さかのぼること1/2
前回の続き。 名古屋大須の老舗パソコンショップパウさんの正月特別企画で入手した画像の日立のノートPCを検証して使用できるようにしたい。外観には問題なく、ACアダプターも付属している。まずはBIOSで内容を確認してみる。
型番はFLORA Se210 RK5というらしい。そういえば日立にはプリウスとフローラというパソコンのブランドがあった。NECでいうところのLavieとVersaProみたいなものだろうか?2015年くらいの製品のようだ。
CPUはAMDのE1 Micro-6200T APU CPUとGPUが一体化したプロセッサ・・・らしいというのはなんとなく知ってはいるがさっぱりわからない。「Micro」と銘打つあたり低消費電力だが性能は期待できなさそうだ。その割には画像の上のほうにカメラを内蔵しているのが確認できる。メモリはDDR3Lの4GB。5年前のノートPCなら平均的だと思う。ただしスロットが一つしかなく増設するにはこのメモリを取り外して8GBのものに交換するしかない。デュアルチャンネル動作もできない。
そして極めつけはこれ。SATAに接続されているストレージはなんと16GB。メーカーがKINGSTONとあるのでおそらくSSDだ。それにしても16GB。10年ほど前に購入したASUSのネットブックでも160GBのHDDを積んでいた。もっと言えばWindows95のころ初めて買ったHDDでも2GBはあった。いったいどうしろというのか?起動するとWindows Embedded Standard 7という見慣れないOSが立ち上がった。Windows7の派生で組み込み機器用のOSということらしい。
そうこうしているうちにTwitterでプレミアムガチャで同じものを入手した人たちからこのストレージがmSATA SSDであるというツイートが流れてきた。メモリは一般的なSO-DIMMらしい。これぞ集合知というやつである。SSDを128GBあたりに換装すればWindows10のインストールも可能だろう。しかしながら128GBのmSATA SSDもWindows10のプロダクトキーも持っていない。
もともとのストレージがわずか16GBでCPUもかなり非力。そのくせメモリは4GBとそこそこだし内蔵カメラも搭載したノートPC、いやジャンクノートPC。このジャンクノートPCはなにか特殊な使い方をするためのものではないか?と仮説を立てて調べてみるとこの日立FLORA SE210 RK5はシンクライアントとして製造されていたものであるという結論に行きついた。ネットワーク上のサーバーやクラウドからデータをダウンロードする代わりに本体には保存領域を持たない。そういえば内蔵カメラはあるのにSDカードスロットすらない。ネットワークに接続するためのOSさえ入っていればよいという設計思想。
そこで最近ノウハウを身につけたばかりではあるが、ChromiumOSの一つであるcloudreadyをインストールすることにした。事前に調べてみるとシステム要件でストレージは16GB以上とある。まさにこのジャンクノートのためのOSだ。「20分以上はかからない」とされているインストールに要した時間は14分。CPUもといAPU的にも無茶はしていないと思われる。
ということで無事インストール完了。内蔵無線LANは11aにも対応しているので接続も早い。Chromebookもどきとしてはその軽さもあり「ヤフオクで¥1000で入手したNECのノートPC、PC-VK22ERZCB」よりこちらのほうが適任だ。今後はこのSE210 RK5をChromebookとして使い倒していこうと思う。
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