あてのない旅を続ける椿三十郎は、涼を求めて羽州街道を進んでいた。山間の峠を越えた時、三十郎は、旅装束の男女三人が、五人の武士たちに追われているのに遭遇する。明らかに劣勢の三人は、一人がたちまち斬られ、窮地に陥ってしまう。見かねた三十郎は、助太刀に飛び込むが…。それがきっかけとなり、垣崎藩の一派に用心棒として雇われた三十郎は、藩の騒動に巻き込まれることに・・・。