舞台は江戸時代の銚子。鰯漁で暮らすうら寂しい漁村で、居酒屋を営む孝助そして同棲しているたか。その二人が店で出会った女たちを描いた短編8編が収められている。自堕落な女、懸命に生きている女、それぞれを見事に描いているが、それを引き立てているのは銚子の海。乙川優三郎の情景描写はすごい。