今日は職場の歓迎会でした。
新卒の人が入ってきました。若いですね。
しかし、その若さゆえに、
社会に出たときにどう振舞ったらいいかということ、
分からないことがあるんですよね。
今日も私の先輩が、本人にやんわりと話したようですが、
「お酒を注がれる時に、グラスを片手でなく両手で」
「歓迎会だけど、下っ端だから、自分からお酒を注いで挨拶する」
外国では無いでしょうね。
僕もこれらの良し悪しは別として、
どう振舞ったら相手が不愉快でないか、
そういういことは考えます。
でも、これって、
人の振る舞いを見たりして学ぶことで、
今日の新人さんの様に、
知らないときは失敗するものです。
学生時代の話。
大学4年次だったと思います。
新潟県の合唱祭がありました。
新発田市というところで開かれることになっており、
新潟駅からは車で一時間弱。
その時の講師はあの池辺晋一郎氏。
駅隣接のホテルに前泊していました。
事前に私は師匠から話を受けていて、
「車で池辺氏を送る車中で、
アジア文化祭の委嘱の(軽い)打診をするので。
車に同乗して、僕は車で待っているから、
池辺氏をホテルから車まで案内してくれないか」
池辺氏の顔は当然知っていたので、
すぐに分かりました。
事情を説明し、車に案内しました。
師匠が車から降りて挨拶。周知の仲です。
「さあどうぞ、乗って下さい。
どちらに乗られますか?」
池辺氏は、「いやどちらでも」と答えました。
なので先生は、成り行き上、どうするかを僕に振りました。
僕は、ここで考え違いをしました。
『先生は、池辺氏と車中で話をするのか、、、
じゃあ、、、』(心の声)
僕はなんと、うしろの座席を選択しました。
あとで気づいたのです。
その瞬間、師匠の顔色が変わったことを。
賢明な方ならお分かりでしょう。
タクシーの運転手が隣に乗客を乗せませんよね?
実は車に偉い人を乗せる際は、
ちゃんと順番があるのです。
確かですが、
1番が助手席のうしろ、
2番が運転席のうしろ、
3番がうしろの真ん中の席、
4番が助手席、
です。
池辺氏のような偉い人なら、
普段そうやって乗っているので、
僕の選択、「池辺氏を前に乗せる」ことが、
マナーから外れていること、おそらく分かっていたでしょう。
師匠も分かっていました。
しかし、その場の流れから、
結局、池辺氏は前へ、
僕は広い後ろへ一人で乗りました(苦笑)。
言い訳させていただくと、、、
うちの師匠と池辺氏が話をしやすいようと、
学生の僕は、無い知恵を振り絞って考えたのです。
僕の中では、その瞬間、そういう判断しか出来ませんでした。
でも非常識ですよね。
今考えると恐ろしいことです。
結局1時間、池辺氏はシートベルトを締めて前へ(笑)。
乗っているとき、僕は広い後ろにいたので、
やっぱりまずかったかと気づいたのですが、
当然遅いですよね。
いやはや、苦い思い出です。
長く生きていると、こんなことはよくあります。
人の振りをよく見て真似しないと、
非常識人になってしまいますね。
気をつけたいところです。