昭和12年8月から昭和30年3月にいたる、18年間に書かれた10本の短編小説が掲載されている。あと百日の命と宣告された武士が、己れを醜く装って師の家の安泰と愛人の幸福をはかろうとする苦渋の心情を描いた表題作など。