台鉄桃園駅から約3㌔東。バスだと20分程度の位置にある「憲光二村は、憲兵の家族が住むために建設された宿舎です。
1968年に100戸の平屋が建設されましたが、足りなくなって1974年には40家族が住むことのできる4階建ての団地型の集合住宅も建てられました。
私ははじめ、瓦葺の平屋なので日本統治時代のものかと思ったのですが、それとは関係なく建てられたものです。
丘陵地帯の尾根部分にバス通りがあって、村は谷部分にあります。
2006年には村全体が新しい住居「陸光新城」に引っ越しましたが、同年10月に歴史的建造物の登録を申請し、村全体が保存されることになりました。
2008年にTVドラマ「光陰的故事」の舞台となったため、ファンの巡礼地となっているそうですが、日本人には馴染みがありませんね。
2016年には桃園市政府文化局が「憲光二村駐地工作站」を設置し、憲光二村の歴史と文化を発信しています。台湾で最初の移民博物館を開館予定なので、その模型も展示してありました。
2019年7月に訪問した時点では平屋の大部分が修復工事中で見学できなくなっていましたが、表の広場に面した数軒は見学できました。調度品もそのまま置いていったようで、まだ住んでいるようでした。
4階建ての集合住宅は移民博物館として改装中で、全てのドアを取り払ってあって住んでいたそのままの部屋を自由に見学できました。
退去したのが15年ほど前ということで、一階はだいぶ植物が侵食して廃墟っぽくなっていました。
内装が全戸違い、特に台所のタイルを思い思いの好みのものに変えてあるのが興味深かったです。
今年は行けなかったので途中経過を見れなくて残念です。
今度行くときは、移民博物館が出来上がっているかもしれません。
◆憲光二村
桃園市龜山區大同路138巷