ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

害虫

2009年06月19日 | ネタバレなし批評篇
Wあおい(宮崎あおい・蒼井優)をはじめ、そうそうたる俳優陣(田辺誠一、伊勢谷友介、寺島進、石丸謙二郎、光石研、木下ほうか、中村久美・・・)がカメオ出演していることに注目したい。特に、まだこんなにブレイクする前のWあおいの初々しい表情や演技を拝むだけでも(彼女たちのファンにとっては)稀少価値のある1本。

説明的なパートや会話を極力省いて、主人公・北サチ子(宮崎あおい)の心の声をテロップで挿入しながら、短いシーンをリズムよくつないだ編集は、確かになかなか斬新だ。しかし、かわいい顔をしているが故に、クラスのみんなからはいじめられ、悪い男たちの興味をつい引いてしまうあおいちゃん、いや北サチ子の内面を十分に描けていたかどうかは疑問である。

まるでプロモーション・ビデオのようなイメージ・シーンの数珠つなぎだけでは、美少女のファム・ファタール性を浮き彫りにするには不十分だったような気がするのだ。知人の話によると、普通に歩いているだけで、周囲(同性からは嫌悪&異性からは好奇)の視線を集めてしまう女性というのは実在するらしい。本人の意識するしないに関わらず周囲を破滅に導く“運命の女”に、死ぬ前に一度でいいからお目にかかってみたいものだ。

害虫
監督 塩田明彦(2002年)
〔オススメ度 


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