たけのこ新聞の事件簿

離婚をきっかけに、今まで心に溜めていたことを書いています。離婚、エコ、世間の常識(のようなもの)についての疑問などなど。

行くぞウィーン ひとり旅 9ウィーン初日①

2023年04月27日 | 旅行

日本時間ではもう真夜中のはずだが、ここはまだ夕方6時半ごろ。空は昼間のように明るい。機内ではうたたね程度でほとんど寝ていないにもかかわらず、興奮して疲れ知らず。

 

まず空港の出口が分からず、壁沿いをあっちへ行ったり、こっちに来たり。暫くさまよって外へ出る。出た所がバスターミナルになっているが、バス停が多すぎて、広すぎて、自分の乗り場はどこ?係員さんらしき人の姿も、周辺にはない。係員どころか、バスを待つ人もいない。スーツケースを引きずりながら、またもやウロウロ。遠くのバス停に人がひとり立っていたので、近づいて声をかける。係員らしい風貌。

「シュヴェーデンプラッツ行きはどのバス停ですか?(英語)」

全く通じない。シュヴェーデンプラッツの発音が悪かったのか「どこ?」と何度も聞き返された。仕方がないので、ガイドブックの地図を出して、指で指す。係員さんは後ろの方角を指して、

「no.○○か、○○か、○○あたり」と、少し不機嫌そうに停留所番号らしき数字を羅列する。

もう一度何番のバス停か尋ねるが、「知らない」と言われる。係員じゃなかったのかな。バスの切符もどこで買うのかわからず、言われた方角へ歩く。バス停一つ一つを見て歩き、行き先を探す。多分これか?というバス停を見つけ、さらにその裏側にチケットの自販機を発見。切符を買い、荷物を抱えて座り込んでいると、発車時刻前に人が何人も湧いてくる。この人たち今まで、どこにいたの?

運転手に切符を見せ、このバス停で間違いないか確認。前の人に倣って荷物置き場にスーツケースを並べて、席に座る。あとは心配しなくても、終点まで乗っているだけ。心の余裕ができ、景色を楽しむ。

 

不思議なもので、毎日見ている近所の風景はじっくり見ないのに、普段と違った場所に来ると、目に焼き付けようと感覚を総動員させる。いつもの風景だって、毎日同じわけじゃない。空や風、季節、自分の心模様によって違った景色を現す。それなのに、いつでも見られるという気安さがあってか、ちっとも心を使わない。だから毎日が同じことの繰り返しだと勘違いしてしまう。そう思うと、何となく過ごす毎日って、ちょっと勿体ないかもしれない。