多聞月記

シルクドゥソレイユのドラリオンをきっかけに中国雑技、サーカス好きになったおっちゃんの月記

初めての宝塚を男一人で観に行った話 《宝塚歌劇 花組公演 ミュージカル『メサイヤ ー異聞・天草四郎ー』 ショー・スペクタキュラー『BEAUTIFUL GARDEN ー百花繚乱ー』》

2018-08-12 19:12:54 | Weblog
長期休暇といえば中国で雑技!
な私なのですが、実は日本にいます。
1つは5月の広州の飛行機代がめちゃ高かったこと、もう一つはキュリオスへの期待
そしてキュリオスに伴って入るかもしれない予定あたりが理由なんですが
1つ目はともかく、残り2つはちょいと外れました。
が、でもだからこそできることってのがあるんですよね〜
その1つが地元の近くにありながら今まで一度も見たことがなかった宝塚です!
こう書いてますが、すごいと思いませんか?
宝塚ってただの地名なのに、宝塚って書くだけで多くの人が思い浮かべるのが同じ宝塚歌劇団なんです。
たしかに100年を超える歴史がありますが、それでも並大抵のことじゃないと思います。
私にとってはさらに専門外ですが、同じ舞台芸術として以前から非常に興味を持っていました。
①芸人を自分たちの学校で育てている
②ほぼそのメンバーだけでショーを作り上げ、複数の常設劇場を維持して公演を行っている
③養成機関である宝塚音楽学校の倍率は20倍を軽く超えると言われていて多くの少女が憧れ目指す世界
④そう思わせるショーを作っている
どれもすごいし、どれもすごい雑技団のシステムと似ているんですね。
肝心の③が雑技の場合は一部を除いて最近は非常に弱くなっています。。。。根幹なんですけどね〜
それだけにその根幹を支えている④がやはり気になるわけです。
今回観に行ったのはこちらの公演
宝塚歌劇 花組公演
ミュージカル『メサイヤ ー異聞・天草四郎ー』
ショー・スペクタキュラー『BEAUTIFUL GARDEN ー百花繚乱ー』

特になにかを狙ったかと言われると、ただ宝塚大劇場という点だけです。
これについてはまた後で書こうと思います。
なんせ、宝塚に関しては前知識が皆無なので、どの組がどうとか誰がどうとか関係ありません。
まずはチケットの入手。
以前、宝塚がすごい好きって方から当日券が出るって話を聞いていたので、迷わず当日券です。
現地に着いたのが7時ぐらいだったでしょうか。それでこんな感じです。

この列の向こうは少し曲がってるんで、先頭は見えてません。すごいです。
シルクドゥソレイユの当日券の列とはわけが違います。
キュリオスで朝の7時とかに行ったらたぶんただのアホです。
この人気っぷりにまず感心。お盆休みってことで多めなのか、むしろ里帰り季節で
少なめなのか、こんなもんなのかは分かりませんが、どうあれすごいです。
何よりこの人と人の間の隙を極限まで狭めた統率のとれた列!
私の次に来られた方も、女性でしたが、「えっそんなに私に近づいてもいいんですか?」
とか思わず言いそうになるぐらい絶妙に詰めます。100年の歴史は伊達じゃないっす。
ここから2時間ほど待つとロビー内に移動させてくれるんですが、もうここまできたら
分かってましたが、行進のごとく乱れない列の前進です。驚きません(笑)
9時半から当日券が売り出されます。私はトータルで見ると9時半の時点では真ん中ぐらいだったように思いますが
ちょうど目の前でB席が売り切れて、当日B席、立ち見席とA席、S席の数席でした。
よく分からないのでとりあえずセンターラインということでこちらを購入

1回 2浪 して 死に ました
という実際に2浪の私には笑えないぐらい覚えやすいぴったしな座席。さすが100年を超える歴史!

そこから劇場内の喫茶店でモーニングを取って、入場

いや、本当にゴージャスな作りです。特別な空間に来たって感じがこれだけでもしますね。

壁にはキャストさんかな。これも掲示の仕方がまたおしゃれじゃないですか〜

座席へ


第1部も第2部もめっちゃ見やすいいい席でした\(^o^)/
いや、マジでこの席で5500円ですよ。破格じゃないですか?いや、破格でしょう。
この辺りを可能にしてるのが先ほどの①と②が下支えしてるのかな〜なんて思います。
ちなみに2500円の当日B席だと

見切り席で見えないとかではなく、むしろ全体を綺麗に見渡せそうですし、単純に距離だけかな。
視力が1.5以上ある私にしてみれば、当日B席半端ねぇ〜です。

では肝心のショーの感想へ
ミュージカル『メサイヤ ー異聞・天草四郎ー』
ミュージカルを大人になってから生で見るのはおそらくテーマパーク以外では初めての経験で
どんなもんだろうとある意味半信半疑、ある意味期待と不安を持っていました。
が、ショーが始まったら圧倒されてました。
まず当たり前なんですけど、言葉が分かるってショーの世界に入りやすいですね(笑)
セリフがなくてもドラリオンやコルテオ、ZEDなどはすごい世界に入りやすかったんですが
実はそれ以降、なかなかどうして、、、シルクドゥソレイユのショーでそこでつまずくと
結構つらいんですよね。
その点、当たり前ですが、すんなりと世界に入っていけます。
そしてそこからです。みるみるうちにその世界の物語を体で感じてる私がいるんです。
ストーリー的にもすごい私好みっていうのもあったと思います。
テンポもいいし、時間なんて感じずにただその世界で起きることに感情を揺さぶられてました。
なんかね、男一人で行ってて流石に堪えましたけど、恥ずかしながら泣きそうでした。

最初の船のシーンはツッコミどころがあったんですけどね。
そんなひねくれもんの私を引き入れたんやから大したもんです。

ショー・スペクタキュラー『BEAUTIFUL GARDEN ー百花繚乱ー』
こちらは歌とダンスのショー。
いろんなショーの場面を花をテーマに集めて再編集したような感じでしょうかね。
こちらはまた違った魅力で劇場全体が盛り上がる感じです。
宝塚と聞いてイメージしそうな衣装というか定番というか。
拍手とか手拍子のタイミングとか掴めない部分も多かったですが、
そんな劇場のお客さんとステージを含めて楽しめました。

ミュージカルが1時間半ぐらいでショーが1時間ぐらい。合計2時間半ぐらいだったでしょうか。
正直、ここまでのものを見せてくれて5500円は破格です。
日本にはショーを見に行く文化が乏しいのではなく、ショーを見に行く文化がこうして
独占されてしまってるのか、だとすると恐ろしいな、、、なんて思ってしまうぐらいです。

一度は見ておこうと思ってた宝塚歌劇ですが、そう思った私は間違ってなかったし、
今回いろんなあてが外れた盆休みでしたが、それがまたこういう出会いにつながるっていう
私の天性の運の良さだけは本物だと実感しました。



ここまで書いてきましたが、最後にさきほど後でと書いたことを書きたいと思います。
実はこの宝塚大劇場と中国雑技とはちょっとした繋がりがあるんです。
1986年宁根福という雑技団の団長が日本を訪問した時に「100年の老舗」と呼ばれる歌劇の劇場が大阪にあるという話を聞き、この宝塚大劇場を訪問します。
(宝塚は大阪ちゃうんですけどね。まあこの辺りは大目に見ましょう)
宝塚に着いた彼は豪華で美しいショーの場面、装飾豊かな大劇場に魅了されます。
そして彼は思ったそうです。雑技には劇場はゆうに及ばず、このような練習場すらない。
彼は将来、必ずお金を貯めて大きな劇場を作ろうと一大決心をします。
そして2001年10月に完成したのがこちら

そうです。宁根福団長がどこの団長かと言うと、中国を代表する雑技団の一つだった
広州戦士雑技団の団長なんです。
宝塚大劇場と宝塚歌劇団による公演がなければ生まれなかった雑技の劇場。
過去形で書いたようにこの雑技団は去年解散しています。
が、今も広州市雑技団の第2劇場として広州にあります。

めっちゃでかくて全景が入りません(笑)
宝塚ファンの人がここを見てるとは全く思いませんが
もしもひょんなことで見られた方がおられたら
宝塚歌劇団が中国雑技に与えた影響がこんなところにあるんだということを
少し覚えて、そして宝塚がそれだけの存在なんだと誇りをより持ってもらえればと思います。
ちなみに広州戦士雑技団は何が有名かっていうと




雑技ショーの中で最も世界を魅了し、その歴史を変えたといわれる
雑技の白鳥の湖を生み出した雑技団です。写真だけでもなかなかすごいでしょ( ◠‿◠ )
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