大快晴~
風がある分寒かった…
「おや? まだ子どもが帰ってこない・・・大学?」
「いやいやまだ休み、Kちゃんのとこだよ」と夫君。
Kちゃんとは中学時代からの付き合いで、年に何回か会っているそうです。
その想い出たるや、子ども以上に親である私に深く刻まれております。
子どもが中学生だった頃でした。
夏休み、一人っ子のkちゃんの家に泊まってもいいかとせがむ子どもに私は、
「なぜ?」
世話になるからには相手の家に連絡を入れねばなりません。知らないお宅、親の顔も素性も知りません。心配しました。
「いっしょに花火を観に行くから」
相手の家族と一緒に、車で花火を観にいくから遅くなる、だから泊まると言うのでした。
花火なら、うちでも連れて行きます。ご家族だけで行かれたらよろしいのに・・・不思議だ…と思いました。
それでも、あんまり子どもが行きたがるので「仕方ない」と電話でお願いすることに。
「ご迷惑かけて、すみません。うちの子が一緒にと言ってきかないので」
相手のお母さんはひたすら謝ります。
うちの子がきかないって、なんか、ちょっと腑に落ちないけど…まいっか、ということで行かせました。
翌日、うちの前まで送ってくれた相手のお母さん。
深々となんども頭を下げて、
「ほんとうに、ありがとうございました」
その腰の低さと、なにか…なにか…なんだろうこれは…と当時の私には分からない真剣さがありました。
まあでも、つまり大変いい感じのお父さんお母さんなのですね。
その後も何度か同じ類のことがありまして、その都度会うにいいご家族。
子どもの言いなりといった印象でしたが、何か…よく分からないある種の覚悟をいつもしているような、一つひとつが丁寧なわけです。
「もういい加減にしなさいよ」と子どもを叱ったこともありましたが、いいご家族なので、なぜか根負けして行かせてました。
うちの子どもにも社会性を身につける経験になるし、と二年間を見守りました。
そして高校に進学したある日、そのお母さんが亡くなられたという知らせを、子どもから聞かされました。
大学生になった今も、時々泊まりに行ってますわけです。
一人っ子、寂しいですよね。いい友達づきあいしてます。
今になって考えると、あの時の、なにか…なにか…と感じた真剣さ、
毎日毎日を、本気で大切に生きている人だったんです。
それを思い起こす日となりました。
「目先ばかり見てないで将来を考えて行動しなさい」と時々子どもに言います。
しかしあんまり遠くの将来を思って生きるのもどうか…
子どもを殺しちゃったり、親や兄妹を殺しちゃったり、最近のニュースにはまったく驚きです。
明日や将来があるのを当たり前とすると安易になり過ぎたり、はたまた毎日がジリジリとした不安に溢れ、それが怒りを呼び、親身に相談する人がいなかったりすれば、そりゃ心も歪んでくるわけで、こんな惨事を巻き起こすのかもしれません…
今日は真面目な話になりました…