2014年2月26日。
《これまでに何人もの方々にインタビューをさせていただいたが、今回初めて「この職業」の人に僕は出会った。熱くて優しくて、ガンガン自分を貫ける男、イシマツさん。今回は「世界で活躍する日本人旅人」イシマツさんのインタビューレポートです!》
南アフリカの一大観光都市、ケープタウン。メインストリートの端にある安宿で、僕はある日本人の方に出会った。
その方の名前はイシマツさん。僕は彼の職業を聞いて驚いた。なんと、お医者さんだというのだ!しかし今は1年以上旅を続けているという。そんなイシマツさんと色々と仲良くさせていただいて、僕は彼のキャラクターや人間性にとても惹かれた。
少しお話をさせていただいただけですぐ分かった。さすがは医者、とっても頭の良い人だと。そして溢れる男気とリーダーシップ。本当に素晴らしい人なのだ。
今回は、そんなイシマツさんにインタビューをさせていただきました~!
Q1:イシマツさんの簡単な経歴をお聞きしてもいいですか?
A1:はい。医学部を卒業した後、2年間研修医として病院で勤務をしました。(研修医と言っても医師免許を持っており、正式な医者です。)しかしその後少しだけ医者の道から外れて、アルバイトをしてお金を貯めて、そのお金で今は旅を続けています。
Q2:なるほど、そうなんですね。医者の道から一歩外に出て旅を続けている理由をお聞かせ願えますか?
A2:そうですね。医者という仕事は非常に専門性も高いので、一度その道に入るとノンストップで修行の日々なんですね。僕はそうなる前に世界に出てみたかったんです。
いずれは家庭も持ちたいし、プロフェッショナルの医者としてやっていくことが目標です。ですから今このタイミングで、僕は世界をこの目で見ようと決め、今旅をしているんです。
Q3:そうですよね、医者のトレーニングは相当に厳しいものですよね。ところで世界に出ることや旅をすることには、興味はあったんですか?
A3:昔からとっても興味がありましたね。世界を知りたくてしょうがないという気持ちが強かったんです。
父親が仕事でドイツやアメリカなどに行ったことがありまして、その話を聞かされた経験があります。その話にはとても興味を持ちましたね。
Q4:そうなんですか、お父さんからそういうお話を聞けていたとは羨ましいですね!ではこれまでの旅を通しての全体的な感想はいかがですか?
A4:間違いじゃなかったと確信していますよ。旅をしていると、自分自身に対して考える時間がとても多くありますよね。自問自答の日々というか・・・。帰ってからのことや自分の人生のことなど、よく考えます。今のこの時間がとても大切だと感じています。
もちろん焦りもあります。同期の人間は、医者としてのトレーニングを積んでいるわけですからね。でも、今やらないとできないことも人生には確実にあります。それが今のこの「旅」だと思うんですね。
アメリカの老人ホームでの有名なアンケートの話があるのですが、確か80歳(?)になる老人ホームの入居者の方に「これまでの人生の中で何を一番後悔していますか?」と聞いた話があるんです。その回答で一番多かったのが「若い時に冒険や挑戦をしなかったこと」だったというんですね。それは1つの例ですが、僕は死ぬときに後悔はしたくないんです。だから今、旅を続けています。
Q5:死ぬときに後悔しない人生・・・僕が普段から言っていることと全く一緒です!メッチャ共感します!ここまでの旅の中で、一番良かったことって何でしょうか?
A5:旅をしていると、変な人とたくさん出会いますよね(笑)。現地の人でも旅人でも面白い人がたくさんいます。そういう方々と接することはすごく大事なことですね。多様性への対応とでも言いましょうか、色々な人がいるんだな~ということを学びましたし、またそれを受け入れる度量が付いたと思います。
医学部の世界も素晴らしい人ばかりで大好きですが、その世界の中ばかりにいたので、自分の世界の狭さを知りました。それを肌で感じられたことはとても大きいですね。
Q6:その感覚、僕も同じです。世界に出ることで感じるこれまでの自分の狭さって、とても大事な感覚ですよね。イシマツさんの将来のビジョンをもう少し詳しく教えて下さい。
A6:僕は産婦人科に進みたいんですよ。その道でエキスパートになることが目標です!
Q7:産婦人科ですか!それはまたどうしてですか?
Q7:産婦人科って毎日が誰かの誕生日ですよね。それって最高に素晴らしことだと思いませんか!
僕は研修の時にエコー検査から実際に産まれてくる赤ちゃんを見てきましたが、検査ではただの2次元にしか映っていないのに、それが産まれてくるときは新しい生命として、3次元の存在として産まれてくるんですよね。その感動は本当に凄まじいものだったんです。研修を通して、この感動を超えるものはなかったんですね。
ちなみに僕は不妊治療の専門家になりたいんです。自分はとても子どもが欲しいのですが、もしそんな自分に子どもが出来なかったら・・・と思うと、とても辛いですよね。だからそのような苦しみの中にある人の力になりたいと思っているんです。
Q8:2次元から3次元への感動・・・凄い、そんな表現初めて聞きました!感動ですね!では最後の質問なのですが、最近海外のことに興味を持たない「内向き」の若者が増えていると言われています。そんな若者に、長く海外を旅をしている石松さんから、ぜひメッセージをお願い致します!
A8:自分の子どもをどう育てるか?に置き換えて考えてみればいいと思うんですよね。
今の日本って、一歩踏み外したら崖から転落するような感じだと思うんです。失敗の出来ない社会というか、常に成功をし続けないといけない社会というか・・・。
でも、人生そうじゃないんだぞ!失敗してもいいんだぞ!バカをしてもいいんだぞ!だと思うんです。それを若い世代に伝えたいですね。
僕だって見方によっては、今は「人生の失敗」だと思うんです。医者の道を選ばずに旅をしているんですから(笑)。でも僕は、自分の人生は絶対に「何とかなる」と信じています。
旅をするということも同じだと思うんですね。旅って「何とかなるという成功体験」の宝庫だと思うんです。すごく大切なことは、この「人生何とかなる」という感覚だと思うんですね。
僕は昔、浪人したら人生終わりだと思っていました。でもそんなことは全然ない。失敗したって何てことないですよね。海外を旅すると、こんな感覚を学ぶことができます。失敗したり「何とかなる」の繰り返しですから(笑)。そんな心持を若い世代には学んでほしいし、またリスクを恐れずバカをする勇気をもってほしいですね。
Q9:「何とかなる」という感覚、そのくらいのゆとりとチャレンジ精神をぜひ持ってもらいたいですよね!全く同感です!やっぱりイシマツさんのお話は含蓄がありますね!今日はどうもありがとうございました!
イシマツさんとはケープタウンでは部屋も一緒で、本当に仲良くさせていただいた。そしてモロッコに渡る日程もほぼ同じだったので、再会を約束し、今このモロッコの地でご一緒させていただいているのだ。
おかしいことはおかしいとバシッと言えて、自分の意見を貫ける男、イシマツさん。その男気溢れる姿は本当に魅力的である。それでいて繊細で賢く、これまで出会ってきた旅人の中でも異質な魅力を持っている方だと僕は感じた。
ぜひともイシマツさんのような幅広い知見を持った方に、医療現場に立ってほしいと僕は心から思っている。これからもうしばらく僕はイシマツさんと行動を共にするので、彼から色々なことを学ばせていただきたいと思っている。
イシマツさんのような素晴らしい日本人と出会うことができ、僕は本当にラッキーだ。我以外皆師。この出会いを大切にし、全てを吸収していきたい。
2014年2月26日。海風が非常に強く、ちょっとだけ肌寒いエッサウィラの安宿にて。
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《これまでに何人もの方々にインタビューをさせていただいたが、今回初めて「この職業」の人に僕は出会った。熱くて優しくて、ガンガン自分を貫ける男、イシマツさん。今回は「世界で活躍する日本人旅人」イシマツさんのインタビューレポートです!》
南アフリカの一大観光都市、ケープタウン。メインストリートの端にある安宿で、僕はある日本人の方に出会った。
その方の名前はイシマツさん。僕は彼の職業を聞いて驚いた。なんと、お医者さんだというのだ!しかし今は1年以上旅を続けているという。そんなイシマツさんと色々と仲良くさせていただいて、僕は彼のキャラクターや人間性にとても惹かれた。
少しお話をさせていただいただけですぐ分かった。さすがは医者、とっても頭の良い人だと。そして溢れる男気とリーダーシップ。本当に素晴らしい人なのだ。
今回は、そんなイシマツさんにインタビューをさせていただきました~!
Q1:イシマツさんの簡単な経歴をお聞きしてもいいですか?
A1:はい。医学部を卒業した後、2年間研修医として病院で勤務をしました。(研修医と言っても医師免許を持っており、正式な医者です。)しかしその後少しだけ医者の道から外れて、アルバイトをしてお金を貯めて、そのお金で今は旅を続けています。
Q2:なるほど、そうなんですね。医者の道から一歩外に出て旅を続けている理由をお聞かせ願えますか?
A2:そうですね。医者という仕事は非常に専門性も高いので、一度その道に入るとノンストップで修行の日々なんですね。僕はそうなる前に世界に出てみたかったんです。
いずれは家庭も持ちたいし、プロフェッショナルの医者としてやっていくことが目標です。ですから今このタイミングで、僕は世界をこの目で見ようと決め、今旅をしているんです。
Q3:そうですよね、医者のトレーニングは相当に厳しいものですよね。ところで世界に出ることや旅をすることには、興味はあったんですか?
A3:昔からとっても興味がありましたね。世界を知りたくてしょうがないという気持ちが強かったんです。
父親が仕事でドイツやアメリカなどに行ったことがありまして、その話を聞かされた経験があります。その話にはとても興味を持ちましたね。
Q4:そうなんですか、お父さんからそういうお話を聞けていたとは羨ましいですね!ではこれまでの旅を通しての全体的な感想はいかがですか?
A4:間違いじゃなかったと確信していますよ。旅をしていると、自分自身に対して考える時間がとても多くありますよね。自問自答の日々というか・・・。帰ってからのことや自分の人生のことなど、よく考えます。今のこの時間がとても大切だと感じています。
もちろん焦りもあります。同期の人間は、医者としてのトレーニングを積んでいるわけですからね。でも、今やらないとできないことも人生には確実にあります。それが今のこの「旅」だと思うんですね。
アメリカの老人ホームでの有名なアンケートの話があるのですが、確か80歳(?)になる老人ホームの入居者の方に「これまでの人生の中で何を一番後悔していますか?」と聞いた話があるんです。その回答で一番多かったのが「若い時に冒険や挑戦をしなかったこと」だったというんですね。それは1つの例ですが、僕は死ぬときに後悔はしたくないんです。だから今、旅を続けています。
Q5:死ぬときに後悔しない人生・・・僕が普段から言っていることと全く一緒です!メッチャ共感します!ここまでの旅の中で、一番良かったことって何でしょうか?
A5:旅をしていると、変な人とたくさん出会いますよね(笑)。現地の人でも旅人でも面白い人がたくさんいます。そういう方々と接することはすごく大事なことですね。多様性への対応とでも言いましょうか、色々な人がいるんだな~ということを学びましたし、またそれを受け入れる度量が付いたと思います。
医学部の世界も素晴らしい人ばかりで大好きですが、その世界の中ばかりにいたので、自分の世界の狭さを知りました。それを肌で感じられたことはとても大きいですね。
Q6:その感覚、僕も同じです。世界に出ることで感じるこれまでの自分の狭さって、とても大事な感覚ですよね。イシマツさんの将来のビジョンをもう少し詳しく教えて下さい。
A6:僕は産婦人科に進みたいんですよ。その道でエキスパートになることが目標です!
Q7:産婦人科ですか!それはまたどうしてですか?
Q7:産婦人科って毎日が誰かの誕生日ですよね。それって最高に素晴らしことだと思いませんか!
僕は研修の時にエコー検査から実際に産まれてくる赤ちゃんを見てきましたが、検査ではただの2次元にしか映っていないのに、それが産まれてくるときは新しい生命として、3次元の存在として産まれてくるんですよね。その感動は本当に凄まじいものだったんです。研修を通して、この感動を超えるものはなかったんですね。
ちなみに僕は不妊治療の専門家になりたいんです。自分はとても子どもが欲しいのですが、もしそんな自分に子どもが出来なかったら・・・と思うと、とても辛いですよね。だからそのような苦しみの中にある人の力になりたいと思っているんです。
Q8:2次元から3次元への感動・・・凄い、そんな表現初めて聞きました!感動ですね!では最後の質問なのですが、最近海外のことに興味を持たない「内向き」の若者が増えていると言われています。そんな若者に、長く海外を旅をしている石松さんから、ぜひメッセージをお願い致します!
A8:自分の子どもをどう育てるか?に置き換えて考えてみればいいと思うんですよね。
今の日本って、一歩踏み外したら崖から転落するような感じだと思うんです。失敗の出来ない社会というか、常に成功をし続けないといけない社会というか・・・。
でも、人生そうじゃないんだぞ!失敗してもいいんだぞ!バカをしてもいいんだぞ!だと思うんです。それを若い世代に伝えたいですね。
僕だって見方によっては、今は「人生の失敗」だと思うんです。医者の道を選ばずに旅をしているんですから(笑)。でも僕は、自分の人生は絶対に「何とかなる」と信じています。
旅をするということも同じだと思うんですね。旅って「何とかなるという成功体験」の宝庫だと思うんです。すごく大切なことは、この「人生何とかなる」という感覚だと思うんですね。
僕は昔、浪人したら人生終わりだと思っていました。でもそんなことは全然ない。失敗したって何てことないですよね。海外を旅すると、こんな感覚を学ぶことができます。失敗したり「何とかなる」の繰り返しですから(笑)。そんな心持を若い世代には学んでほしいし、またリスクを恐れずバカをする勇気をもってほしいですね。
Q9:「何とかなる」という感覚、そのくらいのゆとりとチャレンジ精神をぜひ持ってもらいたいですよね!全く同感です!やっぱりイシマツさんのお話は含蓄がありますね!今日はどうもありがとうございました!
イシマツさんとはケープタウンでは部屋も一緒で、本当に仲良くさせていただいた。そしてモロッコに渡る日程もほぼ同じだったので、再会を約束し、今このモロッコの地でご一緒させていただいているのだ。
おかしいことはおかしいとバシッと言えて、自分の意見を貫ける男、イシマツさん。その男気溢れる姿は本当に魅力的である。それでいて繊細で賢く、これまで出会ってきた旅人の中でも異質な魅力を持っている方だと僕は感じた。
ぜひともイシマツさんのような幅広い知見を持った方に、医療現場に立ってほしいと僕は心から思っている。これからもうしばらく僕はイシマツさんと行動を共にするので、彼から色々なことを学ばせていただきたいと思っている。
イシマツさんのような素晴らしい日本人と出会うことができ、僕は本当にラッキーだ。我以外皆師。この出会いを大切にし、全てを吸収していきたい。
2014年2月26日。海風が非常に強く、ちょっとだけ肌寒いエッサウィラの安宿にて。
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