世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

【ふじもん世界放浪「放学記」第6章ヨーロッパ編 まさかそんな...オランダ・アムステルダムの悪夢。】

2014-03-31 02:52:54 | 日記
2014年3月30日。

《おかしいやろ?ここはヨーロッパやぞ?アムステルダムやぞ!オランダやぞ!なんでこの国でこんな事件が起きてまうんや!ここや、この首んとこがメッチャ痒いんや~!》

絶対におかしいですよ。

ここはオランダですよ?首都のアムステルダムですよ?世界を代表する先進国の1つですよ?

いわゆる発展途上国なら分かるんですよ。でもこの国でこんな事件が起きるなんて・・・想定外ですよ?

ここがその事件の現場なんですよ。僕は昨夜、このベッドに寝たんですよ。


僕、メッチャ寝付きがいいんですよ。でも昨夜は珍しくちょっと眠れなかったんですよ。

まぁデリカシーのない1人の黒人男性が真夜中に帰ってきて、人の迷惑を省みずに電気をバンバン点けたり、たぶんハッパ(マリファナ)を吸ってキマッてる白人のカップルが真夜中に帰ってきて一緒に寝始めて、ちょっとばかし♪アンアン♪声が聞こえて気になったりしたってのもあったんですよ。それもちょっと困ったのは困ったんですよ。

でも、ホントの敵はそれではなかったんですよ。


深夜の2時頃だったんですよ。

ふと突然、身体に異変を感じて目が覚めたんですよ。

その異変とは・・・そう、なんとまさかの痒みだったんですよ!

ここはオランダですよ?首都のアムステルダムですよ?世界を代表する先進国の1つですよ?

いるはずがないんですよ、この国に奴らは!インドとかスーダンとかモザンビークとかなら分かりますよ?でもここはオランダですよ?奴らのテリトリーじゃないはずなんですよ?

それなのに・・・痒いんですよ!まさかまさかの、ヨーロッパでの奴らとの再会ですよ!

※ここがその安宿。アムステルダムにこれからいらっしゃる方、この宿の32号室の一番奥の下のベッドには要注意ですよ!


その奴らとは・・・そう、みんなの嫌われ者「南京虫将軍」「ダニーダ大佐」なんですよ!この痒み、この赤い斑点・・・犯人は奴しかいませんよ!

しかしここはオランダですよ?なんでここで奴らと会わなくちゃいけないのか、マジで理解不能ですよ!

だってこの宿は週末ボッタクリ価格で、大したことのねぇドミトリーの部屋なのに40ユーロ(約5600円)も取りやがってんですよ?取るというより「盗る」ですよ?その上夜1人で寝かせてくれないんですよ?頼んでもいないのに、勝手にベッドに入り込んで来やがる輩がいるんですよ?


もう最悪ですよ。しばらくこの感覚はないと思っていたのに、こんなに早く奴らとまた会うなんて・・・ですよ。

さらに最悪なことに、僕はここでもう1泊しなくちゃいけないんですよ。昨夜と違って一気に部屋は空いたのでもちろんベッドは移動しますが、不安バリバリですよ。まぁ昨日の様子を見る限り、被害を受けていたのは自分だけっぽいので大丈夫だとは思うのですが・・・でももう既に痒さ爆発ですよ!

とりあえずフロントには文句を言いましたが、当然何かをしてくれるわけはないんですよ。「オーノー、ソーリー」って感じですよ。まぁ期待なんてしてないんでいいんですけど。


しかしこの旅、奴らと相性良すぎですよ!もうホントに勘弁してほしいですよ。お願いだから1人で寝かせてほしいんですよ!

あ~部屋に戻るのが怖いですよ・・・。もうホントに許してですよ!なんでオランダでこんな目に遭うのか、マジで切ないっすよ~!


2014年3月30日。猫がニャーニャーうるさい上に油断すると部屋にまで入って来る、アムステルダムの最悪の安宿にて。


※アムステルダムの街はとっても綺麗なんですけどね・・・。



※追伸

南京虫は、正式和名を「トコジラミ」というそうです。決して中国由来の害虫ではなく、南京虫という言い方は差別用語にあたるそうです。皆さん、気を付けましょうね・・・。

ちなみに僕の被害箇所はトコジラミではなく、確実に「イエダニ」ですね。刺された箇所、腫れ方、痒さの特徴など、間違いなく奴です。もし僕がパルプンテを使えたなら、奴らを全員砕け散らせてやりたい・・・!マジでそう思います・・・。


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ふじもん世界放浪「放学記」第6章ヨーロッパ編 女性は強い!ドイツで活躍する日本人女性インタビュー!

2014-03-29 06:59:26 | 日記
2014年3月28日。

《ヨーロッパにはたくさんの日本人がいる。今僕がいるデュッセルドルフには特に日本人が多い。今日はそんなデュッセルドルフで、ある1人の日本人女性にインタビューをさせていただきました!》

ヨーロッパに来て感じたことの1つに、日本人の多さがある。今僕がいるデュッセルドルフは、なんとヨーロッパの中で3番目に日本人が多い都市だという。

昨日今日と、僕はある1人の日本人女性にお会いさせていただいた。彼女の名前はマツウラさん。今回の「世界で活躍する日本人」インタビューシリーズは、このマツウラさんとの対談でございます~!

ま、対談と言ってもビールとドイツ料理を食べながらの楽しい楽しい時間でございましたが・・・(笑)!


※日本人の多いデュッセルドルフには、こんな赤提灯もあるんですよ~!

Q1:マツウラさんはドイツにいらしてどのくらい経つんですか?

A1:ドイツはまだ短いんですよ。2013年の11月からですから、約5ケ月ですね。


Q2:日本ではどのようなお仕事をされていたんですか?

A2:ごく普通の会社員でしたよ~。東京でやら大阪でやら、色々やってましたね(笑)。最終的にはIT系の企業が長かったですね。


Q3:なるほど、そうなんですね。でもどうしてドイツに来ようと思ったんですか?

A3:ん~、まず言うと、ヨーロッパにいたかったんですよ(笑)。5年ほど前にドイツに旅行で来て、とてもいいなぁと感じたんですね。特に今私がいるデュッセルドルフが。

それまではアメリカに行ったりすることが多かったんです。大学の専攻もアメリカについてでしたし。でも、アメリカよりドイツの方がいいなぁって思いました。


Q4:それは興味深いですね。何故そう思われたんですか?

A4:楽なんですよ、公共交通機関が発達していて(笑)。アメリカは車社会ですからね、移動が大変で・・・!そこが一番気に入りましたね!

あと、良い意味でドイツ人は明るすぎないので、そこもいいですかね(笑)。


Q5:あはは、なるほど。それはよく分かります!では現在のドイツでの生活について教えていただけますか?

A5:今はとにかくまだ語学が未熟なので、学校に行っての勉強が第一ですね。ドイツ語を学びつつ、お仕事探しをしているといった感じです。


Q6:なるほど。じゃあドイツでの本格的な生活はこれからといった感じですね!ところでドイツ人って、マツウラさんから見てどのような人たちですか?

A6:わりと几帳面で、キッチリしている人が多いと思いますよ。規則やルールを守ることに関しては、日本よりきついようにも感じますし。でも時と場合によっては、人によって言うことが違ったりすることもあるんですけどね(笑)。

しかし最近は移民が増えているので、一口にドイツ人と言っても色んな人がいます。EUの中でも一番経済的に進んでいますし、仕事を求めて色んな人がやって来るんでしょうね。


Q7:マツウラさんはアメリカやドイツだけでなく、コソボや台湾、さらには北極などにまで長く滞在されたご経験があると聞きましたが、海外経験が長いマツウラさんから見て、今の日本あるいは日本人はどのように映りますか?

A7:細かいところまで気が付く国民性は世界一でしょうね。しかし、それはそれでいいのですが、それをもっと表に出してもいいんじゃないかと思いますね。

良いことではあるんですが、日本人は「まず相手」を考えますよね。ヨーロッパではそうではない。彼らは「まず自分」だし、権利は徹底的に主張します。

しかし日本人は相手のことを考えすぎて、折れてしまう。それは決して悪いことではないのですが、これをもう少し壊していってもいいのかな~と私は思いますね。壊したいけど壊せない・・・というところで、ちょっと立ち止まっているような感も受けています。


Q8:なるほど、面白い!するどい視点ですね!すいません、根本的な質問に戻ってしまうのですが、マツウラさんは海外への興味は昔から強かったんですか?

A8:私は海外への興味というより、新しいものが大好きだったんですね。何でも「やりたがり」な人だったんです。海外への興味を持ったのは、小学生の時に英語の単語帳に出会って、発音の真似などをし始めたことがきっかけですね。でもそれは「海外への興味」というよりは、新しい言葉に興味を持ったという感じなんです。

高校生の時に初めて「帰国子女」という存在の人に出会い、そのバイリンガルっぷりに驚愕したんです。こりゃすげぇと(笑)。そして大学生の時に初めて語学研修でハワイに行ったのですが、それが初めての海外だったんですね。

だから私の場合は海外の文化とか生活に興味を持ったのではなく、興味そのものは「言語」から始まっているんですね。


Q9:言語からですか!実はパラグアイでインタビューさせていただいた方も、全く同じようなことをおっしゃっていました。とにかく「言葉は面白い」と!その方を思い出しますね。

それでは最後の質問なのですが、最近内向きだと言われている日本の若者に対して、海外生活が長いマツウラさんから何かメッセージをお願い致します!



A9:そうですね・・・結論を言ってしまえば「やりたいことをやりなさい!」というのが私のメッセージです。そして私にとっては海外の方が楽であって、ここに来たいから来ているといった感じなんですね。

私はちょっと周りの目を気にしすぎてしまっていたところがあったので、海外の方が楽に感じたんですね。

でも日本の若者には、「周りが自分のことを知らない世界」にぜひ出て行ってほしい。そういう世界に行ったら、全てを自分でやるしかないのですから。海外に出れば色んな人がいますし、色んな基準がある。それを感じてほしいですね。

私はそのような中で「自分の基準は自分だけなんだ!」ということが分かったんです。そしたらすごく楽になった。日本だと、1部の人が言っているだけなのに変に気にしてしまったりする。それが世界の全てじゃないことを感じてほしいですね。

あと、私のイメージなのですが、最初の情報だけで凝り固まってしまい、それに囚われている若者が多いような気がします。ですから「まずは体験してみろ!」というメッセージも送りたいですね。

私も北極やコソボなど、貴重な場所に実際に行くことで大きく人生が変わりました。情報は情報であり、身体で感じるものがリアルな現実なのですから。そのことをぜひ分かってほしいですね。


Q10:まずは体験、身体で感じろ・・・そうですよね、僕もまさにそう思います!

2日間も貴重なお時間を割いてお話をして下さり、本当にありがとうございました!これからのドイツでの生活を応援しております!



※豪快な肉とドイツビール。もう最高の組み合わせだわ~!

マツウラさんとお話をしていて、僕は南アフリカのダーバンでインタビューさせていただいた高橋あやさんのことを思い出した。

※高橋綾さんのインタビュー記事はこちらへ。
http://blog.goo.ne.jp/team-nondakure/e/36fbb29b02315bee61f6a674af6dff09

お2人ともとてもサッパリとした気持ちのいいお人柄で、「やりたいことをやればいいんだよ!」という豪快さと行動力をお持ち合わせている。なんだか「女性の方が強いなぁ!」と、改めて感じさせられたのだ。


マツウラさんは本当に温かい方で、お忙しい中2日間もお時間と割いて下さりインタビューに応じていただいた。美味しいドイツ料理のお店にご案内していただき、最高のビールと最高のドイツ料理を食べながら色々とドイツのことをお話して下さい・・・。本当に最高の時間だった。心から御礼を申し上げたい。

今回、マツウラさんのお話の中で、僕の心に一番残った言葉がある。それは「今心配することがなければ、先取りして心配することはないよ!」というもの。僕自身は、この言葉から一番勇気をいただいた。ガンガン行動できる、マツウラさんだからこその言葉だと思う。


「先のことを心配しすぎても仕方ない、やりたいことをやるしかないんだよな!」


やっぱり、じっくり腰を据えて人と話すっていいなぁ!とっても学びの多いデュッセルドルフでの滞在になった。

マツウラさん、貴重なお時間を本当にありがとうございました!


※そしてやっぱりドイツはソーセージが美味い!もうたまらんっす!

2014年3月28日。予算の関係で移動した別の宿がメッチャ微妙で、ちょっと1人で凹んでいる安宿のリビングにて。



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ふじもん世界放浪「放学記」第6章ヨーロッパ編 「施す」って何だろう。ケルンの街での僕の不思議な体験。

2014-03-28 06:11:13 | 日記
2014年3月27日。

《僕は一貫して言い続けてきた。物乞いには絶対に何もあげないと。でも今日、僕はその「正義」を破った。そして今まで経験したことのない、不思議な感覚に襲われたのだ。》

ここはドイツの中堅都市、ケルン。今僕はデュッセルドルフという街に滞在しているのだが、1日時間を取ってこのケルンまで足を運んだ。

至って普通の街といった感じのケルン。この街の中心部にはかなり立派な大聖堂が建っているのだが、そこで僕は1人の物乞いの女性を目にした。


以前から僕は一貫して同じことを言い続けている。「物乞いには決して何もあげない」と。

しかし今日、僕は不思議な感覚に襲われた。何故かこの物乞いの女性に何かを感じたのだ。何というか、このまま通り過ぎては絶対に行けないような・・・。そんな感覚だった。

僕は足を止めた。そして何だか分からないけど、その女性の近くでしばらく立ちすくんでいた。

その女性はただひたすらにコップを自らの前に出し、お金を求めていた。頭にはスカーフを被り、うつむいていて顔も見えない。どんな女性なのかも分からない。全く動くことなくその姿勢を保ち続けていた。


※写真を載せるのは良くないのかもしれませんが、それがこの女性です。僕は何故か、この女性から「何か」を感じていました。


不謹慎だとは分かっていた。でも僕は、何故かその女性を見つめ続けていた。何故だろう、何故か分からないけど、その女性に何かを感じていたのだ。

何人かの通りすがりの人が、彼女のコップにコインを入れていった。それを見ていて、僕はあることに気が付いた。


僕が見ていた間に(おそらく30分ちょっとだったと思うが)お金を入れていった人は、4人だった。そのうちの3人が有色人種で、2人が黒人で1人がアジア人。1人だけが白人だった。そしてその白人も健常者ではなく、障害をお持ちの方だった。

僕が見ていた時間はわずかに30分くらいだし、人数もわずかに4人。とてもデータになるものではないが、4分の3が有色人種で、残りの1人の白人も障害をお持ちの方だというのは、何か意味があるような気がしたのだ。


有色人種の人々は長い間、白人から差別的な扱いを受けてきた。残念なことに、その差別は完全に解消したとは言い難い。

そして障がい者への差別や偏見も、根強く残っている。

そんな「差別される側の当事者」が、施しを与えていたのだ。そのことに僕は何かを感じた。


またこういうことを書くと誤解されてしまうかもしれないが、僕は決して何も施しをしなかった白人を非難しているのではない。何よりこの僕自身が絶対に物乞いに施しはしないし、施すことが解決の手段だとは思っていないのだから。

しかし、たった4人とはいえ、そのうちの3人が有色人種で、1人の白人も障がい者だというのは、注目すべき現実だと思ったのだ。だから棒は今回、このブログを書こうと思った。


ちなみに僕は別に変な実験をするためにその場に立ちすくんでいたのではない。そのことだけはしっかりと明言しておきたい。


その様子を見ていて、僕はある動画を思い出した。「刺さる動画メディア」という動画サイトがあるのだが、その中に、アメリカで行われた人種差別に関する実験があった。

それはあるデパートで、白人の店員が黒人の客に差別的で非人道的な言動を取るというものである。そしてそれに対して周りの客がどのような反応を示すのかを実験したものであった。

その結果は興味深い。何らかの反応をしたのは、有色人種の方が多かったというのだ。


※興味のある方は、ぜひ動画をご覧下さい。

「マーティンルーサーキングの嘆き、未だに残る人種差別」
http://dout.jp/?s=%E4%BA%BA%E7%A8%AE%E5%B7%AE%E5%88%A5


もちろんそれとこれとが完全に一致するわけではないであろう。しかし、何かの繋がり、何かの意味はあるのかもしれない。これまでの歴史の中で積み重ねられてきた差別の歴史、そして今もまだ在る差別。

何か僕には、感じるものがあった。


そしてその場を離れるとき、僕はその女性に施しを与えた。

この旅の中で、僕が初めて物乞いの方に与えた施しだ。

そしてその後の女性の行動に、僕は心を打たれてしまった。


彼女は力弱い声で「ダンケシェーン」(ドイツ語で「ありがとうございます」の意)と言うと、胸の前で十字を切り、両手を合わせ、祈りを始めたのだ。

その祈りは僕のためなのか、それとも純粋に神への祈りなのか、それは分からない。しかしその力弱い声と両手を合わせた祈りの声が、僕の心に強く強く響いた。


そしてその祈りは、1分程度続いていたと思う。

何故か、涙が出てきてしまった。

こんなことは初めてだ。

いったい俺はどうしちまったんだ、こんなことで涙が出るなんて・・・。本当にそう思った。


何故この女性に僕が「何か」を感じたのかは分からない。でも、僕は考えた。

僕は「物乞いには何も与えない」という正義を貫いてきた。でも今日、僕はその正義を破った。しかし全く心地悪くはなかった。むしろ、僕の心の中にはある種の充実感さえ沸き上がっていた。

与えないのも正義かもしれない。しかしまた同様に「与える」のも正義なのかもしれない。


今日のこの時間を、僕はどう表現したらいいのか分からない。そんな不思議な時間だった。でもきっと、この日このタイミングでこの謎の体験がやって来たというのには、何か意味があるのだろう。


ケルンという何気ない街で起きた、何とも不思議な時間だった。


2014年3月27日。キッチンが夜10時で閉まってしまうのがちょっと痛い、デュッセルドルフの安宿にて。



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【ふじもん世界放浪「放学記」第6章ヨーロッパ編 一触即発!ドミトリー人間模様物語inドイツ。】

2014-03-26 04:08:51 | 日記
2014年3月25日。


《世界には色々な安宿がある。色々な人がいて、色々な人間模様がある。ここはドイツの中堅都市、フランクフルト。僕はこの地で、今までにない初めての経験をすることになった・・・!》


僕は一応それなりに世界中を周っているし、それなりに色々な安宿を経験してきている。ドミトリー形式の安宿も数多く泊まってきている。

しかし僕はこのフランクフルトの安宿で、なかなかに面白い経験をすることになった。


先日、僕はフランクフルトに到着し、いつものようにチェックイをした。

そして部屋に入ると、そこには1人の日本人がいた。

とても話しやすい若者で、何かと雑談を色々と交わしていたのだが、突然彼は面白いことを言った。

「この部屋は大変なんですよ。夜も電気を消せないんです。」

夜も電気を消せない?意味が分かりませんよね。僕は彼に問い質した。すると、

「いや、隣のベッドにジャマイカ人のカップルがいるんですけど、どうやら電気が点いていないと寝られないらしいんですよ。だから電気を消すと怒るんです。もう大変ですよ。」


なんだと?一晩中電気を点けときゃなきゃいけないだと?そんな馬鹿な話があるか!

だいたいここはドミトリー、みんなで1つの部屋を共有するのだ。そんな幼稚園児みたいなやつはドミトリーに泊まるんじゃねぇ!個室に行きやがれ個室に!


な~んてことを一瞬思ったが、「ホントかなぁ」とちょっと疑ってもいた。そして問題の夜がやって来たのだが・・・。


※ここが事件の現場となったドミトリールーム。僕のベッドは右側の上でした。


リビングで色々作業をしていた僕は、24時近くに部屋に戻った。すると・・・

電気が点いているのだ、煌々と!それを見て僕は思った。

「ま、まさかあの話は本当なのか・・・?」

普通なのかもしれないが、僕は明るい中で寝るのはちょっと苦手だ。さーてどうしたものかと思いながら寝る準備をしていると、隣のベッドの1人の白人がのそっと起き上がり、電気を消しに行った。

時間はもう午前0時になる。電気を消してしかるべき時間だ。


そして事件は起こった。


その白人が電気を消した瞬間、カップルの男性の方がすかさず電気を点けた。白人の男性にしてみれば、意味が分からない。「え?何しとんの?」という感じでまた電気を消す。そして男性が電気を点ける。

白人は当然問い質す。「なんで電気を点け直すんだ?」と。

ジャマイカ人男性は答える。「彼女は明るくないと寝られないんだ。だから電気を消さないでくれ。」

当然白人は反論する。「何を言っているんだ?こんなに明るくちゃみんな眠れない。ここはみんなの部屋だ、勝手なことを言うな!」

まさに正論だ。

すると、ジャマイカ人男性は返す。「みんな?みんな横になって寝ているじゃないか。文句を言っているのはオマエ一人だ。」

白人は返す。「アホか?みんな黙って寝ているけど、本当は電気を消したいんだよ。そんなことも分からないのか?」

お互いの言い合いはヒートアップし始めていた。さ~ヤバいぞ、ヤバくなってきたぞ。ちょっとどちらかが手を出しそうなくらいの雰囲気になってきたぞ~!


さて、ちょっとここで整理。


どう考えても、このジャマイカ人カップルはおかしですよね?たま~に真っ暗になると寝られないとかいう人を見受けますが、まぁそれはそれで仕方ないと思う。しかしここはドミトリーの部屋。10人くらいで1つの部屋を一緒に使っているのだ。それなのに「私明るくないと寝られないの~」などとほざいて電気を消さないなど、非常識にもほどがある!だったら個室に泊まれ!このどあほうめ!


さぁここでワタクシふじもんはどう動いたか?ちょっとマジでバイオレンスな臭いがしてきたので、僕は白人側に味方して間に入った。

そして僕は言った。

「ドミトリーの意味は分かりますか?ここはみんなが使う部屋なんです。あなただけの部屋ではないんです。寝る時は電気を消すのが世界の常識なんですね。分かりますか?もしあなたが電気が点いていないと寝られないというのなら、ドミトリーに泊まるべきではない。みんなで使う以上はルールと常識があるんです。そこを分かってもらえますか?だから電気を消すべきです。それに耐えられないのなら、あなたはこの部屋から出ていくべきです。」

(もちろん英語ですが、本当にこう言いました。)

やがてもう1人別の白人も僕たちの方に加勢をし、ジャマイカ人カップルは形勢不利になった。すると、白人男性の1人が持っていたピンク色のフィルム(なぜこんなラブホテルの色みたいになるフィルムを彼が持っていたのかは謎なのだが)を電灯に張り、その夜は何とかそれで寝るという結論になった。


しかしですよ、それでもかなり明るいんですよ!でもジャマイカ人の女性が「真っ暗はいや、真っ暗はダメ~!」と駄々をこねるので、もうみんな仕方なくフィルムを張ることで妥協したという感じなんです。もうみんな眠くて仕方なかったし。


しかしですよ、僕は知っているんです。午前4時頃飲み過ぎたビールのせいかトイレで僕が起きた時、ピンク色のフィルムはしっかり剥がされていたことを・・・!


まぁ僕も眠かったのでおしっこの後もすぐに眠ることが出来たのでよかったのだが、これはなかなか愉快な事件だった。

世界中色々な国の人とドミトリーの部屋で共に過ごしてきましたが、電気を消せない人がいたのは初めてですよ!正直ホントはかなーりムカつきましたよ!電気を消せないのにドミトリーに泊まる神経が分からないし、それに文句を言われても言い返せる神経がもっと分からない。頭おかしんちゃうか?と、マジで思ってしまいましたよ。


しかし僕はもう1泊この部屋に泊まるのだ。さて今夜はどうなるのかと思いながら、次の日の午後に部屋に戻ってみると、そのカップルの荷物はごっそりなくなっていましたとさ。どうやら宿を出ていったようですね。めでたしめでたし(笑)。


ではないんです。実は僕は知っていた。電気も大問題だったが、実は昨夜ジャマイカ人カップルに文句を言っていた白人男性の体臭が尋常ではなく、そちらも超大問題だということを・・・!


2014年3月25日。宿の裏側は実は麻薬街で、あちこちでハッパを吸ったり注射を打ったりしているというちょっとダークなフランクフルトの安宿にて。





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【ふじもん世界放浪「放学記」第6章ヨーロッパ編 皮肉。「心地悪い無視」が存在するヨーロッパ。】

2014-03-25 05:38:06 | 日記
2014年3月24日。

《以前僕は「心地良い無視」がヨーロッパにはあると書かせていただいたが、前年なことに、「心地悪い無視」も同時に存在する。これは日本でも同じだと思う。》

ルクセンブルクでのある宿でのことだ。

この宿はセキュリティがしっかりしていて、部屋に入るだけでなく、あちこちの扉を通るだけでもカードをセンサーに当てないと開かないシステムになっていた。

受付から客室に向かう際に通るドアにも、センサーを通さないと開かないドアがあった。しかし実はそのドアは壊れていて、カードを開けなくてもドアが開いたのだ。

僕はそんなことはいざ知らず、一所懸命カードを当てていた。しかし、当然だが反応はない。「あれ、おかしいぞ?」と思いドアを開けてみたら、あっさりと開いたのだ


問題はそこだ。


受付の前のリビングにはたくさんの人がいた。彼らはみんな、そのドアのセンサーは壊れていることを知っていたはずなのだ。しかし誰も僕にそのことを教えてはくれなかった。


そこで僕はちょっと実験をしてみた。

この宿はかなり大きかったので、引っ切り無しに新しい人が受付に来ていた。そこで僕はわざとそのドアの前でパソコンをいじりながら、新しく来た人がセンサーにカードを当てても反応しなくて困っている状況を見ている人たちがどのような行動をとるのかを調査してみた。


次から次へと新しい人がやって来る。そしてほぼ100%の人が、センサーにカードを当てる。しかし反応がなくて、みんな「あれ?これどないやねん?」という状況に陥る。


さぁ、そこで誰か声を掛けるのか?


誰もいなかった。

10人以上の人を見ていたが、誰一人として声を掛けなかった。


※これが問題となったドア。このドアのカードセンサーは壊れていたのだが・・・。


それを見て僕は思った。日本でもよく無関心が問題になるが、これは決して日本だけでの問題ではないと。

例えばもしこれがイスラム圏の国だったら、間違いなくお節介なほどに誰かが教えてくれるはずである。(まぁその後お金を要求されることもあるので、その時は別の怒りが生じるのだが(笑))

ほどよく「無視」されるのは気持ちいい。しかし、明らかに困っているのにされる「無視」は・・・寂しい、というか悲しい。

最初は「僕がアジア人だからかな・・・」という人種的な理由も考えてはみたが、僕が見張っている時に来た人は全員白人だった。やはり問題は違うところにあるのだろう。


日本のニュースを見ていると、よく「日本は、日本は・・・」という、日本だけが問題を抱えているかのように聞こえるが、いわゆる先進国が抱えている問題は、共通のものがたくさんある。

例えば自殺にしたって、自殺率が高いのは日本だけの問題ではない。あんなに平和そうに見えるニュージーランド北欧でさえ、自殺は1つの社会問題になっている。


見張っていた時間は1時間程度。でも、とっても面白い学びになった。

社会的な問題として捉えれば極めて複雑な事情になるけど、僕が個人としてやるべきことはとっても単純だ。


「困っている人が目の前にいたら助けよう」


そう、ごく当たり前のこと。その当たり前ができる藤本正樹という日本人でありたいと、受付の前で1人思っていた。


2014年3月24日。まさかのトラブル満載の宿で気分最低になってしまった、ドイツのフランクフルトの安宿にて。



※ルクセンブルクはとっても穏やかでいい国なおので、ぜひ一度お伺い下さい~!


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