先日、新聞に田中一村画伯の記事が出ていたので
田中一村伝「アダンの画帖」からの内容も交えてご紹介します。
「奄美の画家」として有名なので、奄美出身かと思っている方も多いかも知れません。
私も以前はそう思っていました。
生まれは栃木、奄美に行くまでは、東京、千葉と関東方面に住んでいたみたいです。
お父さんは天才肌の仏像彫刻家、
お母さんは教育熱心で、子供の教育の為に東京に移り住みます。
若き日の一村さんはその影響でとっても優秀。
東京美術学校(現在の東京芸大)に入学していますが、
自身の結核とお父さんの病気で3ヶ月で退学。
(東山魁夷と同期になるそうです)その絵の才能を皆惜しんだといいます。
絵だけじゃなく彫刻にも才能があり、
「アルバイト」で彫った小物や木魚は専門の職人を凌ぐ出来。
50歳から19年間過ごした奄美で、紬工場で数年働き、生活費を貯めたら
数年絵だけに没頭するという、金銭的にはかなり苦しい暮らしぶり。
絵は売るためではなく、納得できる絵を描きたいからという。
「貧乏でないといい絵は描けません」といい続けた生涯独身の一村さん。
ストイック過ぎます(@_@;)
数年前に大丸神戸店で一村さんの絵を見て以来
こんな凄い画家が、無名のまま生涯を閉じたなんて・・・。
もう少しお金があって長生きをしていたら、もっとたくさんの傑作が・・・と
残念に思う人は多いと思います。
子供の頃の南画も見ましたが、やっぱり天才です。
代表作に大きな絵が何点か残っていますが、それはそれはスゴイです。
この絵だったら別に100号ぢゃなくって、30号ぐらいでいいんぢゃないのぉ~?
って思う絵がありますが、一村さんの絵は違います。
その密度、濃厚さに圧倒されます。
もしも、もしもです、
お近くに行かれる事があったらお薦めの展覧会です。
新資料を含む約250点を展示(おぉ~スゴイ)
★9月26日まで 千葉市美術館にて
神戸周辺の方々・・・なにぃ~千葉かい(-_-メ)と怒らないでね。
★NHK教育「日曜美術館」で19日午後8時から田中一村特集の再放送があります。
*:.。. .。.:*・゜゜*・゜゜・*要録画ですヾ(^-^;)
新聞によると絵を見た人は、熱狂的なファンと強い抵抗感を持つ人と2分されるそうです。
さて皆さんはどうでしょうか・・・(*^-')ノ