
善行から湘南台経由で地下鉄ブルーラインに乗り関内へ。
2日目のヨコハマフットボール映画祭は「セルティック ソウル」(カナダ 2016年)から鑑賞。
セルティック ソウル 予告編
この物語の主人公はジェイ・バルチェルというアイルランド人の母を持つセルティックファンの俳優と
カナダのサッカー番組の司会を務めていたオーエン・オキャラハンの男性二人。
あらすじ的にはSNSで知り合った2人がアイルランドに渡ってバルチェルのルーツを探りつつ、
最後はスコットランドでセルティックの試合を生観戦するという流れであるが、
道中ではSNSで知り合ったというよりも何年来の親友同士であるかのような
2人の軽妙なやりとりが見ていて楽しい。
【ハーリング】サッカー!? 野球!? ホッケー!? 究極の融合スポーツ!【マイナースポーツ】
この映画内に出て来たゲーリック・スポーツの一つ「ハーリング」
木製のスティックを使いゴールを入れ合うホッケー(ラクロス?)とサッカーが
融合したようなスポーツだがアイルランドでは、このハーリングとゲーリックフットボール
(手を使えるサッカーのような競技)が最も人気のあるスポーツであるとのこと。
選手関係者は皆アマチュアだそうだが引用した映像を見るとこれがアマチュアの試合かと
思えるほどの迫力と大観衆に圧倒されてしまう。というかハーリングってボールが身体に当たると
ヘルメット以外の防具が無いからかなり痛そうだし、なにしろサッカーと同じ大きさのピッチで
ホッケー並のボールを目で追うのって観客側としても相当しんどそうに感じるのだが、どうなんだろうと。
セルティックは中村俊輔や水野晃樹が在籍したクラブだったので、彼らにとって神聖な場所とされる
セルティック練習場などの場面が映し出されるが日本人からすると、あそこで「やべっちFC」の
FK対決をやった場所かあなどと、少し軽い気持ちになるのはご愛嬌。
話全体としては、あえて主人公のルーツを訪ねるロードムービーにすることによって
アイルランド地方、及びセルティックというクラブの歴史の深さ、重みが伝わる内容になっている。
まだ始まって25年しか歴史の無いJリーグクラブと比べるとおこがましい感じになるけれど
そんなJリーグクラブ、いや日本の国内プロスポーツ文化はチームもファンもスクラップ&ビルドの繰り返しばかりで
歴史の連続性がある所は学生スポーツしか無く、正直殆ど比較しようが無いのではないかと思えてきてしまう。

上映後には東京都藝術大学ケルト音楽研究部さん達によるミニ演奏会が。
ホントはビール飲みながら聞いてみたくなってくるテンポの曲が多かったのですが
会場は飲食禁止だったのがちと残念(苦笑)。
観客賞は植田朝日監督の『ジョホールバル1997』ヨコハマ・フットボール映画祭では、各作品の鑑賞者の投票に基づく観客賞を実施しています。今回の8プログラムの中で、最も評価が高かった植田朝日監督の『ジョホールバル1997』がヨコハマ・フットボール映画祭2018観客賞に輝きました! pic.twitter.com/lbwPklUSX5
— ヨコハマ・フットボール映画祭⚽️2月11日12日開催 (@yffforg) 2018年2月14日
続けてみた2本目は「ジョホールバル1997 20年目の真実」
もうあのジョホールバルの歓喜から20年経ったんだと思うと感慨深いものを感じるが
あの頃関わった関係者のインタビューを聞くと再び当時の生々しさが甦って来るから面白い。
面白かったインタビューは岡野と名波、そして岡田氏かなと。
岡野や名波も今では鳥取GMに磐田監督となり、立場上大人びた対応をするようになっているけど
インタビューのぶっちゃけトークでは当時の空気まんまな所が面白かった。
岡田氏も今でこそ今治やら協会副会長のフィルターで見てしまうけど当時は
この人の決断が無ければ日本サッカーこれからどうなっちゃうんだという時代だったので
時代の証言者として彼の言葉は真摯に耳を傾ける必要はあると思う。
メガホン執った植田氏の旅はおまけみたいなものだけど、舞台挨拶に上がった
植田氏は以前よりスリムになっていて、ちょっと驚いたなあと(笑)
話の内容が内容な部分もあるのでDVD化は難しいのだろうけど、
ほぼインタビュー中心の構成だけでも当時の熱意が伝わる良い作品だった。

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