竹、笹紋について
竹または笹を象った紋。
竹、笹紋は混同して呼ばれていて、厳密な区別は無いそうです。
のちには竹の子紋も作られました。
ご存知、歳寒三友として松・梅とともに並び称されています。
また、桐・竹・鳳凰の一組の組み合わせの中から竹を取り出したもので、
祥瑞的(縁起が良いこと)意義に基づいて用いられるようになったとか。
『源氏物語絵巻』『年中行事』などに見られる竹の丸紋様が、
家紋 . . . 本文を読む
柏紋について。
字の通り、柏の葉を図案化したものです。
柏の葉は広く、葉肉が厚いのでその昔、
食物を盛る食器とされていたそうです。
食膳をつかさどる者を、古語で「かしわで(膳夫)」と
言ったことにも関連があるとか。
食器として神事に使用されてから柏木を尊重するようになり、
「かしは木はもりの神」(「狭衣物語」「枕草子」)として
神聖視されたそうです。
『丸に三つ柏』
柏の紋様として三つ . . . 本文を読む
家紋を製作中の鬼師。
常時在庫品は型(手押し)で出来上がりますが、
別注品は図面を元に作っていかなければなりません。
ヘラと手動ろくろを巧みに使い、細かな細工をしていきます。
こうして出来上がったのは、
丸に久我竜胆 (まるにくがりんどう)
竜胆紋について。
りんどうの花と葉を象った文様より転用したもの。
葉が笹に似ているところから笹竜胆とも言います。
りんどうは秋に藍色の . . . 本文を読む
今日は松の紋について。
松の幹・枝・葉、後には松毬(まつかさ)を図案化したもの。
松は常緑樹で四季の間緑を絶やしません。
年の初めには門松に用いられ、松の齢として慶賀の意味を持ちます。
ご存知の通り、竹、梅と並んで歳寒三友に数えられています。
家紋としては、出雲の松田丹後守、
讃岐の寒川氏・福家氏・飯田氏・羽床氏・新居氏らが三階松紋を用いているそうで、
特に松紋は讃岐地方の諸氏に広く使われ . . . 本文を読む
家紋「鷹の羽(たかのは)」
鷹の羽を象ったものです。
鷹は勇猛で美しい鳥。
その最も象徴的な強靭な羽を、紋章化したものです。
『蒙古襲来絵詞』(文永・弘安の役に活躍した肥後の武士、
竹崎季長の戦功を描いた絵巻物で、当時の風俗、武具、旗印、
家紋などが、ありし日の姿のままに見られる重要な資料)には、
菊池武房の旗に「並び鷹の羽」の紋が見られるそうです。
また、阿蘇神社の神紋とされており、菊 . . . 本文を読む
先日お伝えした、経の巻の復元が完成しました!
今回はこの一つだけのご依頼でした。
鏡部分に付いている家紋は
「丸に釘抜き」
釘抜きについて
大工道具の釘抜きで、大工道具の万力とも呼ぶ
座金利用の釘抜きを紋章化したもの。
別称釘抜座金紋とも呼ぶ。
これとは別に、8の字の形状の鋏型紋もある。
九城抜(くきぬき…九つの城を落城させると
いう戦勝の縁起紋だそうです。)の意味と、
千金 . . . 本文を読む
今日の別注瓦です。
露盤尺5寸。
お寺の方形屋根などの頂点によく据えられている瓦です。
4面に家紋(丸に轡)が入るために、既製品ではなく、
新たに制作することになりました。
ハコを作って
上に乗る宝珠を作り、完成です。
家紋 丸に轡(くつわ)
轡(くつわ)とは、馬の口に含ませる鉄の口金の事で、
紋章になっているのは、その両端の輪の部分です。
普通は丸形に十字形が原形ですが . . . 本文を読む
角張覆輪鬼瓦が完成しました!
以前の記事 角張覆輪鬼瓦の復元(1)
角張覆輪鬼瓦の復元(2)
裏張りの模様も忠実に復元。
約100年前の鬼瓦がほぼ当時と変わらない手法で
見事に現代に蘇りました。
通常よりも手間の掛かる鬼瓦ですが、
焼き上がりを見ると鬼師の苦労も報われた。
そんな感じのする今回の鬼です。
鬼に付いている家紋は「丸に角立四つ目結」
目結紋につい . . . 本文を読む
今、鬼師が作っている家紋は丸に二つ引。
引両という文様に分類されている家紋の中の一種です。
引両とは、軍陣用の五段の布を横に縫い合わせて色分けし
大将の所在を示したもので、のちに円形に切って取り出したそうです。
「平家物語」「源平盛衰記」の中に、母衣(ほろ)や手綱、楯などに
引両が見られると言います。
丸に二つ引の他にも、丸の内に二つ引、丸に立二つ引き、
丸に出二つ引、六角に二つ引な . . . 本文を読む
今日の別注瓦のご紹介。
これも塀用の飾り瓦です。
今回は家紋(丸に剣片喰)付きです。
片喰(カタバミ)とは、カタバミ科の植物で、
クローバーに似た多年生草本で、酢漿草、鳩酢草とも書くそうです。
片喰の家紋はその優雅な形が好まれて、平安、鎌倉時代に
文様に使われだし、家紋としては「太平記」(1368年~1375年頃)に
新田義貞の軍中にこの紋を用いた者があったと記されている所から
南北朝時 . . . 本文を読む