佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

マナー考~学生時代の失敗を中心に~

2006年04月15日 00時23分31秒 | 日記・エッセイ・コラム

 

 今日は職場の歓迎会でした。

新卒の人が入ってきました。若いですね。

 

 

 しかし、その若さゆえに、

社会に出たときにどう振舞ったらいいかということ、

分からないことがあるんですよね。

今日も私の先輩が、本人にやんわりと話したようですが、

 

「お酒を注がれる時に、グラスを片手でなく両手で」

「歓迎会だけど、下っ端だから、自分からお酒を注いで挨拶する」

 

 外国では無いでしょうね。

僕もこれらの良し悪しは別として、

どう振舞ったら相手が不愉快でないか、

そういういことは考えます。

 

 

 でも、これって、

人の振る舞いを見たりして学ぶことで、

今日の新人さんの様に、

知らないときは失敗するものです。

 

 

 

 学生時代の話。

 

 

 

 大学4年次だったと思います。

新潟県の合唱祭がありました。

新発田市というところで開かれることになっており、

新潟駅からは車で一時間弱。

 

 その時の講師はあの池辺晋一郎氏。

駅隣接のホテルに前泊していました。

事前に私は師匠から話を受けていて、

 

「車で池辺氏を送る車中で、

アジア文化祭の委嘱の(軽い)打診をするので。

車に同乗して、僕は車で待っているから、

池辺氏をホテルから車まで案内してくれないか」

 

 池辺氏の顔は当然知っていたので、

すぐに分かりました。

事情を説明し、車に案内しました。

師匠が車から降りて挨拶。周知の仲です。

 

 

 

「さあどうぞ、乗って下さい。

どちらに乗られますか?」

 

 

 

 池辺氏は、「いやどちらでも」と答えました。

なので先生は、成り行き上、どうするかを僕に振りました。

 

 

 

 僕は、ここで考え違いをしました。

 

 

 

 『先生は、池辺氏と車中で話をするのか、、、

じゃあ、、、』(心の声)

 

 

 

 僕はなんと、うしろの座席を選択しました。

 

 

 

 あとで気づいたのです。

その瞬間、師匠の顔色が変わったことを。

 

 

 

 賢明な方ならお分かりでしょう。

タクシーの運転手が隣に乗客を乗せませんよね?

実は車に偉い人を乗せる際は、

ちゃんと順番があるのです。

確かですが、

 

1番が助手席のうしろ、

2番が運転席のうしろ、

3番がうしろの真ん中の席、

4番が助手席、

 

です。

 

 池辺氏のような偉い人なら、

普段そうやって乗っているので、

僕の選択、「池辺氏を前に乗せる」ことが、

マナーから外れていること、おそらく分かっていたでしょう。

師匠も分かっていました。

 

 しかし、その場の流れから、

結局、池辺氏は前へ、

僕は広い後ろへ一人で乗りました(苦笑)。

 

 

 

 言い訳させていただくと、、、

 

 

 

 うちの師匠と池辺氏が話をしやすいようと、

学生の僕は、無い知恵を振り絞って考えたのです。

僕の中では、その瞬間、そういう判断しか出来ませんでした。

 

 

 でも非常識ですよね。

今考えると恐ろしいことです。

 

 

 結局1時間、池辺氏はシートベルトを締めて前へ(笑)。

乗っているとき、僕は広い後ろにいたので、

やっぱりまずかったかと気づいたのですが、

当然遅いですよね。

いやはや、苦い思い出です。

 

 

 長く生きていると、こんなことはよくあります。

人の振りをよく見て真似しないと、

非常識人になってしまいますね。

気をつけたいところです。