シリーズ第七弾の卑怯三刀流。すっかり江戸の町に馴染んだ見習い同心の徳川竜之助。いまをときめく若手二枚目歌舞伎役者の市村宙之助とお洒落談義に花を咲かせていると、品川で殺人事件が起きたとの知らせ。殺されたのは口入れ屋・甲州屋の若旦那。どうやら殺すつもりが殺されたらしい。簡単に見えた事件だが、謎は深まるばかり。そんな折、葵新陰流の噂を聞きつけた、北辰一刀流の遣い手が現れる。
幽霊剣士はシリーズ第八弾。将軍家に連なる身分を隠し、見習い同心として多忙を極める徳川竜之助。幕末の不穏な空気を感じつつも、幼時より仕える爺らと、時には寿司を楽しむなど気楽な日々を送っていた。だが、そんな竜之助の前に、将軍家秘伝の剣・葵新陰流の殱滅を目論む新たな刺客が出現。今度の敵は、なんと刀も持たずに相手を斬り捨てる“幽霊剣士”だった。