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【ふじもん世界放浪「放学記」第5章アフリカ編 2013ラストの学び・ケニア『マトマイニの教え』】

2014-01-05 01:24:26 | 日記
2013年12月31日。


《ケニアではたくさんの日本人が活躍しているが、そのような素晴らしい日本人の方が経営する孤児院「マトマイニ」に僕は訪問をさせていただいた。2013年末。僕はこの「マトマイニ」で、最後の学びを得させていただいた。》


孤児院「マトマイニ」は、ナイロビからタクシーで約30分の距離にある。ナイロビ郊外の閑静な場所で、綺麗な緑が広がる美しい場所だ。


実は僕がマトマイニを訪れるのは2回目である。4年前ナイロビを訪れたとき、マトマイニに行くという日本人の方と偶然バスの中で一緒になった。「一緒に来てみますか?」というお誘いを受けて、そのまま一緒に行ってしまったのだ(笑)。

そして今回は、よっさんの「孤児院とかにも訪問してみたい!」という希望もあり、また僕自身がもう一度訪れたいという気持ちもあり、再びこの地を訪ねたのだ。


※マトマイニにつきましては、以下のホームページをご覧になって下さい!

http://www.geocities.jp/scckenya/scchome.html


設立者である菊本さんは生憎日本に帰国しておりお会いできなかったのだが、菊本さんの娘さんが僕たちの対応をして下さった。


とっても気さくで穏やかな菊本さんの娘さんなのだが、話をしているとその節々に芯の強さが感じられた。ケニアで生まれ育ち、ナイロビの日本人学校を卒業したという彼女。ナイロビのことを熟知している彼女と一緒に行動していると、僕たちもとても安心感を得られた。


マトマイニの子ども達と遊びつつ、施設内の様子や活動を見学させていただいた。その中で僕が注目をしたのは、スラムのお母さん方をマトマイニに集め、職業訓練をしているというものだ。彼女たちは羊毛を用いてフェルトグッズを作成し、広く販売までしているという。


僕はここに、日本の支援の形の本質があると思っている。

そしてそれが、日本人の強さだとも思っている。



エチオピアにいるとき、道端で地元の高校生と話をしていた。彼らは「日本人が好きだ」と言っていたのだが、その理由を尋ねると次のように答えた。

「日本人は俺たちが話し掛けても反応してくれる。こうして一緒に話したりしてくれる。だから好きだ。」と。

僕は聞き返した。「欧米系の白人や、他のアジア人はそんなことはないのかい?」と。すると、

「アジア人とはたまに話をするけど、白人はまずない。彼らは俺たちを下に見ているから。」と返ってきた。

僕はこの時の会話にとても衝撃を受けたと同時に、日本人として大切なものを得たような気がした。それは日本人の強みであり、これからも継続して僕たちが持ち続けなくてはならない気概だと感じたのだ。


それは「現地に寄り添うこと」。


またこういうことを書くと「ふじもんはやっぱり白人が嫌いなんですね」とコメントをいただいてしまうかもしれないが、そういうわけでは決してないですよ!ただ僕は現実論から言っても、やっぱり人種差別は存在しているし、世界は白人優位で動いていると思う。僕が白人を嫌っているのではなく、そういう背景があるという視点から、今回のブログも書いております、はい。


さて、話をもどしまして・・・。

僕は日本人の、この「現場視点」に立つことができる気概というのは、本当に長所だと思う。現地の文化や風習を尊重し、現地の人々と足並みを揃えて支援をしていく。ロシナンテスの川原さんは「支援ではなく協力だ」とおっしゃっていたが、まさに「協力」だ。それこそまさに、日本が世界に貢献するための強みだと思う。

スーダンでは、欧米系NGOの「押し付け的支援」にウンザリしたことがある、という日本人がいた。僕自身がそれを肌で感じたわけではないが、もしそれが本当なら、日本は決してそうなってはいけない。


そう、これこそ日本の精神、武士道の精神だと僕は思っている。


江戸時代、日本を訪れた外国人は、一様に日本人の生活の質の高さに驚いたという。物質的には決して豊かでなくとも、皆笑顔に溢れ、教養があり、皆で協力し合って生きている。弱者や敗者を見捨てることはない。金銭よりも誇りを重んじる。卑怯なことはしてはならない。そんな武士道の精神があってこその日本であり、日本人であると僕は思っている。

国際協力において「弱者」とか「敗者」という言葉を使うと誤解が生じかねないが、社会的に力のない者に対して同じ目線で寄り添い、力を添えていくという意味では、まさに武士道の精神からの支援だと言えるのではないだろうか。

だから僕は、これからの日本を本当に憂いている。僕は今の「グローバル化」という言葉に疑いを持っている。

何もかも、アメリカ、アメリカ、アメリカ・・・。そうじゃないだろう。そうせざるを得なかった時代がしばらく続いてきたのかもしれないけど、もうそうじゃないだろう。

グローバル化ってのは、アメリカに合わせることなのか?そうじゃないだろう。良い意味で、日本は再び「鎖国」的な要素を取り入れてもいいのではないか?僕はそのようにさえ思っている。


成果を残した人間、結果を残した人間に対してそれなりに報酬があることは大切だ。しかし、結果を残せなかった人間、社会的な弱者になってしまった人間が虐げられ、貧困にあえぐ社会にしてしまっては絶対にいけない。

なぜ日本の治安は保たれてきたのか?なぜかつての外国人は日本を絶賛したのか?日本の本当の強みとは何なのか?

今こそ僕らは過去から学び、未来に繋げなくてはならない。


2度目(笑)。さて、話を戻しまして・・・!

スラムの人たちにものをばらまいても、それは一瞬で終わり。そういう支援をしている国々もたくさんあるようだ。月並みな言葉ではあるが「魚を与えるのではなく、魚の獲り方を教える」という視点がやっぱり大事なのではないだろうか。

マトマイニに通ってきているスラムのお母さん方は、自分たちで出退勤の時間をノートに記し、自分たちでフェルトグッズの作成作業に取り掛かっていた。特に日本人の誰かが指示をするわけではなく、自分たちでだ。僕はその様子に驚きを感じた。

そしてマトマイニで製作した作品は、各地で販売しているという。もちろんマトマイニでも購入可能だ。今ではもうこちらからの指示がなくても、自分たちで販売までできるというから驚きだ。


僕は素直に感動した。そして、大きな学びも得た。


国際協力とか支援とか援助とか色々な言葉があるけど、僕たち日本人は日本人として何をどのように行うべきなのか。ここに1つの形があると思った。


やっぱり忘れちゃいけない、「現地に寄り添うこと。」


これからの時代、世界的な視点で物事を考えることは必要だ。だからこそ、今こそ日本という国、日本人というものを強く意識し、強みも弱みも受け入れて、自らに自信を誇りを持って、世界に貢献すべき時なのだと僕は思う。


ロシナンテスの川原さんも、地域の村だけで診療巡回ができるよう活動をしていた。

マトマイニも同じだ。現地の人だけで作業が回せるよう、形作っている。そして菊本さんの娘さんのこの言葉が、僕の心に残った。


「行く行くはケニア人だけで経営できるようになるのが理想ですね。」


世界にはたくさんの日本人が活躍している。別に「世界」にでなければいけないわけではないが、日本という地を離れて活躍されている方には、やはり並々ならぬ想いと、そして温かさがある。


2013年の最期の最期、僕はまた大いなる学びを得ることができた。そして僕は、この学びを次の世代に還元したい。間もなくやって来る2014年。この年を、そんな僕の想いのスタートにしたい。いや、してやるぞ!!!

2013年12月31日。孤児院マトマイニの客室一室にて。


※カウントダウンは孤児院の子ども達と一緒に花火をしました~!楽しかったぜ!



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1 コメント

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Unknown (堀内)
2018-06-03 17:50:49
お嬢様、菊本光子さんですね。
懐かしいです、私もケニアに訪問の際、大変お世話になりました。
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