り返していたアメリカや韓国日本の対北朝鮮政策のこれまでの推移』

極限まで病的に右傾化した日本ですが、たとえ日本の政界最左翼の共産党委員長の言葉とはいえ、日本国内でも民主化が著しい韓国の保守系紙の論調にやっと追いついた意味は限りなく大きいでしょう。(今のような北朝鮮バッシングが続いている間は、決して左翼の復権は無いことを肝に銘じるべきであろう)
★注、
北朝鮮の場合にはアメリカ国務省が緊張緩和を図ると、すぐさまアメリカ財務省が『北朝鮮が本物の100ドル札とまったく同じスーパーノートを製作している』等の濡れ衣で制裁を行っていた。(アメリカがやらない時は韓国か日本が必ず妨害を行っていた)挙国一致の日本とは大違い。アメリカの場合は常に右手と左手が別々に動いていた。いずれにしろ北朝鮮との約束は全てが破綻、朝鮮戦争休戦レジームが永遠に継続する仕組みだったのである。

『トランプバッシングの急先鋒のニューヨークタイムスの驚きのニュース』

日本を病的に右傾化させた政府やマスコミによる挙国一致の北朝鮮バッシングに似ているのがアメリカのキューバ叩きの愚行であろうと思われるが、これも唐突に180度引っくり返っていたのですから驚く。

AFPBB News 5/4(金) 9:49; 在キューバ米大使 館への「音響攻撃」 対立する両国の主張 The New York Times ですが、タイトルでいくら検索しても出てこないが、下記のURLでロイターの記事一覧の『国際蘭』として表示されている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180504-00010001-clc_nytv-int 

この13分のニューヨークタイムス作成の動画ニュースですが、まさに手のひら返し。たぶん今の日本共産党(赤旗)が保守や右翼に見えるくらいに、10000倍くらい左翼的なのですから、ただただ驚くばかり。必見である。
再度、AFPの動画を確認したが、やっぱり中身は今までの報道の全面的な否定『キューバの言い分が100&正しい』(アメリカの主張は根も葉も無い無茶苦茶な言いがかり)だった。!!!





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2 コメント

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歴史 (ちくわ)
2018-05-08 23:46:28
歴史とは一握りの人間によって作られるモノなのでしょうか。戦争も平和も彼らの思いのまま、なんだか虚無感に襲われます
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平和賞のギアチェンジとマケインの葬式 (私は黙らない)
2018-05-09 03:56:33
アルゴア、オバマ、マララに平和賞を授与してきた選考委員。金正恩、トランプに平和賞を授与できるかな?西側言論の権威付け機関からギアチェンジできるかな?
マケインがどうやらそう長くないらしい。トランプを自分の葬式にはよばないでくれと。(誰が行くか、オマエの葬式なんか。)弔辞はすでにブッシュとオバマに頼んだそうな。赤か青かに違いじゃないんだな。マケインの葬式に行く奴と行かない奴の違い。青くてもネオコンはネオコン。
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