2013年7月30日。
ちょっと前の話になってしまうのですが書きそびれてしまっていたので、ここでアップしたいと思います。ボリビアからペルーの首都、リマに向かうバスでの出来事です。
南米の長距離バスは映画を流すことがけっこう多い。内容はその時々によって様々だが、比較的暗めの内容のものが多い気がする。
とまぁここではそんな映画評論をしたいのではなくて、問題は僕が乗っていたバスで流されたある中国映画なのだ。いつものように何気なくテレビ画面を見ていると、漢字がずらっと出てきた。「へぇ、中国映画が流れるなんて珍しいな」と思い、僕はその映画を見始めた。
細かい台詞はさっぱり分からないが、中国武術のアクションシーンなどが多く、なかなか飽きない内容だ。最初は面白おかしく見ていたのだが、後半からは胸くそが悪くなってきた。その映画は、反日的な内容だったのだ。
簡単に内容を説明すると、主人公は武術の達人の中国人で、とにかく強い。だが日中戦争が始まってしまい、それに巻き込まれた主人公は、日本軍によって強制労働に駆り出されてしまう。そしてやがて、日本軍の武道の達人と一対一で勝負をすることになり、多くの中国人が見守る中で、主人公は圧倒的な強さで日本人を倒す。それを見て歓喜する中国人。しかし、その様子に業を煮やした一人の日本軍兵士が、主人公を銃殺してしまう。
正々堂々と闘った中国人と、負けたらその腹いせに卑怯な手を使ってでも相手を倒す日本人。いかにも日本人は卑怯で汚い国民だとでも言わんばかりの内容だった。
それだけでも十分嫌な気分だったのだが、もっと胸くそが悪くなったのは、映画の場面を繋ぐストーリーテリングのところだ。
この映画の時代背景は、ちょうどあの南京事件があったとされる年代と重なっているのだが、「よくもまぁここまで表現しますね」というくらい、日本軍の蛮行が描かれていた。無抵抗の市民への略奪と暴行と殺人を繰り返す日本軍。そのシーンが長い長い、直接映画の内容とは関係ないのに。さらに、異常なまでにたなびく日章旗。いくらなんでもそりゃ多すぎだろう、というくらいオーバーに演出している。
「おい、気分悪いからこの映画止めろ!」と、本気で運転手に言いたくなった。そして字幕には「日本軍30万人を虐殺」の文字が。これについては明確な資料もないし、南京事件もでっち上げの写真が多く発見されているし、不確かな事実ばかりなんですけど…それでも映画にしてしまうんですね…。
そしてラストは、この主人公が殺されたことをきっかけに中国人は一致団結し、日本軍に屈することなく勝利をつかんだ、となって締め括られている。いちいち日本人を悪者に仕立て上げ、必要以上に無意味に日本軍の蛮行を描いている反日映画。見ていて本当に気分が悪くなった。
僕は別に反中国の活動家ではないし、中国のことも中国人のことも嫌いなわけではない。中華料理だって大好きだし、以前中国を旅したときも、たくさんの心優しい中国人に本当に助けていただいた。日本人だからといって、差別的な扱いを受けることもなかった。決して僕は、中国のことを嫌いになりたいのではない。
のだが…やっぱり正直「それはちょっとおかしいよ」と思わずにはいられないことは最近多い。これまでのブログに書いてきたことと重なってしまうのだが、今の中国のやり方は、「平和共存的未来思考」ではないと僕は思う。もちろん日本の全てを完全肯定するほど僕は国粋主義者ではない。しかしそれでも、やはり今の中国のやり方には首をかしげてしまう。
単純に思う、こういう映画作るの止めようよ…と。過去の貶めを続けることは、未来に繋がらない。しかも歴史的に明確な資料の存在も危ういものに関して、さも当然のように事実とし、一国を貶めていくというのは…やはり合点がいかない。
残念なことに、韓国についても最近の反日感情は病的な勢いのようだ。異常な状況だと僕は思う。かつては日本からの謝罪と「賠償」を得ることが目的だったのだろうが、最近はそれを超えて、もはや「反日ナショナリズム」を形成している。目的は「カネ」ではなく、「日本という国そのものを落とし込むこと」になっているように、僕には見受けられる。
本当に、本当に悲しいことだ。僕たちの目的は、足の引っ張り合いではない。未来創造型の共存思考にならなければいけないはずだ。それなのに、お互いに貶め合いを続けている。こんな状況では、とてもじゃないが明るい未来には繋がらない。
中国、そして韓国…。やっぱり僕たちはいつまでも「近くて遠い国」なんでしょうか。それでも近隣国である以上、切っても切れないこの関係…。なんと単純でありながら、なんと難しいことなのか…。
まさかペルーのバスの中で、こんなにも「日韓中」の関係について考えるとは思いませんでした。これから先、たくさんの韓国人にも中国人にも会うことになるはずです。「平和共存的未来思考」の実現のために、僕はまず自分の歩を進めて旅をしていきます!
2013年7月30日。メキシコ・カンクン中心部にある日本人宿の共用スペースにて。
ちょっと前の話になってしまうのですが書きそびれてしまっていたので、ここでアップしたいと思います。ボリビアからペルーの首都、リマに向かうバスでの出来事です。
南米の長距離バスは映画を流すことがけっこう多い。内容はその時々によって様々だが、比較的暗めの内容のものが多い気がする。
とまぁここではそんな映画評論をしたいのではなくて、問題は僕が乗っていたバスで流されたある中国映画なのだ。いつものように何気なくテレビ画面を見ていると、漢字がずらっと出てきた。「へぇ、中国映画が流れるなんて珍しいな」と思い、僕はその映画を見始めた。
細かい台詞はさっぱり分からないが、中国武術のアクションシーンなどが多く、なかなか飽きない内容だ。最初は面白おかしく見ていたのだが、後半からは胸くそが悪くなってきた。その映画は、反日的な内容だったのだ。
簡単に内容を説明すると、主人公は武術の達人の中国人で、とにかく強い。だが日中戦争が始まってしまい、それに巻き込まれた主人公は、日本軍によって強制労働に駆り出されてしまう。そしてやがて、日本軍の武道の達人と一対一で勝負をすることになり、多くの中国人が見守る中で、主人公は圧倒的な強さで日本人を倒す。それを見て歓喜する中国人。しかし、その様子に業を煮やした一人の日本軍兵士が、主人公を銃殺してしまう。
正々堂々と闘った中国人と、負けたらその腹いせに卑怯な手を使ってでも相手を倒す日本人。いかにも日本人は卑怯で汚い国民だとでも言わんばかりの内容だった。
それだけでも十分嫌な気分だったのだが、もっと胸くそが悪くなったのは、映画の場面を繋ぐストーリーテリングのところだ。
この映画の時代背景は、ちょうどあの南京事件があったとされる年代と重なっているのだが、「よくもまぁここまで表現しますね」というくらい、日本軍の蛮行が描かれていた。無抵抗の市民への略奪と暴行と殺人を繰り返す日本軍。そのシーンが長い長い、直接映画の内容とは関係ないのに。さらに、異常なまでにたなびく日章旗。いくらなんでもそりゃ多すぎだろう、というくらいオーバーに演出している。
「おい、気分悪いからこの映画止めろ!」と、本気で運転手に言いたくなった。そして字幕には「日本軍30万人を虐殺」の文字が。これについては明確な資料もないし、南京事件もでっち上げの写真が多く発見されているし、不確かな事実ばかりなんですけど…それでも映画にしてしまうんですね…。
そしてラストは、この主人公が殺されたことをきっかけに中国人は一致団結し、日本軍に屈することなく勝利をつかんだ、となって締め括られている。いちいち日本人を悪者に仕立て上げ、必要以上に無意味に日本軍の蛮行を描いている反日映画。見ていて本当に気分が悪くなった。
僕は別に反中国の活動家ではないし、中国のことも中国人のことも嫌いなわけではない。中華料理だって大好きだし、以前中国を旅したときも、たくさんの心優しい中国人に本当に助けていただいた。日本人だからといって、差別的な扱いを受けることもなかった。決して僕は、中国のことを嫌いになりたいのではない。
のだが…やっぱり正直「それはちょっとおかしいよ」と思わずにはいられないことは最近多い。これまでのブログに書いてきたことと重なってしまうのだが、今の中国のやり方は、「平和共存的未来思考」ではないと僕は思う。もちろん日本の全てを完全肯定するほど僕は国粋主義者ではない。しかしそれでも、やはり今の中国のやり方には首をかしげてしまう。
単純に思う、こういう映画作るの止めようよ…と。過去の貶めを続けることは、未来に繋がらない。しかも歴史的に明確な資料の存在も危ういものに関して、さも当然のように事実とし、一国を貶めていくというのは…やはり合点がいかない。
残念なことに、韓国についても最近の反日感情は病的な勢いのようだ。異常な状況だと僕は思う。かつては日本からの謝罪と「賠償」を得ることが目的だったのだろうが、最近はそれを超えて、もはや「反日ナショナリズム」を形成している。目的は「カネ」ではなく、「日本という国そのものを落とし込むこと」になっているように、僕には見受けられる。
本当に、本当に悲しいことだ。僕たちの目的は、足の引っ張り合いではない。未来創造型の共存思考にならなければいけないはずだ。それなのに、お互いに貶め合いを続けている。こんな状況では、とてもじゃないが明るい未来には繋がらない。
中国、そして韓国…。やっぱり僕たちはいつまでも「近くて遠い国」なんでしょうか。それでも近隣国である以上、切っても切れないこの関係…。なんと単純でありながら、なんと難しいことなのか…。
まさかペルーのバスの中で、こんなにも「日韓中」の関係について考えるとは思いませんでした。これから先、たくさんの韓国人にも中国人にも会うことになるはずです。「平和共存的未来思考」の実現のために、僕はまず自分の歩を進めて旅をしていきます!
2013年7月30日。メキシコ・カンクン中心部にある日本人宿の共用スペースにて。