幕末、小藩の大番頭の娘"明世"は絵に魅せられ、将来は画家になる事を夢見ながら両親の進める縁談に応じる。それから20年、落ちぶれた日常に改めて画家を目指す女一人。自立を目指す一人の女の成長と葛藤を描いた感動長編作品だ。乙川作品はきめが細かいが、読んだ後は大胆になれ勇気を与えてくれる。本当にいい作品だ。