天下のご意見番、大久保彦左衛門を題材にした小説だが、山本周五郎の作品とは思えないような突拍子もない、人を喰った奇想天外に面白い作品だ。晩年の昭和35年に描いたものだが、「青べか」と同時期の作品とは思えない。是非読んで欲しい作品の一つだと思う。