「馬祖新村」は台鉄中壢車站から約2.5㌔。バスで20分ほどの位置にある眷村です。
中国大陸に近い離島「馬祖」に駐留する兵士の親族が安心して暮らせるように、蒋介石総統の宋美齢夫人が提案して建設されました。
最初の建物は1957年に完成し、陸軍84師の少将級以下の軍官とその親族が入居しました。当初の76戸から後に226戸まで拡大し、礼堂、公園、緑地、球場、東屋等公共施設も作られ、自給自足の半閉鎖式眷村集落が出来上がりました。兵士自身は離島に赴任しているので女性と子供が多く、そのために塀で囲まれているそうです。
馬祖新村は台北の「四四南村」に続き、台湾で二番目の「文化資産保存法」により保存された眷村で、台湾に13ヶ所ある「眷村文化保存園区」の一つにも選定されています。
住人がまだ居るかのように調度品が残されている部屋。
取り壊し途中で寸止めしている家屋。たぶんアート。
現在、住民はかつての住居を取り囲むように新築された三階建てのテラスハウスに移住しており、当時の住居のうち外縁部に位置するものは書店(なぜか2店舗あり)やカフェ、雑貨店などが入居。かなり賑わっています。珍しく工房を併設した服屋もありました。
そのほかの住居は眷村文化を紹介する展示室やセミナールーム、保存住居などとなっています。また大講堂をミニシアター「桃園光影電影館」に改装し台湾映画の名作を上映しています。
台湾人に人気の観光地となっており、インスタ映えを狙った若者の来訪も多いので、それを意識した作りになっています。
これはフェイスブックでのチェックインを促すもの。
◆馬祖新村
桃園市中壢区馬祖新村