本書には昭和7年5月号「キング」に発表した「だだら団兵衛」から昭和29年5月号「小説倶楽部」に掲載された「艶書」に至る武家物9編、現代物2編の計11編が収録されている。武家物はそれぞれ構成が違うのだが、全て前向きな形で終わっているのは嬉しいものだ。