薩摩芋郎 STORY

100の議論より100円の寄付。
人生は100の苦しみ1回の喜び。
SHOCHU IS MY LIFE

ベロベロマン愛用品FILE<万年筆>

2005-10-17 | Weblog
<FABER-CASTELL/Pernambuco>
鉛筆の芯硬度とあの六角形のデザインを今から235年位前に開発したドイツ・
ファーバーカステル社の万年筆シリーズ、伯爵コレクションの逸品。
ブラジル東部の特産樹「ペルナンブコ」(バイオリン弓部素材らしい)使用。
金属部はプラチナコーディング。エンドキャップに刻印されたファーバー
カステル家の紋章が美しいまるで高貴な深窓の令嬢のような万年筆である。

その美しい娘のような万年筆が東京のショップから届いたその日の夕刻
『よーし!この万年筆で伊集院静氏のようにカッコよく薔薇の字を書くぞ!』
と決意、焼酎呑みながら気取って処女作は薔薇の字を書こうと
『ところで薔薇の字は草冠にブツブツ・・ランラン』
とお湯割りつくりに会社のキッチンにスキップしながらいったのさ。
そしたらね・・・そしたらね
コロコロペコリンというちいちゃな音に僕はカキンと凍りつき振り返ると・・
そう、無造作に置いたテーブルからおむすびコロリンみたいに万年筆が
転がって床にその美しきペン先からグサッ・・
同時に僕の心臓にもグサッと突き刺さったかと思うくらいの衝撃が・・
とうとう一文字書くことなく処女のまま修理のため再び東京へ旅立たれた
ペルナンブコ嬢じゃった。
今ではそのトラウマから滅多にペン入れから出ることなく文字どおり箱入り
娘と化し年賀状などで年に数回使用するのみである。