多聞月記

シルクドゥソレイユのドラリオンをきっかけに中国雑技、サーカス好きになったおっちゃんの月記

リングリングサーカス 最終公演から1日 ここにもあった世界で輝く中国雑技!

2017-05-23 21:16:47 | 世界で輝く雑技
146年の歴史を持つアメリカのリングリングサーカスがその歴史に幕を下ろして1日が過ぎましたね。
アメリカでもワシントンポストNBC Newsなどメディアも記事にしてますね。
実際にショーを見ることができなかったサーカスではあるものの、当然のように名前を知っているサーカスで
アメリカに行くなら見たいって思ってただけに本当に残念だと感じます。

さて、そんなリングリングサーカスの中で昨日、リングリングサーカスで活躍する雑技団のお話をしたと思いますが、
その雑技団が、実はリングリングサーカスのFacebookをよく見れば書いてあったというオチでした。

黒龍江省の雑技団のようですね。
黒龍江省といえば、ハルビンやチチハルといった都市が有名です。
特にチチハル の雑技団はかつてポップサーカスが最高に素晴らしい演技ばかりだった時代に
多く在籍されてたように思います。ワシントントラピスもそうだったんじゃないかな。
あと、ハッピードリームサーカス の前身のサーカスでも結構チチハルの方がおられたので
実は日本のサーカスとチチハルは結構繋がりがあります。
ただ、ここからは推測ですが、リングリングはおそらく
黑龙江省の冰上杂技の団体から招聘したんじゃないのかな〜と思っています。
というのもハルビンには冰上剧场があって、実際に冰上杂技をやってるんですよね。
スケートならではのスピードや動きを雑技に活かした雑技になっているのではないかと
私はまだネット動画でしか見てないんですが、思います。
そしてリングリングもその魅力を取り入れたのかなと。
さすがはgreatest show on earth です。
目の付け所と、実際にやってしまう実行力がすごいな〜と思います。
そしてアメリカなんかからすれば黒龍江省なんて中国の田舎の1つにすぎないと
思うんですが、そんなところからも世界で活躍する雑技が生まれるあたり
中国ってすごいな〜と思います。
ではせっかくなので冰上杂技のプロモーションビデオをご覧ください。

北极光 大型冰上杂技舞蹈晚会
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TOTEM日本公演 千秋楽 ! せっかくなのでユニサイクル ウィズ ボウルズ話でも

2017-05-21 12:29:14 | 世界で輝く雑技

TOTEM日本公演が本日無事千秋楽を迎えました〜
私自身のハマり具合は。。。。
写真が大阪で、私も今神戸にいるあたりからお察しください(笑)
ただ、内モンゴル雑技団の高车踢碗(ユニサイクル ウィズ ボウルズ)を日本で私に見せてくれた
功績だけでもTOTEM日本公演は本当に私にとって最高のものでした。
今回は東京で1回、関西で6回ぐらいかな。。。
OVOよりは見ましたが比較的抑え気味でいけましたが、チケット代はこの演目へといっても
過言じゃなぐらいこの演目頼みの私にとってはショーでした。
逆に高车踢碗があるからチケット代は高くないって感じ(^◇^)

以前も少しこの演目の話はしましたが、せっかくなので中国雑技を代表するこの演目について
もう一度お話ししてみようかなって思います。
一般的に车技と言われる演目の一部にも入る高车踢碗ですが
おおよそ2-3メートルの高さの一輪車に乗って演じられます。
演目の特徴は高い一輪車でのバランスを制御しながら踢碗、すなわち足でお椀を蹴って頭に載せていく技を繰り広げていくことです。
古くは直径1.5メートルほどの円形の台の上で演じる上海雑技団の演目が有名なんだそうです。
この演目では一輪車に乗るところからが見せ場になっていたみたいですね。
ペダルを梯子のステップのように使って飛び乗るそうです。
その後はお椀を1個、2個,3個、4個と蹴って載せた後に湯呑みを蹴り上げて載せ、スプーンを蹴り上げ載せます。
その後、左足だけで一輪車を制御した状態で頭に重ねられたお椀、両手にコップが載った三角架を2つもち
それぞれの手で回しながら、右足で2つのフープを回すという技を行ったそうです。
その後、前进杂技团が3つのお椀を蹴り上げる技を、そして沈阳(瀋陽)雑技団が4つのお椀を同時に、5つのお椀を同時にと発展させて行き、ついには一輪車で演じる場所を大球の上にしてしまうという
演目が生まれます。これが本当に素晴らしい演目で、是非皆さん、またこんかのシルクドゥソレイユ TOTEMで
ユニサイクル ウィズ ボウルズという演目を知った方にも見て頂きたいと思うのでご覧ください。
高车踢碗

私自身が詳しい情報を持っていないので言い切れないのですが手元の資料によると
長春雑技団(长春杂技团)の演目だと思います。


このように発展してきた高车踢碗が新しい形で発展するきっかけが内モンゴル雑技団による
複数のアーティストによる高车踢碗です。
そうです、まさに今回のTOTEMにおいてシルクドゥソレイユが招聘した雑技団こそがこの内モンゴル雑技団です。
その恐らく初期段階だと思われる写真がこちらです。

それが発展し、どのようになったのか
それが見られるのが今回のTOTEMでしたね。
本当に貴重な機会が得られたと思います。
シルクドゥソレイユそしてフジテレビ、ダイハツに感謝感謝です。
では、せっかくですので、内モンゴル雑技団のユニサイクルウィズボウルズを最後にご覧ください。
以前も紹介した動画ですが、シルクドゥソレイユ参加チームとは別の、ただし同じ雑技団による演技です。
雑技団の層の厚さに驚かされるばかりです。
骑着高车顶着碗 升级版杂技厉害得合不拢嘴 - 2017元宵喜乐会单曲【湖南卫视官方频道】



次の来日公演は「男のきゅうり」だったかな。
何人か友人が見に行ってるので、そのうち分かるでしょう。その時、訂正します。

追記
次回日本公演の正式発表が来ましたね。
やはり「男のきゅうり」
きゅうり オス
キュリオスってわけで「キュリオス」みたいです。

楽しみに待ちましょう。
今度こそツボにきてくれるかな〜
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新疆ウイグル自治区 生産建設兵団雑技団 《春之韻 - 女子造型》

2017-03-04 15:13:38 | 世界で輝く雑技
新疆ウイグル自治区 生産建設兵団雑技団 《春之韻 - 女子造型》
(リンク先はYoutubeです)


2月21日、スペインのカタルーニャ地方のフィゲラスという都市で開催された
サーカスフェスティバルで見事金賞を獲得した演目です。
中国にいくつ雑技団があるのか。
実は雑技団員に聞いても、とある団長に聞いても
答えが出てこない。。。ぐらい多いです(笑)
ただ、多すぎる上に、これまで国や人民解放軍など公的機関が運営していた
ものがことごとく民営化になっていっているので数としては減少傾向です。
さて、そんな多い雑技団の中で、国内での雑技大会などを経て
様々な演技が海外でのサーカスフェスティバルに臨む機会を得たりしています。
(ただ、別に国内大会が予選というわけじゃないと思います)
このあたりの正確な選考方法とか決定方法は私も全く知りません。
特に今はほとんどの雑技団が個別の団体なだけに、余計にわかりません。
ただかつて、モンテカルロサーカスフェスティバルに出場した演者の話だと
国際大会に向けた練習は過酷を極めるもののようです。
(その話はまた別に)

さてそんな中、スペインより嬉しいニュースが届きました。
新疆ウイグル自治区の雑技団が見事に金賞を獲得!!!
こんな海外で成果をあげる雑技の演目を少しでもこれから紹介していけたらって思います。
美しさと力強さを兼ね備えた、生命力溢れる演目になっています。
私はこういう演技がかなり好きです。
ウイグル文化を分かっていないのですが、紹介される記事では
ウイグル少数民族の音楽や舞踏を取り入れた演技構成になっているもようです。

雑技の雑を中国語の辞書で調べると
多種多様である、入り交じる など意味が出てきます。
その名前が指すとおり、雑技は長い中国の歴史の中で様々なものが混ざり合い
形成された一つの集大成であり、今もなお様々なものを吸収し進化し続ける技そのものです。
中国には56の民族が存在しますが、その多種多様性もまた雑技を発展させた要因なのでしょう。

ちなみに今年もモンテカルロサーカスフェスティバルでもウイグルの雑技団が大活躍しました。




大会の知名度的にもメインにこっちを紹介してもよかったのですが
あえて春之韻を選んだのには理由があります。
もちろん私の趣味が大きい。
そしてもう一つはこの演技はもともと李西寧先生が監督された演目だということです。
李西寧先生といえば、かつてドラリオンで雑技団側の最高責任者で
戦旗雑技団の昔の団長さんです。
なんやかんやいって、私も含めてドラリオンに思い出をもつ人が多いと思うので
そういった繋がりを優先してみました。

なお動画は本当は大会での映像を見つけたかったのですが
残念ながら見つけられなかったので、大会の直前に武漢の雑技の世界大会での演技の動画です。


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