世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

ふじもん世界一周「放学記」第7章アジア編 『believe neighbors?』イスラムの聖地・マシュハドより。

2014-05-31 07:38:51 | 日記
2014年5月30日。



僕は今「イスラム教シーア派の聖地」マシュハドにいる。トルクメニスタンの国境にもほど近いイラン北東部のこの街には、毎日たくさんの(本当にたくさんの!)巡礼者が国内外から足を運んでくる。

という教科書みたいな情報は知っていた。それを知っていて僕はこの街にやってきたのだが・・・。

いや~すごい!本当にすごい!


金曜日には大きな礼拝があり、その日はとんでもない数の巡礼者でマスジェデ(イスラム寺院)が覆い尽されるとは聞いてはいたのだが・・・。

マジで本当にすごい!


以前からずっと言っているけれど、僕は宗教が大好きなのだ。特別に何かの宗教を強く信仰しているわけではないのだが、何と表現したらいいのだろう、宗教的な空気というかオーラというか荘厳さというか、そういったもの全てが何となく僕には心地いいのだ。だから当然、日本のお寺なども大好きだ。

世界中にはたくさんの宗教があるけれども、しかしやっぱり「力強さ」や「情熱さ」というような面で言うと、このイスラム教がナンバーワンだと僕は思う。それはどの宗教が良いとか悪いとかではなくて、「信仰へのパワー」みたいなものはやはりイスラム教徒のそれが世界のどこに行っても一番凄まじいように感じる。

見て下さい、このマスジェデに集まる人、人、人!


伝わりますでしょうか、このエネルギー!



※マシュハドの中心部にある複合宗教施設「ハラメ・モラッタル広場」
・通称「ハラム」と呼ばれており、外国人でも入場可能です。しかも無料!
・しかしここは大切な聖地、イスラムの教えを尊重して中に入りましょう。女性はチャドルで全身を覆わないと中に入れてくれません。
・入り口は複数ありますが、外国人は北西側の入り口からしか入場できません。
・中は写真撮影は禁止で(何故か携帯電話による撮影は大丈夫)、カメラなどは入り口で預けることになります。




これまでにいくつものモスクやマスジェデを見てきたし、巡礼の様子も何度も目にしてきた。しかしこれほどまでに大規模で凄まじい熱気の巡礼を見たのは初めてだ。

圧倒される。単純にその凄さに押し潰されそうになる。


凄いなぁと思う。ただひたすらに凄いなぁと思う。



でもその次に僕の頭に過るもの、実を言うと、それは「恐怖」なのだ。

僕は「何かを信じるということ」は安堵と恐怖が表裏一体で存在しているようなものだと思っている。「何かを信じる」ということは裏を返せば「何かを信じられない」ということであり、ともすれば他の存在や価値観を阻害することにもなりかねない。

何かを信じ、あるいは信仰し、心の安堵を得られることは素晴らしいことだと思う。しかしその反面、他の信仰や価値観、簡単に言ってしまえば他の考え方への許容が狭まる恐れがある。


イスラム教徒の人と話していると、次のようなことをよく言われる。

「あなたはどうしてイスラム教徒じゃないんだ?」「あなたがイスラム教徒じゃないのは、イスラムの教えを知らないからだよ。」「あなたはクルアーンを読むべきだよ。その教えを知りなさい。」というようなセリフ。


誤解しないでいただきたいのは、僕はイスラム教を否定するつもりなど一切ない。アッラーの神を信じ、その教えを守ることで心の平安安堵感を得ることができ、そして国家や地域社会にも平和が保たれるのならば、それは素晴らしいことである。


でも先のセリフのようなことを言われると、僕は正直次のように思ってしまう。

「何を言っているんだ。イスラム教を否定する気は全くないし、クルアーンの教えも素晴らしいものだと思う。しかし日本にだって固有の宗教や風習、伝統、言い伝えなどがあって、それはまた僕たち日本人にとっては素晴らしいものであるのだ。あなた方こそ、そんな日本の歴史を学んだことはあるのか?」と。

※床一面に敷くための絨毯を運んでいる人たち。



宗教の話ってとてもデリケートで難しい。ちょっとでも言い方を間違えると、大きな誤解や対立を生んでしまう恐れすらある。

でもだからこそ、僕はここではストレートに言いたい。

イスラム教を否定する気など全くない。でも僕は、その信仰の強さには正直「恐怖」も感じるのだ。


宗教的な対立がいかに悲劇的な現実を生むかは歴史が証明している。そしてそれは「過去の歴史」に限った話ではない。現在においてもそうだ。パレスチナ問題に代表されるような宗教が絡んだ大きな対立は、世界各地に常に存在しているものなのだ。

そして特にイスラム教とキリスト教による何千年に渡る対立は、今もなお大きな禍根を残している。それは歴史的な「事実」だ。そのことも僕らは頭に入れておく必要があるだろう。

※中には「聖水」を飲む場所もあるんですよ~!



何度も言うけれども、僕はイスラム教を否定する気など全くない。それどころか僕はイスラム教が大好きだし、イスラム国家を訪れることも心から楽しんでいる。


しかしだからこそ、僕は考えたいのだ。「異質なものへの尊重・受容・容認」ということを。果てしなく広がるグローバルな時代だからこそ、己を信じつつも他を認め、「共に在る」世界を考えていきたいのだ。

そしてそういった僕の想いを、次の日本の若い衆に伝えていきたい。その想いの先に、僕の夢がある。

日本の若い衆には、そういったものを「知識」だけではなく「感覚」で磨いていってほしい。多くの人がその「感覚」を身に付けることが出来れば、それだけで世界は大きな変化を「少しだけ」実現することが出来ると思うのだ。


そんなことを考えながら、僕は聖地マシュハドの夜を眺めている。絶え間なく行き交う巡礼者を目で追いながら・・・。


2014年5月30日。突然の夕立に襲われ、路上には大きな水たまりがあちこちに出来ているマシュハドにて。


P,S
マシュハドで安宿を探している方へ。
もし4人くらいのメンバーが揃っているなら、アパートメントタイプの宿がオススメですよ!
信じられないくらいの数のアパートメントホテルがあります。見つけるのは超簡単です!
アパートメントなら自炊が可能ですし、プライベートな空間で楽に滞在できます。
Wi-Fiなしなら4人で400,000レアルくらいから、Wi-Fiありなら800,000レアルくらいからありました。あちこち見て探してみて下さい~!





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ふじもん世界一周「放学記」第7章アジア編 「俺達は中毒者」ネット依存の旅人たちへ。

2014-05-29 07:00:20 | 日記
2014年5月28日。

「Oh,you are internet junkey!」イランのある街の宿で、イラン人にこう言われた。そこには少しの皮肉も込められて・・・。でも僕は思う、それは「事実」だ。》

ここはイランの観光都市の1つ、ヤズド。郊外には一面の砂漠が広がり街中にはそこかしこにマスジェデ(イスラム寺院)が建ち並ぶ、ある意味ではとても「イランっぽい」街の1つだ。


僕はその日、他の日本人3名と行動を共にしていた。

※この街のメロンがまた美味いんだな~!


彼らとの付き合いは長い。グルジアで出会った僕らはこれまでずっと一緒に行動しており、アルメニアからイランへと一緒に渡ってきたのだ。

僕たちはある宿に部屋を取った。イランの伝統的家屋を改造したその宿は、バックパッカーの僕らとしては少し高めの宿である。しかし4人いる僕らは4人部屋をシェア出来るので、比較的安い値段で宿を取ることが出来た。



※ヤズドの宿「KOHAN HOTEL」(地球の歩き方に出ています。)
・ドミトリーで300,000レアル(約9ドル)。
・Wi-Fiはあるけど、ちょっとスピード遅し。
・スタッフはとてもいい感じ。何をお願いしても笑顔で対応してくれます。
・部屋やトイレは清潔。その点は問題ありません。
・ブッフェ形式の朝食はなかなかgood!チャーイも1日中飲み放題ですよ~!


※屋上からの景色もなかなかですよ~!


僕はある1人の日本人仲間とパソコンをいじるために共用スペースに行った。そこには常にたくさんのテーブルが設置されており、24時間飲み放題のチャーイ(お茶のこと)も置かれ、綺麗な中庭にも面している、のんびりするには最適な場所であった。


僕はそこで、ある日本人の友人と一緒にパソコンをいじっていた。


そこにある1人のイラン人(たぶん)がやって来た。そして向かい合いながら黙々とパソコンをいじっている僕らに向かって、こう言った。

「Oh,you are internet junkey!Hahaha!」

そこに悪気は感じられなかった。そして僕は、何かを言い返す気もなかった。

だって、それは事実だと思うから。


このホテルのWi-Fiの調子はイマイチで、共用スペースではインターネットへの接続が出来なかった。そこで仕方なく僕はインターネットへの接続が可能なフロント前まで移動することにした。

その途中、先ほどと同じおっちゃんが、パソコンを片手にそそくさと歩いている僕を見て、またこう声を掛けてきた。

「日本人や中国人や韓国人はいつもパソコンをいじっているよね。君たちはまるでインターネットジャンキーだよ!」


否定する気はなかった。

だって、それは事実だと思うから。


僕は一歩退いて、そんな「internet junkey」の自分たちを冷静に見つめてみた。


滑稽だよ、きっと僕たちは滑稽!


せっかく旅に来ているのに、何時間も宿に籠ってカタカタ・・・。そりゃ「何しに来ているの?」って感じになるわ!

そうだよな、冷静に考えてみたら、アホな姿だよな・・・。


今、ほとんどの旅人(に限ったわけではないですが)がフェイスブック等のソーシャルネットワーキングを利用しているし、旅に関するブログを書いてたりもしている。

フェイスブックに何かを投稿したり他の人の投稿を見たり、そして自らのブログを作成しようとすると、何時間もの時間を要する。当然、無言で黙々とパソコンと向き合う時間が生まれてしまう。

次に向かう国や街や、あるいは観光地のことを調べようとする。そこでインターネットでちょいちょいと検索すれば、膨大な量の情報が溢れてくる。それを色々と調べてみるのだから、当然、無言で黙々とパソコンと向き合う時間が生まれてしまう。


昔の旅は、きっとそんなんじゃなかった。


不確かな地図だけだったのかもしれない。数枚の写真しかなかったのかもしれない。でもそんな中で街に辿り着いた旅人は、きっと逞しく地元の人とコミュニケーションを取りながら、その日の宿を探していたのだろう。

※HOTEL KOHAN の中庭。ちょっと蚊が多いですけど、快適で美しい庭ですよ~!



僕はテヘランの安宿で「老年バックパッカー」のあるお2人に出会った。


40年以上前にイランに来たことがあるとその方々はお話して下さったのだが・・・

僕にはその当時の旅と言うものが、想像つかなかった。

「とにかく何も情報がないんだよ。」と、笑ってお話をして下さったのだが、その「情報がない」と言う状況が、今の僕たちには想像がつかないのだ。


僕たちは、もしかしたら旅なんてしていないのかもしれない。

ただの「旅ごっこ」をしているだけなのかもしれない。

予め調べ尽くされた宿情報、正確な街の地図、世界中どこに居ても自分の居場所が分かってしまうGPS、写真たっぷりに調べられてしまう世界中の観光地、色々な人が書いている旅ブログ、どこかの場所を調べたけりゃグーグルマップ、誰かの居場所やその場の感想などがリアルタイムに分かってしまうフェイスブックやツイッター・・・。

こんな「情報氾濫世界」の中で、僕たちは旅をしている。


インターネットは確かに便利だ。正直に言えば、その情報は本当に有り難い。それがあるからこそ、僕たちは旅のルートや細かい日程も考えられるし、効率的かつ合理的に動けるし、安全性も飛躍的に増す。日本にいる家族や友人とも、いつでもどこでも連絡を取ることが出来る。

だけど・・・それがなんか虚しい。

「それって旅なのかなぁ」その疑問を、僕は拭い去ることは出来ない。

かと言って、これから先インターネット一切なしで動くことなど・・・僕には出来ない。

現状を否定しつつも、現状から離れることが出来ない。

僕はそんな「大いなる自己矛盾」の中に生きている。

僕もブログを書いているし、フェイスブックも利用している。だから長時間、パソコンと向かい合う時間が出来てしまっているが・・・。

そんな自分が虚しくもなる。

僕自身だけじゃない。いつもインターネットばかりを追い求めて、ずっとパソコンをいじっている旅人を見る時もまた・・・

それが虚しく、そして滑稽に映る。


いつでも得られる膨大な情報といつでも発信できる自らの情報。その便利さの裏には、何だかとてつもない「虚」と「空」と「偽」が広がっている気がしてならないのだ。

2014年を迎えた今、「旅」とはいったい何なのだろう。そんなことを考えながら、僕は今日もイランの果てしない青空を眺めている。


2014年5月28日。とんでもない巡礼者の数で真っ直ぐ歩くのさえ大変な、聖地マシュハドにて。


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ふじもん世界一周「放学記」第7章アジア編 『人はいいけど仕事はね』「人間世界遺産」イランからの学び。

2014-05-27 05:20:22 | 日記
2014年5月26日。

《今回の写真も、写真に写りたがる「愉快なイラン人」特集です。長い文章になってしまいましたが、どうぞお読みになって下さい~!》

イランですか?良い国ですよ!


こんなに優しい国民、なかなかいないですよ!


多くの旅人がイランを「ナンバーワン」に挙げる気持ちもとてもよく分かりますよ。


でもですね、そこには別の側面もあるんです。

何故僕たちがイランが良い国だと感じられるのか?それはきっと、僕たちが「旅人だから」だと思うんです。

旅人としてイランに入り、イラン人と接しているのは全然問題ないんですよ。楽しいですよ!ちょっとナメてかかってくる輩もいますが、大半はみんな超フレンドリー。それだけを見ていると「ああ、イランってなんて良い国なんだろう!」と感じるものです。

僕ね、本気で思いますよ。「人間世界遺産」があるのなら、イラン人はそこに登録しちゃっていいんじゃないの?って。そのくらい、みんな良い人なんですよ!

でもですね、僕は今日感じたんです。いや、昨日と今日で確信したんです「ダメだ、俺はイランで仕事をすることは出来ない!」って!



先日、僕は訳あってテヘラン警察のビザセクションを訪れた。目的はビザの延長。諸々の理由で2週間のビザしか取得できなかった僕は、仕方なく延長の手続きに行ったのだ。

まぁ次に行く国のトルクメニスタンとウズベキスタンのビザが簡単に取れるなら、イランの滞在は2週間で十分なんですけどね。それについては文句を言っても仕方ないんですけど・・・。

ガイドブックなどの情報によると、手続きはそんなに難しいものではないようだった。常に混雑しているとは書いてあったが、それほど大変だというような書かれ方はしていなかったので、僕は「まぁ行けばなんとかなるだろう」くらいの気持ちで警察署に向かった。

のだが・・・これがまたひどい!酷い!ヒドイ!いやね、マジでひどいんですよ!


警察署内はカオスです、カオス!パニックですよ!もう全てがぐっちゃぐちゃ!どこで何をして何を提出したらいいのか、サッパリ分からないんです。

しかも外国人のビザ延長等ためのセクションであるにも関わらず、説明書きは全てペルシア語のみ!英語の案内すら一切なし!「おいおい、ここは外国人のためのビザセクションだべ?ペルシャ語だけじゃ分からんべよ!」って感じですよ。

そしてのら~りくらりと警察官や女性スタッフが動いているんですが、まぁその動きのノンビリとしたこと!大行列が出来ていてみんなもうパニック状態なのに、そんなの全然お構いなし。俺にはこの状態の中であんなに落ち着いていられる神経がよく分からん!

用紙を受け取るためのデスクや書いた書類を確認するためのボスがいる個室など、一応セクション毎に分かれているのですが、ちゃんとした案内がないので何をどのように手続きすればいいのか誰も分かっていない状態。列も出来るのですが、ちょっとするとみんな横から入り放題。もう俺には考えられません。幼稚園かここは!



僕は幸いにして英語を話せる親切なイラン人がいたおかげで申請が出来たのですが、その人がいなかったらきっと何も出来ませんでした。そのおっちゃんには本当に感謝!どうもありがとう!

でもそのおっちゃんがいても、トラブルは満載だった。ビザ延長の申請には300,000レアル(約900円)かかるのだが、それを銀行に振り込む手はずになっている。しかしあるスタッフが「2週間の延長なら200,000レアルだよ」と言いうので、僕は2週間の延長にした。そして200,000レアルを振り込んでレシートをもらって銀行から戻ってボスに見せにに行くと、なんと!

「200,000レアルじゃダメだよ、もう一度300,000レアル振り込んで来い!」とのこと!なんだそりゃ!オマエんとこのスタッフが200,000でいいって言ったんだぞ!

挙句の果てに「その200,000レアルはもう無効だから、新たに300,000レアル振り込まないとダメだよ」とか抜かしやがる。ふざけんなこのボケすかしが!てめーらが200,000で大丈夫って最初言ったんだろうが!しかも無効だと?マジで泣かすぞコラ!

僕はその場にパスポートや書類を叩きつけて猛抗議。その結果、プラス100,000レアルをその場で支払うことでまとまったのだが、そんなの当然だ!マジでナメてんのかてめーら!



さらに2日目、僕は前日に預けておいたパスポートを受け取りに再びビザセクションに向かった。もうここで大パニックですよ、もう!

僕はその日、ウズベキスタンのビザを受領するためにパスポートが必要だった。前の日にその旨を話すと「大丈夫、7時には受け取れるようにしておくから」とのこと。だから僕は早起きをして7時に取りに行ったのだが・・・!

何故か門前払い!事情を説明しても何故か一切聞く耳持たず!何なんだこの国は!


そしてようやくオフィスに入れた僕は、速攻で控えの用紙を渡し、「俺はこのあと大使館に行かなくちゃいけないから、早くパスポートをくれ!」とメッチャ強く迫った。すると「オッケー、もう出来ているからちょっと待ってて。」と愛想よくおばちゃんのスタッフが受け取ってくれた。

「お、これはスムーズにいけるかな?」と淡い期待を抱いた僕がバカだった。2~3分僕のパスポートを探しているような素振りを見せたと思ったら、なんと奥に引きこもり、朝飯を食っているではないか!カウンターの前ではもう既にたくさんの人がカオスを形成している。でもスタッフの皆さんはのら~りくらり。もう分かりません、俺には理解できません、ここの人たち!

それでも何とか無事にパスポートを受け取れたのだが、結局受け取るだけでも2時間かかった。もう怒りを通り越して僕は呆れていた。もうなんでもいいや、好きにしてくれ!という感じだった・・・。


イラン人、良い人ですよ!何度も言いますが・・・。でも、俺はこの人たちと仕事は出来ん!本気でそう思った。

日本人が忙しすぎると言われたら、そうなのかもしれない。日本人にももっとゆとりが必要だと言われたら、そうなのかもしれない。でも、オフィスがあんなにぐっちゃぐちゃになっているのにノンビリ朝飯を食っていたり大行列が出来ているのにプライベートなお喋りに興じたりしているようなら、俺はどんなに批判を浴びたって日本人の方がいい。

「お客さんを待たせちゃいけないな」「効率よくスムーズに仕事が出来るようにするにはどうしたらいいかな」などと、日本人は常に考えていると思う。それ故に、窮屈になってしまったりオーバーワークになってしまったりする面もあるのだと思う。

でも、俺はそれでもその方がいい。イラン人の全てを批判するわけじゃないけど、あんな状態で何も感じずにのらりくらりしていられるなんて、俺には理解できない。



いくら人が良くても、働くとなるとまた違うよなぁ。

でもホントに難しいなぁ。あんな状態が「異常だ」と感じているのは日本の常識から見ているからだけなのかもしれない。現地の人からすればそれは当然のことで、イライラしている僕の方が「異常だ」なのかもしれない。だから一概にあの「カオス」を否定することはきっと出来ないよなぁ。

僕はこの2日間のエネルギーを、この警察署でほとんど使い果たしてしまった。正直ムカつきまくりの時間だったが、しかしそれもそれで深い学びになった。いやホントに!



「日本の常識は世界の非常識」「世界の常識は日本の非常識」そんな言葉の意味を改めて感じさせられた。そして、僕の好きな言葉「人生に無駄ヅモはなし!」をこの2日間で改めて感じもした。一見とんでもない無駄な時間ではあったけど、あのカオスの仕事の現場をじっくり見られたことはとても興味深い。いや~なかなかハードな時間でございました!


そんな場でも大きな学びがあったことに感謝感謝!あ、でもあれは一度だけで十分だな~・・・(笑)。疲れ&イライラで、身体が持ちません~!


2014年5月26日。強烈な西日で洗濯物が一瞬にして乾いてしまう、テヘランの安宿にて。


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ふじもん世界一周「放学記」第7章アジア編 『報道を疑え!』リアル「人間世界遺産」イランからの学び

2014-05-26 05:03:33 | 日記
2014年5月25日。

※今回の写真は「人懐っこいイラン人特集」です。どうぞよろしくです!

「イランっていいですよ~!」「イランに行くとほっこりしますよ~!」みたいな話は幾度となく聞かされていた。そんな話が多過ぎたが故に、イランに入ってもそれほどの驚きはなかったのだが・・・。》

冷静に考えてみると、ホントにイラン人って優しい!人懐っこい!面倒見がいい!


もちろん東洋人である僕たちを小馬鹿にするような悪意を持って話し掛けてくる人もいるけれども、大半の人は単に「普段見ない東洋人と話してみたい!」みたいな、好奇心から声を掛けてきている気がする。だから僕たちに話し掛けてくるイラン人は、ほどんどの人が自然な笑顔だ。


困っていれば必ず誰かが声を掛けてくれるし、こちらから何かを聞けば必ずみんな足を止めてくれる。もちろんイランに限らず、そんな優しい国民性の国は少なくない。そしてイランは、その最たる国民の1つなのではないだろうか。

でも悲しいかな、人間とは「置かれている環境」にはすぐ慣れてしまうものだ。だからそのイラン人の優しさも悲しいことに慣れてしまうのだ、まるで在って当然のように。でも一歩立ち止まって冷静に考えてみると、イラン人のこの優しさはマジで「人間世界遺産」ものだと思う!



旅の話なるとよく「今まで行った国でどこか一番良かったですか?」という質問をされるが、その解答はとても難しい。何故なら、全ての国が「良い」からだ。そして同時に「悪い」も存在する。完璧な国など存在しないのだし、全てを広く捉えれば、僕にとっては今まで行った国の全ては「良い」なのだ。

しかしその中であえて順位をつけるとすれば・・・そうだなぁ、順不同だけど、イラン・ミャンマー・スーダンかなぁ。あ、あとアルメニアも捨て難いな(笑)!

これはあくまで僕の個人的な上位3カ国だけど、この3つの国をよく見てほしい。いや、よく見なくても一目瞭然かもしれない。これら3つの国に対する日本での報道からは、どのようなイメージが形作られてしまうだろうか。



イランと言えば「危険な核開発国家」といったところだろうか。日本でイランのことが報道される時は、決まって「核開発施設」のニュースのみだ。そんなのばかり見ていたら「イランって恐ろしい国だよね・・・」としか思えないのは自然なことであろう。

ミャンマーと言えば、アウンサン・スー・チー氏の軟禁に代表される「抑圧された軍事国家」といったところだろうか。最近大きく軌道修正し開放路線に向かっているとはいえ、一国のイメージとはそう簡単に覆るものではない。これまでの報道のイメージで言えば、やはり「ミャンマーってすごい怖そうだよね・・・」というものなのではないだろうか。

スーダンと言えば、アメリカからテロ支援国家に指定され、さらに現在でも内戦が続いている「戦争継続中の危険国家」といったところだろうか。スーダンに関する報道は日本ではほとんどないが、ある時はダルフール地方南スーダンとの対立の話ばかりであろう。それは確かに事実であるが、そんな報道ばかりを見ていたら「スーダンってマジやばいじゃん・・・」というイメージになってしまうのは間違いない。



いずれにしても日本にいるとこれら3つの国は「謎多き国家」であることは間違いないであろう。でもですね、この3つの国、実際は本当にメッチャ良いですよ!

そしてこの3つの国に共通して言えるのは、やっぱり「人の良さ」。最後は「人」がその国の印象を決めますよね。この3つの国の人はみんなマジで優しくて、マジでビビりますよ、ホントに。

だから僕は日本の若い衆に、心から訴えたい。「日本の情報だけでその国を判断するな!必ず自分の眼で見て聞いて味わって、そして心で感じて判断しろ!」と。



僕ら旅人なんて所詮は短期間その国に滞在するだけだし、その国の真の姿を知ることなんて実際には不可能だ。でもそれでも、たとえ1日でもその国の土地を踏んで呼吸をすることには価値があると思う。たとえ1日の入国であったとしても、そこで感じる「何か」は大きい。

報道の全てを否定するわけではないけど、報道の全てを無批判に信じるのは絶対に止めてほしい。報道は報道としてあくまで情報として受け止めて、そして「自分の頭で」考えてほしい。そのための「報道以外の情報として」自らの足で世界を歩いてほしい。



本当にそう思うなぁ。

別に「旅」という形でなければいけないわけではない。だけど「現地を見て聞いて味わって心で感じて」から最後の判断をするということを、若い衆にはぜひ意識してほしいなぁ。

ちょっと見たり聞いたりしただけの情報で結論を出さないでほしい。自分の「足で」得た情報で、感覚で、そして「自分の頭で」考えて、そこから自分の意見を形成していってほしいなぁ。そんな癖をつけてほしいなぁ。



そんなことを考えながら、イランの首都テヘランでの夜は今日もまた更けていく。やっぱり僕の頭の中には、これからの日本を支える若い衆への想いが常にある、僕なりに。やっぱりそれが、僕なりのスタイルなんだよな!うん、それでいいんじゃないかな、俺(笑)!


あ、僕またテヘランに戻ってきています。というのも、今次に行くウズベキスタンとトルクメニスタンのビザの発給待ちをしていて、イランで足止め状態なんです。出来れば早く次に進みたいのですが、ビザが取れないとどうしようもなし、なんですよね・・・。

そんな状態の僕ですが、今日も読んでいただきありがとうございました!またよろしくお願い致します!

2014年5月25日。突然の雷雨と稲妻でちょっとビビっている、テヘランの安宿にて。



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ふじもん世界一周「放学記」第7章アジア編 『Bachi~罰~』裁かれる存在の僕へ。

2014-05-23 03:13:57 | 日記
2014年5月22日。

僕は、大切な大切な約束を破った。

僕はこの旅を1年で終える、仕上げる、やり尽すと約束をして日本を出てきた。

でも、僕はそれが出来なかった。どうしてもやり切れなかった。

だから僕はまだ日本にいない。僕は今、イランにいる。


4月、僕は家族と大切な人にメールをした。

どうしても1年では帰れない、少しだけ延長させてくれと・・・。

その途端だ。

色々なトラブルが僕に舞い降りてきた。

大好きな大好きな優しいおばあちゃんが、誰よりも僕のことを理解してくれているおばあちゃんが、ガンになった。

僕のことを実の息子のように可愛がってくれたおじさんが、僕にとって第2の親父とでも言うべきおじさんが、ガンになった。

一生かけて守ると決めた、心から愛していると宣言した彼女と危機に陥った。

僕は敬虔な仏教徒でもキリスト教徒でもイスラム教徒でもない。でも「神はいるのかもしれないな・・・」僕はそう感じた。

※ここ数日、一緒に行動している日本人の仲間たち。


「1年後、僕は必ずやり遂げて日本に帰ってくる。」そう固く約束をしていた。

でも、僕はその約束を破った。そして破り続けている。

因果応報・・・その報いなのだろう。それが今僕に舞い降りているのだろう。

2014年5月14日。その日が僕が日本に帰ると約束していた日だ。

まさにその日以降だ。色々な「難」が、僕に次々と舞い降りてきた。

※サハラマラソン完走者の強者、水タバコ初挑戦中のマサトくん。



ぐちゃぐちゃだ、正直今僕の頭の中は・・・。

僕はどうすべきなのか。何をすることが正しいのか。

そもそも僕は、何故旅に出たのか。何故今僕はここにいるのか。
そんなことまで考えている。

何だかもう、色々なことが頭を過っている。ぐちゃぐちゃだ。

でも、1つ大切なことが分かった。

以前から分かっていた。でも改めて分かった大切なこと。


「本当に大事なことは、日本にある。本当に守りたいものは、僕のすぐ傍にある。」ということ。


旅に出ると、日本の日常を大きく離れる。

そこからの学びも素晴らしい。でも、そこに居続けることによって、「本当に大切なもの」に気付く。

使い古された言葉かもしれないけど、何気ない中にあるものが一番大切なのだ。

それに気付く。今まさに気付かされた。

※いつも暖かい空気を作り出してくれる優しさ満点の女性、サホさん。



そして今、傍にいてくれる仲間。

僕は基本1人で動く。だから、日本人とは誰とも話すことなく動く時間の方が多い。

でも、僕に「難」が降りかかった時、それは本当に偶然のタイミングで、素晴らしい仲間が傍にいてくれた。

これもまた、「お導き」なのだろう。

彼らがいたから、いてくれるから、僕はその不安定な心を乗り越えられている。

その不思議なタイミング、ご縁、お導き。

その全てに感謝。


そして、いつも色んな話に乗ってくれるルイくん。


彼と話していて、僕は決めた。

色々ある。今ちょっとしんどい。でもここまで来た。だからこそ、だからこそやり遂げようと。

僕は約束を破った。でも、そうだけれども、今ここで退いたら、全てが無に帰すような気がする。


日本の皆様へ。日本にいる大切な方々へ。

神か仏か分からないけど、僕にもう少しだけ時間を下さい。

僕はまた前に進みます。

きっとそれが、全てを良い方向に導く道だと信じて・・・。


2014年5月22日。伝統建築と中庭の庭園が素晴らしく美しい、ヤズドの安宿にて。


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