昨年、台湾で撮り溜めた鉄窓花の写真と街歩きの記録を纏めた「台湾鉄窓花蒐集帖」を自費出版しました。
おかげさまで好評をいただき、台湾の写真展しませんかとお誘いを頂くことがあるのですが、自分はカメラに疎くていつもコンデジでオート撮影。
記録用としての用途でしか撮っていないし、自分の作品という気持ちがいまひとつ持てずにいました。
本にすると本全体が作品になるので、自分の物という実感があるんですが。
ちょっと自分の手で何か鉄窓花にまつわるものを作ってみたいなと思い、シルクスクリーンを習いに行ってきました。
行ったのは大阪市にある「クモノスクリーン」さん。
主宰はしまだそう(シルクスクリーン作家)さんと、西嶋 みゆき(版画作家)さんご夫妻。
中学生の美術の授業で一回やった以来の素人です。
戸建ての一階の台所とリビングをワンルームにして、まるごとシルクスクリーンの作業場にしています。
まずは、やりたいイメージに近い写真をフォトショップに取り込んで、整えたり不要なノイズを取り除いたりする作業から。
いきなりデジタル作業になってしまい、フォトショ初心者の私は四苦八苦。
しかし、先生が手取り足取り教えてくれます。
これ、フォトショの勉強にもなってしまっている・・・3000円は安すぎなのでは??
やっている最中は写真を撮る余裕もなかったので、出来上がりが下に写ってしまっていますが、こんな感じ。
シルクスクリーンは文字通り絹の布を通してインクを押し出して印刷するもので、自分の記憶では印刷は1か0かののっぺりしたものが
出来上がったのですが、今はパソコンで細かいドットを指示できるので、同じインクでも濃くしたり薄くしたりできます。
なので、一色でも濃淡を自在につけることができるので、ほとんど写真みたいなのもできます。
私は初心者なのでとりあえず1色でチャレンジ。少し濃淡のある半分写真みたいな感じにしてみました。
私はだいたい3時間半くらいで10枚のはがきサイズを作成。
フォトショ作業が7割で、画像を版に転写して紫外線で固めて、不要な部分を水洗いして取り除いて版を完成させて、実際の印刷はほんの10分くらいでした。
フォトショ熟練者ならもっと早くできると思います。
あらかじめ用意していた額に入れて窓っぽくしてみました。
真ん中のは私のシルクスクリーンの元になった、台湾で撮影した鉄窓花です。
一枚だけシルクスクリーンを入れてみました。
写真だけより締まって見える!
そんなわけで、初心者の私が作ったシルクスクリーン作品と写真が、常滑で展示されます。↑の現物を展示しますので、お近くの方は是非。
常滑はあいちトリエンナーレの会場にもなっていますし、今(タイル愛好家の間で)話題の杉江製陶所のモザイクタイル(本当に美しいので必見)が10月10日まで「とこなめ陶の森」で展示されています。